連日激しい雨が降ってますが、今朝方の激しい雨が嘘のように、午後からは穏やかな曇り空になりました。湿気が多く屋外での塗装作業はできませんが、前準備として不要塗装の剥離作業をすることにしました。

 

事の起こりは、羽衣線用のクハ103-194に搭載するGM製の分散クーラーに、以前に灰色スプレーで塗装してあったのですが、ボテ塗り・塗り残しと塗装状態が悪かったので塗り直すべく、塗装を剥離することにしました。IPA(イソプロピルアルコール)の使用経験からは、剥離に数日を要し、時間の経過と共にIPAが素材に染み込んで、亀裂が入ったり割れてしまうなど、余り良い印象を持っていませんでした。GM製品の素材はIPAの影響を受け難い素材と聞き及び、久々にIPAを使用することにしました。IPAに投入してから5分位で、塗膜が剥離して液中に霧のように流れ始め、歯ブラシで軽く擦るだけで綺麗に剥離することができました。これに気を良くして、ABS製のボディも1時間を限度に浸けてみることにしました。結果は10分位経過した時点で、歯ブラシで擦ると剥離できるではないですか。

一気にこれだけの剥離作業ができました。左下のGM製のクーラーに加え、KATO製の103系一般形でボディ(剥離前はウグイス色)が5個と床板(剥離前は床下機器が全ツヤ塗装)が2枚、サロ152ボディ(剥離前は湘南色)が1個です。右下の破片は、右端床板でボディ取付用爪が折れて接着してあったのが、歯ブラシに煽られて耐えられず外れただけ!

 

IPAを満たすのは、100均で購入したプラスチック製の蓋付き密閉容器で、ボディ3個がピタリ入ります。IPAは容器の高さの60%位でボディが確実に水没するので、IPA使用量も少なくて済み経済的です。

 

容器の底は、フラットではなく凸凹があるタイプ。剥離された塗料の顔料成分(微粒子)が凹の溝の底に溜り、ボディ下辺に付着するのが防止できます。

 

IPAは、カー用品店で購入した自動車用(ガソリン車用)の水抜き剤で、IPA含有量が99%以上とこれで十分です。

 

なんと、10年以上前に1本100円の割引特価(セール期間の目玉商品)で購入したものですが、今でも十分機能します。作業中にこぼれたり蒸発してしまいますが、5本購入して継続使用中の残液以外に未開封の物がまだ1本残っており、コスパは最強です。なお、安価な商品ではIPA含有量が60%程度の物もあり、これは塗膜剥離用には適していません。購入時には、IPA含有量の確認が重要です。

 

今回、短時間で剥離作業が出来たのは、気温が高い季節で液温が程良く保たれたからだと思います。103系のボディはIPAに浸けたのも2回目になりますが、今回は20分程度で済み、剥離作業後は直ぐに水洗いして乾燥させたので、目に見える範囲でボディへの悪影響はありませんでした。