番外 願・今後肥薩線再登板、キハ40系「いさぶろう・しんぺい」増結車両、キハ140-2125紹介 | コウさんのコウ通大百科 PART3

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(平成24年1月〜平成30年3月の記事はPART2の内容です)

 
 今回の災害で大きな被害を受けました、八代~人吉~吉松~隼人間を結びます肥薩線と言いますと、平成29年のダイヤ改正によりまして、上の画像のキハ40系気動車で運行しております「かわせみ やませみ」が八代~人吉間のいわゆる「川線」を中心としました、熊本~人吉間で運行されておりまして、観光利用を目的とします方々を中心としてが利用されている姿が見られておりました。
 
 この列車は、さかのぼりますと特急「九州横断特急」・「くまがわ」を継承する形で運行されておりまして、そう言った事から特急列車としての役割も果たしております。それでも座席は様々な区分が存在しておりまして、まさに特急列車ではありましても、観光列車としての意味合いが強い列車ではないかとも言ってもいいかとも思います。
 
 
 そして、熊本~人吉間では「かわせみ やませみ」とともに特急列車としても運行されておりますのが、人吉~吉松間のいわゆる「山線」では普通列車として運行されております、以下画像のキハ40系気動車運行によります「いさぶろう」・「しんぺい」も存在しております。
 
 
 この「いさぶろう」・「しんぺい」の現在の姿となりましたのは平成16年からでありますが、この姿からもわかりますように、深い赤地の古代漆色に塗り替えられまして、かつ車内も大掛かりに改装されているなど、従来のキハ40系気動車の一般車両とは大きく異なった車両となっているのが現在の「いさぶろう」・「しんぺい」でもあります。
 
 また、運行開始から平成29年改正前は熊本~人吉間は快速として運行されておりましたが、平成29年改正以降は「かわせみ やませみ」とともに特急化されておりまして、それによりまして熊本~人吉間は特急料金が必要な列車となっておりました。
 
 
 そんな「いさぶろう」・「しんぺい」の愛称の由来でありますが、「いさぶろう」が人吉駅→吉松駅間の愛称でありまして、人吉駅~吉松駅間が建設されました当時の逓信大臣でありました山縣(やまかた)伊三郎から、「しんぺい」が吉松駅→人吉駅間の愛称でありまして、同じく人吉駅~吉松駅間が建設されました当時の鉄道院総裁であった後藤新平の名前からこの愛称が付けられております。

 

 

 さて、今回ご紹介しますのは、以下画像のようにその「いさぶろう」・「しんぺい」編成の3両目、さらに「かわせみ やませみ」編成にも連結する事もあります、増結車両のキハ140-2125に関しまして以前撮影しておりましたのでご紹介してまいります。
 
 
 このキハ140-2125は、キハ40 2125として昭和56年に旧新潟鐵工所(現・新潟トランシス)で製造されました気動車でありまして、新製配置は旧早岐機関区(現・佐世保車両センター)でありまして、長崎線・佐世保線・大村線・旧松浦線(現・松浦鉄道)などで使用されておりました。
 
 
 その後、旧唐津運転区(現・唐津車両センター)に転属しまして、唐津線・筑肥線に使用されておりましたが、平成4年頃に機関更新によりまして現車番のキハ140 2125に変更、そして翌平成5年にはキハ125形気動車が旧唐津運輸区に新製導入される事になった事から、所属先を旧人吉鉄道事業部に転属しまして肥薩線の「山線」に活躍の場を移しましたが、その後九州新幹線新八代~鹿児島中央間開業によりまして観光列車化する事になりまして、平成16年に改装されまして現在に至っております。
 
 (平成19年撮影)~以降画像3点も
 
 この間には、「いさぶろう」・「しんぺい」の需要も増えた事から、当初この車両1両のみでありましたこの仕様車も、現在は画像3のようにキハ40系気動車が2両(キハ47-9082・キハ47-8159)追加されているなど、車両に関しましても変化が生じておりますが、現在も編成の中でその姿を見る事ができております。
 
 
 この車の特徴は、車両中央にあります展望スペースではないかと思います。やはり、車内から見る事ができます「山線」の雄大な姿が味わえるのもいいのではないかとも思います。
 
 
 また、車内に関しましても改装が施されておりまして、同じキハ40系気動車でありましてもオリジナルな姿とは違う事も見ていておわかりいただけるのではないかとも思います。尚、特急化されましても設備は変わっておりませんので、先述のように熊本~人吉間では特急料金が必要となっておりました。
 
 
 この列車は、本来の運行列車であります「いさぶろう」・「しんぺい」に加えまして、「かわせみ やませみ」編成の検査時の代替車両としても使用されておりまして、そう言った際にはまさに変わった姿を見せておりました。そう言った事ができるのも、鹿児島車両センターに所属しておりまして「指宿の玉手箱」の塗装車両でありましても「はやとの風」としても運行される事もありますキハ140-2066のように両運転台の車両である事が一番の強みとなっているのではないかと思う所ではあります。
 
 
 私自身、このキハ140-2125に関しましては、キハ40 2125時代から存じていた訳でもありましたが、平成19年に「いさぶろう」・「しんぺい」を利用しました際には正直ここまで変わっていた事に驚かされた事が懐かしく思う所ではあります。やはり観光列車としての仕様でもありますので、ご紹介しましたような形に変わってしまう事もわからなくはない所ではあります。
 
 
 それにしても、今回の豪雨災害では、この肥薩線以外にも、7月7日までに九州各県で橋梁が流出した所もありましたり、各地で土砂崩れや崩壊など今回の豪雨災害の凄さを各地で見せつけておりまして、私自身も大変より心を痛めております。中には、一昨年全線開通したばかりの久大線も橋梁が流された所もありまして、同じD&S列車でもあります「ゆふいんの森」も再び博多~久留米~日田~由布院方面が運休となりますし、肥薩線の特急・普通列車も同様となりますので、「新型コロナウイルス」で大きな影響が出ました観光面にさらに追い打ちをかける事は必至と言ってもいいかとも思います。
 
 
 本当に、考えてみましても20年以上も肥薩線の「山線」を中心として運行されているこの気動車にとりましても今回の災害に関しましてはどう思ったでしょうか。やはり、何と言いましても今回の災害によりまして長期運休が考えられる訳でもありますので、長らく車庫で休む訳にはいかない分、この間は「かわせみ やませみ」の編成とともに他の所での活躍があるのではないか?と言う所ではあるようであります。とにかく、今後は肥薩線にこれらが帰ってくる事をまずは願いまして、再登板ができるように一日も早い復旧を願いたい所ではあります。