こんばんは。ブログおよびホームページ管理人の神@北見です。

 

模型収集再開してからはや2か月、キハ58系はだいぶ集まってきましたが、私のなじみの北海道については・・・、旭川の青帯の入ったセットAとBしかありません。本州向けの急行が色々あるのに北海道用が無いのは問題です。しばらくブランクだったのでいつ再生産されたのかも分かりません。ヨドバシなどの新品を扱うネット通販を見てもありません。中古ショップの見ても見つかりません。いろいろ探していたら、Amazonで旧製品の4両セットを、〇〇オクでT車のまとめ物を発見しましたのでこれを入手し、無事に届きました。

 

↑旧製品のキハ56系セットです。カタログによると現行品はキロ抜きの3両ですが、当時の製品はキロ入り4両です。

 

↑〇〇オクで入手したキハ56系です。キハ27が3両、キハ56が3両ですべてT車でした。すでに付属品取り付けやナンバー入れがされています。(楽で良かった)

 

ではTomixのセットから見てみます。

 

キハ56が2両とキハ27・キロ26が1両ずつです。

 

キロはインレタ入れ以外特に手を加えませんので、キハ56と27から見てみましょう。

 

キハ56です。キハ56系はキハ58に比べて明らかに製造両数が少なく、その割にキハ58に準じた設計変更が順次行われていますので、同一次車の両数が非常に少ないです。よってロットを特定して模型化すると必然的に少数になってしまうという問題があります。。。この模型は、運転室側窓バランサー点検蓋付き、テールライト外ばめ、通風器6基であることから10次車に該当し、117~120の4両しか該当車がいません。〇〇オクで入手したキハ56に、118が既に前ユーザーさんによって使われていましたので、今回購入した分は117と119にしました。

 

↑加工は、今までのTomixキハ58系と同様、まず乗務員室床下の機器箱をナイフでカットします。キハ58では5次車である440番までが機器箱付きですが、キハ56は3次車の41番までにしか付いていません。キハ56の方が蛍光灯の変更が早く行われています。その他は定石で乗務員室ドアステップを黒く塗装しています。付属パーツは、複線用スノープロウ、排障器を取り付けています。幌は向きによって片側に付けていますが、北海道では黒ホロが主流であったため、幌の枠を黒で塗装しています。種別幕は「急行」ですが、このセット先頭車が3両あるのに「急行」のシールが2枚しかありません。あり得ませんね。よって動力車になるキハ56は中間車代用という事で白く色挿ししてお茶を濁しています。あと正面にも車番のインレタを貼っています。これがまた貼りにくいのですわ。既にインレタにある車番ならばまだ良いのですが、数字を組み合わせて使用しようとすると、側面のナンバーは何とかなりますが正面のものは非常に困難です。このセットにはキハ56 117のナンバーはありませんでしたが、「キハ27 117」はあったので、これの正面用をキハ56に貼っています。

 

↑端面です。北海道では1970年代後半より屋根上の水タンクが角ばった形状のものに交換されましたが、模型はそのままです。後に発売された青帯のキハ56セットではちゃんと角型水タンクが付いています。分売してくれないかなぁ。あと、「正面用」となっている車番インレタですが、正面だけでなく妻面にも付いていますので、予備のものを使用して下降窓の下に貼りましょう。写真の119番はちょっと車両中央寄りに寄りすぎましたね。しかしもう残りが無いので諦めます。皆様も気を付けましょう。

 

続いてキハ27です。

 

基本的にキハ56と同じですが、キハ27は通風器8個タイプがモデルになっていますので11次車に該当します。車番では113~118です。通風器が6個ならば108~112です。個性を出したい方はデッキ上の通風器を取って穴を埋めると再現できます。というか穴あけしてユーザー取付でも良かったですよね。

 

キハ56と同じ手入れをします。〇〇オクで入手したキハ27が、114・115・116で、「117」は正面用のインレタをキハ56で使ってしまいましたので、もう貼れる番号がありませんでした。よって仕方なく次ロットの12次車である「キハ27 120」を貼りました。本当は12次車はテールライトが外ばめ式になっているので該当しませんが、インレタで苦戦するのに疲れて諦めました。。。

 

妻面です。あれ!! 本来通風器が8個になった11次車からデッキのごみ箱が妻面に半埋め込みとなり、張り出しがあるはずですが省略されています。。。 ちょっとがっかりです。あと、床下ですが、

 

非冷房の床下が新調されていますが、機関予熱器と水タンクの造形が6次車以前のモデルとなっており、実車とマッチしません。キハ56・27は6次車の次の増備は10次車となっており、その間の設計変更を全て反映しての増備となっています。

 

↑これは10次車に該当する114番の側面図です。前位側床下の機関予熱器はキハ27の10次車以降はWH300という大型のものになりました。形態はモデルチェンジ車のものに酷似しています。上の模型の写真と比べると、模型では前位側から3枚目の窓下にありますが、実車は2枚目の窓下に付いています。そしてこの周辺の機器配置が大きく変わっています。次に水タンクですが、模型では本州用と同じ鋼製タンクになっていますが、実車は10次車よりFRP製のタンクに変更となっています。ちなみに車体中央に寄った機関冷却水の給水口は模型でも的確に表現されています。あと余談ですが北海道では札幌駅高架化を睨んだ汚物処理装置の取り付けが1980年以降急ピッチで進み、特に100番台は早期に全車に取り付けられましたので、1980年代の姿を再現したいとなると欲しいアイテムです。

 

次にキロ26を見てみましょう。

 

↑インレタ入れ以外は特に手を入れていません。キロ26はキロ28に比べてグリーンマークの位置が高い車両が多かったので、貼り付けの際は実車を参考にされると良いでしょう。あと、非常に細かくどーでも良いことかもしれませんが、キロ26・キロ28の100番台新製冷房車のデッキ貫通扉にはドア押さえ金がありませんでしたので、模型の表現はエラーになります。ちなみにモデルチェンジ車のキロ26 200番台やキハ28 300番台・500番台には模型と同じドア押さえ金があります。あと、この貫通扉も色挿しをすると良いでしょう。付属のインレタには側面のナンバーしかありませんが、実車は妻面にも車番表記があります。幸い104は、キハ27の分が用意されていましたので、これをキロに貼り付けました。そのため必然的にキロ26 104になりました。

 

キロの床下ですが、キハ27と同様、機関予熱器が本来は大型のWH300へ変更となっているので形状が異なります。あと、この写真では写ってなく上の写真で写っていますが、模型では水タンクが旧式の鋼製タンクです。しかし、三笠鉄道村に保存されているキロ26 104を見ると、本来10次車ではタンクがFRP製に設計変更されてるのにもかかわらず、旧式の鋼製タンクを付けています。恐らく後天的な改造であると思われますが、キロ26 104を表現するとなると好都合でしょう。それ以外の番号を選ぶと正確には水タンクが異なります。

 

といったところでしょうか。ついでに、〇〇オクで入手したキハ56・27も同じく整備しました。

↑前ユーザーさんにより既に車番が入れられています。キハ27 114・115・118になります。模型が11次車113~118ですので、適切な番号を選択されていたようです。

 

↑キハ56です。1両は通風器6個の10次車、2両は通風器2個の11次車となっており、番号は「118・121・122」を選択されていたようです。これも実車に即して適切な判断ですね。

 

付属品などは既に付いていたので、Tomixキハ58系共通の、乗務員室床下の機器箱切除と乗務員室ドアステップ塗装、幌への色入れのみを実施します。

 

 

↑やはり実車はこの姿ですから、機器箱は無いし、ステップは黒です。この雰囲気は大事です。もうそろそろTomixさんこの部分直してくれないかなぁ。。。

 

手にしたモデルが旧ロットという事もありますが、昨今のTomixさんの1両入魂的なディテール追及からすると、ちょっと物足りない気がします。しかし、冒頭にも書きましたがキハ56系はいかんせん少数派ですので、あまりこだわると特定ナンバー車になってしまいますし、お手軽な塗装変更車なども少ないので、バリエーション展開しづらいのでしょう。まずは200番台モデルチェンジ車でしょうかね。そしてお座敷「くつろぎ」や「ミッドナイト」へ展開し、オマケでアルコン色のキハ56 213や唯一の北海道色のキハ56 148を何かと抱き合わせ商法で出したらいかがでしょうか。そうなるとキハ56系ではありませんが、キハ40系のバリ展でキハ400系なんて期待しちゃいます。急行「宗谷・サロベツ・利尻」はキハ56やお座敷車の増結が多く、利尻ではスハネフも付いていましたからね。キハ183系で流行っているような展開とも重なり模型化しやすいのではないでしょうか。今後に期待ですね。まぁ望み薄でしょうが。 どちらかというとキハ56の今後の展開はKATOさんの方が期待が持てるかも知れません。

 

 

これでめでたく一気に10両揃いました。急行「宗谷」や「狩勝」など、夢が膨らみますね。ちょっと辛口評価でしたが、非冷房の姿や細い側窓など的確に再現されており、些細な点を気にしなければ十分、十二分に素晴らしい模型であると思います。いろいろ気になる点はありますが、それだけに加工や改造のポイントが多いということで、自分だけの1両を楽しみたい方にはネタ豊富でもってこいだと思います。残念なのは市中品薄でなかなか手に入らない点ですが。。。 

 

この勢いに乗って次は北海道急行の紹介でもしちゃおうかな。しかもここはマニアックな急行「大雪・紋別・はぼろ」でしょう。皆様こうご期待。

 

是非私のホームページ

 

http://kami-kitami.sakura.ne.jp/index.html

 

にも各車の解説がありますのでご覧になってください。