JR九州14系 | 車内観察日記

車内観察日記

鉄道の車内の観察する日記ですよ。目次に記載した「☆お願い☆」をご一読の上、ごゆっくりどうぞ。

「ブルートレイン」、今や本線上で活躍する車両は全て無くなり、時代の彼方へ走り去っていった言葉ですね。そんな、時の車両の1両がここ九州鉄道記念館に保存されています。

 

14系、多層建て列車充当のため床下に発電エンジンを搭載した寝台車・座席車のグループで、北海道から九州まで幅広い線区で活躍しました。北陸トンネル火災事故により安全上の理由から再び電源車方式に戻った24系が製造されていますね。

 

プラットホームを模した通路には14系の案内が掲示されています。スハネフ14は発電機を床下に搭載している車両で、乗車中は絶えずエンジン音が響く車両でした。中にはそのエンジン音を子守唄代わりにするツワモノもいたようですが(^^;;

 

テールマークは九州ブルトレがランダムで表示されます。この日は東京-長崎を結んだ「さくら」、今や山陽-九州(鹿児島)直通準速達タイプの列車名ですが、ブルトレ時代は距離も方面も違ったものでした(「はやぶさ」はもっと違いますが…)

 

それでは参りましょう、デッキ・ドアです。限りある車両限界になるべく定員を稼ごうとしたためか、戸袋の不要な折戸式となっています。またステップがあったため、壁に足元を照らすライトが仕込まれています。夜行列車ですから、夜間の暗い時間の視認性向上という意味もあったのでしょう。

 

くずもの入れです。保存に当たってはテープで塞がれています。見切れていますが折戸の山折部分には虎ロープが付けられており、可動域に入らないようにされています。シンプルですがよく考えられていますね。

 

車掌室は両側に分かれた配置で、中間連結時や併結時に通路に出来るようになっています。同じく保存されている581…じゃなかった、715系の顔が見えますね(笑)

 

車内です。通路は片側にオフセットされており、2段式の寝台が並びます。かつてブルートレインと言えばこの形態が当たり前でしたね。

 

デッキとの仕切りです。車掌室側は仕切り扉が斜め方向にセットされています。スコープ付きの開き戸で、やや重たいので難儀する方も多かったと思います。就寝前提ですので、騒音の大きいデッキとの仕切りが簡単に開いてもらっては困る、ということなのでしょう。

 

反対側は枕木方向にセットされています。

 

寝台です。まずは大部分を占める4人組区画から。

 

寝台部分です。座席番号は「14上(下)」と表示していますね。

 

まずは下段から。展示は座席状態でされており、寝台セット時は収納されている転落防止柵を引き出してセットします。モケットはJR化後に貼り替えされていますね。なお通路側には収納式のテーブルが備わっています。

 

上段です。転落防止用のバンドが2本付いております。屋根が湾曲している分下段よりも占有面積は少なくなります。

 

はしごは窓側に有り、両側の持ち手を引くことで展開出来ます。使用経験がある方は普通に展開出来ますが、ブルートレインに乗車経験が無い最近のちびっ子が見ると、「…上にはどう上がるの??」みたいな感じになるんでしょうね(笑)

 

上段の通路側には荷物置き場があり、飛行機に持ち込み可能なサイズだと楽々入ります。

 

各寝台区画の通路窓上には鏡があります。降車前の身支度はこちらで。

 

またその下にはジャンプシートが有ります。

 

開いた様子。こちらのモケットも寝台同様交換されています。

 

また柱には灰皿が備わります。長距離走行で逃げ場の無い寝台列車、当時は車内での喫煙も当たり前だったのでしょう。

 

最後に1区画のみ存在する2人組寝台区画。スペースの埋め合わせ的な位置付けなんでしょうね。

 

オマケ:はしっこには「セラ1形」という、北九州で産出された石炭を運ぶ石炭車があるのですが…スペースが無かったのかじっくり観察出来ないくらいにまで追いやられています(^^;;


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 九州各地の被災地へ、何卒。