NO.2344 「nimoca」導入翌日に訪問!西肥バス、長崎県松浦市福島での路線バス運行シーン | コウさんのコウ通大百科 PART3

コウさんのコウ通大百科 PART3

在住する九州を中心に、鉄道・バスを中心としました記事を毎日更新しております。
(平成24年1月〜平成30年3月の記事はPART2の内容です)

 

 去る6月28日、西肥自動車(西肥バス)・させぼバスにおきまして、ICカード「nimoca」が導入されました。

 

 このICカード「nimoca」は、西鉄グループのニモカが運営するICカードでありまして、西鉄電車・西鉄バスに最初に導入されておりまして、以降昭和自動車(昭和バス、平成22年~)や大分県内事業者(大分交通・大分バス・亀の井バス、平成23年~)・熊本市交通局(熊本市電、平成26年~)・宮崎交通(平成27年~)・佐賀市交通局(佐賀市営バス、平成29年~)などに導入されておりまして、平成29年には北海道の函館市企業局交通部(函館市電)でも導入されておりまして、「Suica」や「PASMO」など全国主要ICカードとも相互利用できるのも特徴でもあります。

 

 今回西肥バス・させぼバスに導入されましたのが、「nagasaki nimoca」と呼ばれるカードでありまして、今年3月1日に松浦鉄道(MR)に、3月22日に長崎電気軌道に、3月27日に「九州号」を運行します九州急行バスに、そして6月21日に長崎県営バス・長崎県央バスに既に導入されておりまして、ついに旧佐世保市交通局の子会社でありましたさせぼバス、そして佐賀県内にも路線を持ちます西肥バスにも導入されるに至っております。

 

 (「nimoca」ステッカー)~左は西肥バスの路線車両に見られる「アマビエ」のイラスト

 

 このうち、九州急行バスを除きます事業者では、これまでは「長崎スマートカード」が導入されておりましたが、その「長崎スマートカード」を廃止させまして「nagasaki nimoca」を導入しております。尚、同じく「長崎スマートカード」を導入しておりました長崎自動車(長崎バス)、グループ会社のさいかい交通に関しましては令和元年9月に「エヌタスTカード」を導入しておりまして、今年2月には全国交通系ICカードの相互利用も可能となっておりまして、長崎県内の事業者では島原鉄道以外で交通系ICカードの使用が可能となっております。

 

 

 さて、私は「nimoca」が導入されました翌日であります去る6月29日、長崎県松浦市福島町・佐賀県伊万里市・長崎県佐世保市と西肥バスのエリアに出向きまして、その導入されました模様を収めてまいりました。今回は、このうち松浦市福島町の福島支所で収めました模様を皆様にご紹介してまいります。

 

 (松浦市福島支所)

 

 (福島支所前バス停)

 

 

 この西肥バスでは、福島地区のバスの拠点として福島支所前バス停が上の画像・後述のように存在しておりますが、かつては画像の位置に福島港と呼ばれるバス停が存在しておりまして、ここから主力路線であります伊万里方面や、優等路線として佐世保方面へも急行や特急として直通運行されていたほどでありまして、この地に待合所も設けられておりました。

 

 (アップ)

 

 (反対側にも屋根付き待合所もありました)~ここで路線バスの乗り降りはできません

 

 

 福島港と言う事で、浦の崎港までの渡船も存在しております。詳しくは番外でもご紹介しておりますが、佐賀県伊万里市のMR福島口駅から徒歩数分の所に福島港への桟橋が設けられておりまして、ここからこの福島港へ向けて渡船が平日8往復(土日祝日7往復)で画像の船(つばき2)でMRの時刻に合わせた形で運航されておりまして、学生さんや通勤客の足を担っております。

 

 (時刻表)

 

 

 さて、松浦市福島支所は、福島港から徒歩数分の若干狭い道に入った所にあります。現在は後述のように中型バスが主となっておりますが、かつては優等路線が運行されていた事からもわかりますように大型バスも(回送として)この道を走っておりましたので、今となれば正直良く走っていたなと言う印象でもありましょうか。

 

 その福島支所です。かつては北松浦郡福島町の役場として存在しておりまして、現在は佐賀県唐津市に橋が架かっております北側の松浦市鷹島町(旧北松浦郡鷹島町)とともに離島の役場としても存在しておりました。しかし、昭和42年に福島大橋が佐賀県伊万里市に架かってからは佐賀県との交流も盛んになりまして、路線バスも伊万里から運行されるに至っております。

 

 

 この福島支所には、福島支所まで路線バスが延長されましてからは路線バスの待合所も存在します。かつては先述のように福島港の所に待合所が存在しておりましたが、延長に伴いまして福島支所の一角を使いましてバス待合所として整備されております。その際には、スロープも設けられておりまして、高齢者などの利用者にも優しい姿が見られております。

 

 そのバス待合所内です。画像のようにベンチが設けられておりまして、バスが発車するまでの間は憩いの場所としても存在しているようであります。この撮影前には、後述の女性の方々がいらっしゃっておりまして、談笑される姿も見られておりました。

 

 待合所の壁には、様々な時刻表の姿も見られます。別刷りで大きく記載してあります伊万里駅前~福島支所前間の時刻や、伊万里方面や後述の福島循環線の時刻が記載されております福島支所前バス停の時刻、さらには乗り換えられる方向けに伊万里駅前バス停の時刻や、先述の渡船の時刻や渡船を利用しまして利用する事にもなりますMRの時刻表まで記載されておりまして、まさにその先の時刻までも見られるのがこの福島支所前バス停待合所での姿でもあります。

 

 (西肥バス、伊万里駅前~福島支所前時刻)

 

 (福島支所前バス停・伊万里駅前バス停の時刻(平日))

 

 (同、土日祝日)

 

 (福島港~浦の崎港、MR福島口駅・MR全体時刻表(主に佐々~たびら平戸口~松浦))

 

 

 その向かいにありますのが、西肥バス福島車庫であります。かつては、「福島営業所」とも呼ばれていたそうでしたが、現在は伊万里営業所の現地出退勤となっておりまして、夜間には滞泊するバスも見られているようでもあります。それにしても古い造りからもかつての姿を偲ばせておりますが、2階建てでもある事からもわかりますように、かつては乗務員も宿泊する姿が見られていたようでもあります。

 

 

 そんな福島車庫では、この訪問時には画像の三菱エアロミディ(F679・三菱KK-MK23HH)が伊万里市の波多津・黒川経由の伊万里駅前行きとして発車を待つ所でした。画像からはわかりにくいですが、ここに4台分の車が駐車できるようになっておりまして、現在は中型車両しか見る事ができませんが、かつては大型車両もこの車庫に駐車する姿も見られておりました。尚、この車は今年に入りまして導入されました移籍車でありまして、かつワンステップバスでもあります。

 

 このF679には、前日から使用を開始しておりました「nimoca」のステッカーが貼り付けられておりましたし、その下の画像にもありますように新たに「nimoca」の読み取り機も設けられておりました。また、その上には「長崎スマートカード」の読み取り機も設けられているのがわかりますが、今後この読み取り機は撤去される事にもなります。

 

 (「nimoca」読み取り機(下)と「長崎スマートカード」読み取り機(上))

 

 

 そして、伊万里駅前行きは発車して行きました。上の画像のようにバス停はありましたが、乗客はこの車庫から乗車するようになっておりまして、この時ここからは2名の乗車があっておりました。ただ、やはり使用開始2日目と言う事もありまして「nimoca」を使用する姿は見られず、1名は「長崎スマートカード」を利用されておりました。

 

 

 そして、この後は伊万里駅前より福島支所へとやってまいりました同じく三菱エアロミディのF559(KC-MK219J改)がやってまいりました。

 

 F559は、福島支所に到着しますと、今度は「福島循環線」と言う島内の路線に入ります。この区間の中には、このような中型車両でも道いっぱいの区間も通る所もありますが、かつては大型車両も走っていたそうでもありますので、正直驚きな所でもありましたでしょうか。

 

 所で、この車は佐賀200か11-14からもわかりますように、この車は昨年北部営業所から転属した車でもあります。西肥バスでは、平成20年代に神奈川中央交通(神奈中)から多くの車がこの車を含め移籍導入されておりましたが、当初は佐世保地区ばかりでしたが、現在は伊万里営業所や上五島の新上五島営業所へ転属した車も見られているそうでありまして、各地で活躍する姿が見られているそうであります。

 

 

 さて、福島循環線の発車が迫っておりましたが、行先表示の姿であります。この福島循環線(福島支所前~土谷~鍋串~鯛の鼻~里~祝崎~福島支所前)では、右回りルートと左回りルートが存在しておりまして、平日計10本・土曜計5本・日祝日計4本で運行されております。

 

 この時には、先述の待合室で待っておられました女性の方4名、あとで1名の方が乗車されておりまして、1名の方が「長崎スマートカード」を利用されておりました。先述の伊万里行きの方やこの乗車されました方も、今後「長崎スマートカード」から「nimoca」に変わる事にもなるようではあります。それにしても、この車はツーステップバスではありますが、1名の方が「今日は床が高かね」とおっしゃっておりまして、そう言った事から高齢者にはツーステップバスは不向きである事が伺える所ではあります・・・。

 

 

 こうして、5名の乗客を乗せまして、福島循環線は発車して行きました。私自身もここまで乗車するとは正直思いませんでしたが、それほど住民の足として運行されている事を見せつけているようにも思いました。

 

 

 今回は、私自身もいつかは訪問したかった長崎県松浦市福島での西肥バスの姿を「nimoca」導入の翌日に訪問した話題をご紹介しましたが、本当に、沿線の足としての姿が見られているように思います。やはり、過疎化が進んでいる地方とは言いましても、路線バスをあてにしないといけない方もいらっしゃる訳でもありますので、そう言った方にとりましては路線バスと言うのは重要な足である事も伺える所ではあります。また、今回2名の「長崎スマートカード」利用者の姿も見られておりましたが、今後は使用できなくなる訳ではありますので、今後この島内でも「nimoca」の姿が多く見られるようになるのもすぐかなと思ってならない所でもあります。