こんばんは。今回は、大阪と奈良とを結ぶ生駒トンネルについてお送りします。

IMG_6235
 ↑新生駒トンネルから出てくる電車

生駒トンネルには、現在運用されているものでは2つあり、近鉄奈良線が使う新生駒トンネル、けいはんな線に一部使われている旧生駒トンネルがあります。(けいはんな線の新石切側は違うかも) 近鉄奈良線用の新生駒トンネルが開通したのは、1964年のことです。旧生駒トンネルの規格の関係などで奈良へ行けない大型車両を通すのと、今後の近鉄奈良線の需要増大を見据えて旧生駒トンネルの南側に新生駒トンネルが建設されました。


IMG_6242
 ↑瓢箪山から続く35.7‰の急勾配から登ってきた近鉄奈良線の電車は、ここ石切を過ぎると生駒山地へ

新生駒トンネル建設に当たっては、4つの案が検討されたようです。結局は、資金面、用地買収面などから孔舎衛坂駅(旧生駒トンネル)南側を通り、生駒駅付近で既存の路線と接続する案で建設されました。

IMG_6246_edited
 ↑今でも残る旧生駒トンネルと孔舎衛坂駅跡

IMG_6247
 ↑孔舎衛坂駅の奈良方面行きホームと旧生駒トンネル大阪側出口

新生駒トンネルが1964年に開通すると、1914年に難工事の末に完成した旧生駒トンネルが役目を終えることになりました。それと同時に旧生駒トンネル大阪方出口付近になった孔舎衛坂駅も廃止となりました。新生駒トンネル開通による孔舎衛坂駅廃止に合わせて、石切駅も200メートルほど移設され、孔舎衛坂駅の役目は石切駅が担うことになりました。現在のこの地区の人達は石切駅を使っていることでしょう。現在も旧生駒トンネルと孔舎衛坂駅は残されており、廃止当時の面影を残しています。
旧生駒トンネルに関しては、1964年に奈良線のトンネルとしては役目を終えました。しかし、1986年に開通した東大阪線(現在のけいはんな線)のトンネルとして一部が改良の上、現在も使われています。
どうやらけいはんな線の生駒トンネル内で分岐する箇所があるみたいです。
以前は、孔舎衛坂駅のホームに入ることができたみたいなのですが、現在はフェンスで入れないようになっています。

IMG_6249
 ↑旧生駒トンネルと孔舎衛坂駅から歩いて石切駅に向かっていると、新生駒トンネルの大阪出口が見える

旧生駒トンネルと孔舎衛坂駅は、石切駅の北口改札(橋上駅舎側)から歩いて3~4分ほどで着きます。大阪平野が一望できる住宅街側と奈良線の線路沿いに歩いて学校がある側のどちらかでも行くことが出来ます。奈良線の線路沿いの学校がある道を歩いていくと、新生駒トンネルの大阪側出口が見えます。こちらのトンネル上部には、近鉄の名誉社長と称され、ビスタカーや名古屋線全線広軌化など近鉄の歴史の大工事を実現した佐伯勇氏による「日々新」と書かれた扁額(へんがく)が掲げられています。

以上が生駒トンネルの紹介でした。大阪と奈良とを結ぶ上において重要となった生駒トンネル。このトンネルが無かったら、近鉄奈良線で大阪と奈良とが結ばれなかったことでしょうね。そして、奈良と大阪との通勤、通学需要も生まれなかったことでしょうね。

おまけ
IMG_6206
行く前に石切駅で少し撮影しました。こちらは、朝と夜に奈良線を走るひのとりです。こちらのプレミアムシートに乗りながら、生駒トンネルを通過してみては如何でしょうか。

IMG_6221
阪神のラッピング電車もやってきました。こちらのラッピングは、延長されましたね。

IMG_6224
ひのとりと共に伊勢志摩ライナーも大阪と奈良との特急に入ります。一度伊勢志摩ライナーの阪奈特急に乗りたいですね。ひのとりは、夜に奈良に行く下りがありますが、こちらは大阪行きの上りのみです。

IMG_6243
最後に大阪電気軌道のデボ1型塗装による三宮行き快速急行です。この前の3月の改正から快速急行も奈良~神戸三宮の間で8両運転が開始されましたね。後ろにシリーズ21をぶら下げているのが分かりますかね。

以上となります。