錆びついた鉄路~令和2年豪雨1週間後の人吉 | 人吉鉄映会

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熊本県人吉市・球磨郡を走る肥薩線・湯前線・くま川鉄道の今と昔を発信していきます。

人吉鉄映会です。

 

令和2年豪雨災害で尊い命を落とされた方に心からご冥福をお祈りします。

また被害に逢われた方にお見舞い申し上げます。

 

あの豪雨から本日で1週間となります。人吉・球磨の宝である球磨川が牙を剥き、大変な被害を引き起こしました。50年、100年に一度の災害と言われています。確かに前回のブログで大きな球磨川の氾濫は昭和40年7月以来ということをお伝えしましたが、そうなると50年に1回となります。ところが最近の報道で青井阿蘇神社の神殿が水没した記録は1,200年の歴史で1回も書かれていないそうで、そうすればこれほどの水害は正に1,000年に1回の大災害ということになるのでしょう。

 

まずは被災者への対応と町の復旧ですが、今回の大規模水害が起きたメカニズムの解明と今後の対策も進めてもらいたいものです。

 

それと並行して重大な懸案が鉄道の壊滅です。ご存じのように肥薩線・くま川鉄道とも鉄橋を始めとして線路に大きな被害を受け、復旧の見込みも立っていない状況です。それどころか明治時代の大事な遺産まで失うという計り知れない損失になってしまいました。

 

今回はそういった人吉の現状を見て頂きます。

 

道の泥はかなり撤去され車などの通行が出来るところも増えました。しかしその傍らはまだ5cm以上のぬかるんだ泥や災害ごみが目立ちます。水害というより泥害といった感じです。街としてはまだ機能していません。

本日は大阪府警の方がいらっしゃいました。後述の鉄橋のところには三重県警の方もいらっしゃって、全国からの色々な支援、ありがたいことです。

 

ここからは鉄道の話です。7/4から肥薩線・くま川鉄道も運休、というか運行不能状態です。

列車が走らず錆びてきた鉄路。左肥薩線、右くま川鉄道 @鬼木第2踏切

 

洪水後も大雨を繰り返し、線路の錆び進む。肥薩線 @鬼木第3踏切

 

球磨川に架かる橋梁で唯一流出を免れた球磨川第三橋梁(肥薩線 人吉-大畑)

しかし、瓦礫が線路を埋め尽くしている。

 

人吉駅の入り口には貼り紙が貼ってあり、ホームどころか中にも入れない状態です。

 

駐車場も閉鎖中です。

 

全国ニュースにもなった、浸水してしまったくま川鉄道KT-500

 

JRの列車は被災時いなかったと勝手に思ってましたが、キハ220とキハ40が取り残されていました。今となっては上りにも下りにも行けない状況です。

 

乗る人がいないタクシーが並ぶ閑散とした人吉駅

コロナの規制解除後、こんな試練があるとは思ってもいませんでした。しかし、熊本地震、東日本大震災、阪神大震災後も人々の努力で乗り越えてきました。今回もきっとそうなるように願って止みません。

 

今回もご覧いただきありがとうございました。