くま川鉄道が寄付受付先を公表 豪雨で被害の九州ローカル線、輸送密度は16年で3割減



豪雨による甚大な被害が発生したくま川鉄道(熊本県)はこのほど、災害復旧の支援を目的とした寄付の送付方法などを同社ウェブサイトで公開した。

くま川鉄道がフェイスブックページで公開した被災時の人吉温泉駅構内の写真。【画像:くま川鉄道】

寄付は現金書留か銀行振込で受け付けている。銀行振込先は「肥後銀行 人吉駅前支店 普通口座 1699886(くま川鉄道 災害寄付金 代表 永江友二)」。また、くま川鉄道は商品の購入による支援について「大変ありがたいのですが、配送機関が被災しており、また弊社での対応ができない状況にあるため、ご寄付での支援を頂ければありがたく存じます」としている。

くま川鉄道は、人吉温泉(人吉市、JR肥薩線の人吉駅に隣接)~湯前(湯前町)間24.8kmの湯前線を運営。7月4日の豪雨で同線の第四球磨川橋りょうが流出し、人吉温泉駅構内に留置されていた車両も水没するなど、甚大な被害が発生した。復旧のめどはたってない。

国土交通省の『鉄道統計年報』によると、湯前線の1日1kmの平均通過人員(旅客輸送密度)は2001年度が1605人だったのに対し、2017年度は1173人。ローカル線では利用者が比較的多いほうだが、16年で3割ほど減少しており、厳しい経営が続いている。くま川鉄道は「一日も早い復旧を目指して、現在、全力を挙げて取り組んでいる」としている。