伊豆箱根鉄道駿豆線4025列車
185系C4編成
クハ185-9ほか5輌編成
三島
2019年8月12日
9時00分に東京駅を出発した特急"踊り子"
熱海までは伊豆急行乗り入れを行う編成と併結し(東海道本線3023M)として駆けて来ました。
10時40分、ダイヤ通り発車します。
毎日1日1〜3往復、三島駅前構内の渡り線を通って伊豆箱根鉄道駿豆線へ乗り入れていきます。

東京方先頭車 車内
(クハ185-109:15号車)
2019年8月12日
普通車の車内(修善寺到着後の撮影)です。従来の特急車両普通車の座席簡易リクライニングシートを採用していましたが、この座席は同時期に登場した国鉄117系の座席と同じ転換クロスシートシートピッチ910 mmで配置しています。
117系に比べ幅を30 mm縮小して僅かながら通路幅を拡大し、背ずりの枕部分を分割形として座り心地やメンテナンス性の改善を図ったものです。
現在は1999年〜2002年のリニューアル工事を行なっているため現在の座席と異なります。

特急型電車ながら117系に類似点が多いのは開発設計の時点では従来使用していた153系より通勤用としても供用可能とする必要があったため「普通列車に使用できるように両開き扉を2箇所に配置し、デッキがない転換クロスシート車」であったからです。
1979年、京阪神地区へ117系電車が投入され153系電車を駆逐します。185系伊豆への観光特急としても通勤需要を考慮しながらも特急列車らしくデッキによる居住性の向上が不可欠と判断され117系電車を基にしながら、デッキの設置と共に客用扉を車両両端に寄せ、扉自体も1,000mm幅の片引扉となりました。

車両の運用効率を向上して置換車輌数を抑制するために153系と同様に東海道線のこの時点では特急格上げは考慮せず、急行「伊豆」の置換を命題に構想した車両仕様は該当する特徴を備えた車輌でした。1981年3月急行「伊豆」が、老朽化した153系電車から順次185系電車に置換えられ、この年10月に運転を開始する特急「踊り子」運行開始までの半年間は185系電車を使用して試験運用も兼ねた先行投入で正面幕は急行伊豆("字"のみの)正面幕を掲げて営業運用に就きました。
185系電車153系電車との併結列車も運行されていました。。

車窓は時々乗る伊豆箱根鉄道駿豆線ですが三島広小路三島田町と云った普段停まる駅をズバズバ抜いていきます。車内はそんな俊足ぶりを誇示するかのように国鉄型標準電動機:MT54が唸りを上げています。