こんばんは。ブログおよびホームページ管理人の神@北見です。

 

一昨日、KATOさんの新製品情報についてお話ししましたが、そういえば先月末にTomixさんからもキハ58系に関する新製品が発表されていました。今回発表されたのは、急行編成とモデルチェンジ車です。

 

 

TomixさんのJR四国 キハ58系急行の模型化はこれで4作目で、JR化後比較的早期に無くなった車両達にしては異例の模型化です。ひょっとしてTomixさんの中にJR四国に熱い方がいらっしゃるのでしょうか?今回もマニアックな模型化で、ほとんど番号指定なのではないかというくらいです。その割にオーソドックスなグループは最近模型化されておらず、標準車の再販にも期待したいところです。

 

まずは「うわじまセットB」から見てみましょう。

 

キハ58は、400番台で運転席窓バランサー点検蓋の無いタイプがモデルとあります。よって5次車から8次車に該当し、車番は401~548です。すると、当時四国で上記に該当するのは、423・463・482・506・516・517の6両となります。そのうち、423は徳島配置で「阿波・むろと・よしの川」用であるため、463・482・506・516・517のみです。ちなみに482・516は、「60-3改正」で山形から流れてきたグループになります。

 

キハ28 5200番台は、断面がキハ65と同じになった19次車のうち側窓がユニットサッシ化された車両となっています。これに該当するのは、キロ28 2310を改造したキハ28 5217と、キロ28 2516を改造したキハ28 5220となります。

 

キハ65は、オーソドックスで特に作り分けはありません。

 

ちなみに、以前発売された急行「土佐」、急行「うわじま」と比べると、

 

キハ58・57

急行「土佐」セット : 0番台 スカート付き リクライニングシート車 (304・307 但し正確にはリクライニングシートではなく回転クロスシート)

急行「うわじま」セット:キハ57 19・22

急行「うわじま」セット:400番台 運転席側窓バランサー点検蓋無し (463・482・506・516・517)

 

キハ28 5200

急行「土佐」セット : 元キロ28 100番台新製冷房車のユニットサッシ改造車 (5209・5210・5214)

急行「うわじま」セット:新断面キロ改造車(5218)

急行「うわじま」セット:新断面キロのユニットサッシ改造車(5217・5220)

 

キハ65 作り分け無し

 

個人的には、キハ58については数が多かった通常の400番台車や0番台車が欲しいところですが、2018年に発売されたキハ58系セット及び急行「よしの川」セットに入って以来、品薄状態です。「土佐」「うわじま」は増結の機会も多かったので、これらは増結セットとして再販して欲しいものですね。

 

あと、TomixさんのJR四国 キハ58系は、長大編成対応番台はそのままドア下部隅の丸窓が表現されていますが、四国においては国鉄末期からこの丸窓を埋める改造が精力的に行われ、JR四国色となった時点で丸窓が残っていた車両は少数派でした。よって丸窓付きのJR四国色は非常に違和感があるのですが、そこは致し方のないところでしょうか。

 

次にキハ58系 モデルチェンジ車 JR四国色セットです。

 

そもそもキハ58系気動車天国の四国ですがモデルチェンジ車は、キハ58が1135・1136の2両、キハ28は3011~3013の3両しかありません。しかもこれらは違う育ちをしてきたため、セットで購入してどうやって使おうか非常に悩ましいところです。

 

キハ58 1135・1136は、四国でキロ28の格下げ等急行の見直しが行われた「55-10改正」の際に減車によりキハ58系に余剰が発生し、当時汚物処理装置を未だ取り付けていなかったこの2両は、同改正で徳島へ移動しました。徳島には当時汚物処理装置未取り付け車が集められ、JR化後までは同装置を使用していませんでした。JR化の際も徳島配置でしたが、瀬戸大橋開業に伴う1988年4月のダイヤ改正で特急「うずしお」が設定され急行が削減されると余剰となり、2両とも高知へ転属しました。高知では四国色に塗り替えられ主に普通列車専属となりましたが、1135は1990年3月31日付で早々に廃車され、残った1136も1992年9月30日付で廃車となって四国のキハ58のモデルチェンジ車は早くも消滅しています。

 

キハ28 3011~3013は、キハ58モデルチェンジ車と対照的に当時汚物処理装置取付がされたため、国鉄末期まで高松に配置され予讃・土讃急行に使用されました。しかし「61-11改正」でキハ185系投入により急行が大幅削減されると徳島へ転属し、同区の比較的若番車を置き換えました。そしてJR化されました。JR化後は、キハ58と同様瀬戸大橋線が開業した1988年4月のダイヤ改正で徳島を追われ、3011は高知へ、3012と3013は高松へ戻りました。その後3両とも四国色に塗り替えられ、ここでキハ58 1135・1136とキハ28 3011は共に過ごすようになります。しかしキハ58 1135は早々に離脱します。1135の離脱後の1990年10月にはキハ28 3012と3013も高知へ合流しますが、この2両は当時既に近郊化改造されており運用が分けられていたため基本的には1135と組むことはありませんでした。そして1992年には1136も離脱するため、コンビは解消となります。

 

上記の歴史を考えると、セットの2両はキハ58 1136+キハ28 3011がベストということになりましょうか。活躍期間は1988年から1992年までの短い間でした。

 

Tomixさん、四国のキハ58系でこんなにバリエーションを展開させるパワーがあるのなら、ほかにも出して欲しいなと思う今日この頃です。

 

次回は、その「Tomixさんに模型化して欲しいキハ58系急行」の第2弾として急行「ときわ」をご紹介できるかと思います。

 

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