続・吾輩はヲタである

JR券をメインとしたきっぷのブログ

海里

海里

◆種別:快速

◆区間:新潟~酒田

 快速「海里」は昨年9月に運転終了した快速「きらきらうえつ」に代わり、10月から運転されている羽越線の観光列車です。運転区間は新潟~酒田間のまま変わりません。

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海里号:羽越線・桑川駅 2019/10/18

 「海里」で運用されているHB-E300系は最近のJR東日本の観光列車としてはすっかり定番となっている車両で、「海里」が6編成目です。新潟車両センターに配置されています。羽越線・村上~間島間に直流と交流が入れ替わるセクションがあるため、電車であれば交直両用車両が必要になるところでしたが、気動車にしてその問題をパスしました。

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1号車の座席
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2号車ボックス席

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3号車物販カウンター

 「海里」の編成は酒田寄りの1号車は普通の2-2列の座席、2号車は4人用のボックス席、3号車は物販のカウンター、4号車は旅行商品向けのボックス席です。一般向けに座席を発売するのは1・2号車です。「きらきらうえつ」よりは定員が減っています。

 1号車の座席は少々硬めで、座席もシートカバーも化学繊維のような材質でした。モケットより手入れがラクですし、コストの削減も図ったものと思われます。2号車のボックスにはコンセントがありました。

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海里のチケッター入り指定券

 「きらきらうえつ」の頃と同様に「海里」にも絵柄入りのチケッターがあります。また、快速列車の指定券ですが価格は通年840円です。この価格は「SL銀河」 や「HIGH RAIL1375」でも導入されていますが、「リゾートしらかみ」や群馬のSL列車は普通に330円ないし530円なので、どういう違いで差別化しているのか分かりません。

  私の座席は当初「えきねっと」で予約していましたが、2号車のボックス席で、どうやら相席のようでした。見知らぬ人とボックスで3時間も過ごすのは気乗りしなかったので、乗車直前に空席を見てもらって1号車の座席に変更してもらいました「えきねっと」で定員に満たない場合でもボックス席が予約されてしまうようなので気を付けた方がいいです。嫌なら最初から窓口で買うことをオススメします(下記補足参照)

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海里食事券

 「海里」では事前に弁当の予約ができます。それだけなら珍しくないんですが、「ダイナミックレールパック」の仕組みを流用して、指定席券売機でバウチャー券を受け取れます。この券がそれです。右下に実際に発券した箇所である「飯山駅VF1」が印字されています。

 この仕組みであれば全国どこからでも手配し、乗車直前に受け取ることもできるので便利だと思います。乗車の1ヶ月前から3日前まで申込可能です。

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笹川流れ?:羽越線・桑川~今川 2019/10/18

 笹川流れの景色が楽しめるように、桑川~越後寒川間での減速運転があります。海側はA席です。 また、桑川駅での停車時間が長めに確保(下り20分、上り29分)されていて、駅と道路を挟んだすぐ先に広がる日本海を見に行くこともできます。

  きらきら
うえつ
 海里 
新潟 10:11発 10:12発
村上 11:04発 11:09発
桑川 11:20着
11:27発
11:25着
11:45発
あつみ温泉 12:06発 12:30発
鶴岡 12:29着 12:54着
酒田 12:51着 13:20着

 下り列車で「海里」と「きらきらうえつ」とのダイヤの比較をしてみます。「海里」の方が30分ほど余分に時間を要しています。

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いなほ3号に追い抜かれる海里:羽越線・あつみ温泉駅 2019/10/18

 電車と気動車との性能差もさることながら、既述のとおり「海里」は桑川駅での停車時間が長く、笹川流れでの徐行運転もあります。さらに、あつみ温泉駅で後続の「いなほ3号」に追い抜かれます。特急並みのスピードで走っていた「きらきらうえつ」は酒田まで逃げ切っていました。

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下りの「庄内弁」

 「きらきらうえつ」は特急の代わりにも使える観光列車でしたが、「海里」は「新潟・庄内の食と景観を楽しむ列車」と銘打っているだけあって純粋な観光列車といった感です。旅行商品だと豪華な食事が楽しめるようですが、弁当でも悪くはないと思いました(量はちと上品ですが)。桑川駅の停車時間にはアテンダントの方が海まで誘導してくれてJR九州の観光列車のようだなと感じました。

 新型コロナウィルスの影響で4月から7月いっぱいまで運休していますが、8月1日からいよいよ運転を再開します。夏の青い日本海もなかなかいいもんです。

【補足:2021/1/26】

 「えきねっと」の仕様が変更になったようで、座席とボックス席が別列車扱いとなり、1人利用でも問答無用でボックス席が割り当てられることはなくなりました。