高崎駅の通過線へと再び分岐器を渡ります。

 北陸新幹線の下り列車で高崎駅を通過する列車は少し速度を落とす程度で駅を通過し、その後もう少し速度を落として上越新幹線から分岐します。
 あれほどの速度を出している状態でのわずかな横揺れを感じる分岐器通過というのは考えてみれば全国の新幹線で唯一ここだけです。

 しかし、北陸新幹線の上り列車では高崎駅を通過する列車でもかなり速度を落とします。
 カーブしながら高架の高さがさらに上がって上越新幹線の頭上をなぞるようにしながら高架が下がっていって合流するからでしょう。
 それでも、在来線だったらこれほどの速度を出した状態での合流は厳しいだろうと思われるほどの速度は出ています。
 高崎駅を通過して列車は再び速度を上げます。
 今回のシリーズははこれで終わりにします。
 長野~高崎間の車窓の風景をお送りしましたとはいっても多くはトンネル区間でした。
 しかし、複数回渡る千曲川、連続するトンネルや急勾配による抑速走行など東海道・山陽・九州新幹線や東北新幹線といった日本列島の沿岸部に平行するように通る新幹線とは違った魅力が太平洋側と日本海側を横断する北陸新幹線や上越新幹線にはあるのだと感じるのです。