どこ鉄 〜構図の妙 | 菅野貴夫の野球電鉄

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俳優・菅野貴夫のブログです。
「どこ鉄」とは、友人から送られてきた鉄道写真を、それがどこで撮られたものかを推理・検索・悪戦苦闘しながら解いていくシリーズです。

こんにちは。


東京は感染者数が増える中での都知事選、いやはやと言った状況ですね。


小池さん再選ですか。
分かりやすいようで何も言っていない緑色のボードを出すのはもう結構ですので、中身のほうを期待したいものです。期待か……


ま、個人的には今後も必要ない時は出かけず(特に繁華街)今までどおりの生活を、まだしばらく続けるしかないかなと。
(はやく湘南モノレールに乗って水族館行きたいな…!!)






さて、今回もやっていきましょう。



まずは、親友のガクちゃんからの1枚。
ほぼ灰色。
ほぼ鉄道の構造物。


力強さを感じますね。


この規模は、JRの駅で間違いないでしょう。



昔みたブルートレイン図鑑などの知識から、最初なんとなく門司駅(福岡県)ぽいなと思い、でも門司には新幹線が走ってないから隣の小倉駅をとりあえず見てみて、空振り。



なぜそう思ったのかはこちらです。
元の写真左奥のほう、少し高いところに連なっている「門」型の架線柱。これは新幹線のものだろうと。



しかし写真をよく見ると、ホームに印刷された乗車口案内の間隔が、4扉車のそれに見えます。


基本的に、1両に片面4つの扉があるのは首都圏です。(関西の一部や地下鉄にもありますが)
他の地域では多くても3枚で、そうするとホームの案内表示も間隔がもう少し広くなります。


九州ではなかったか…。


というわけで4扉車の走っている範囲から、まずは首都圏に絞り、似たような構図で写真を撮れそうな大宮駅を調べたものの、また空振り。



野球だったら追い込まれましたが、慌てはしません。



基本に戻って車両を眺め、画像で調べてJR東日本のE231系と推測。



そして次に注目したのが、こちら。
ありゃ、だいぶ写真が大きくなってしまいました。


真ん中の線路からの分岐、そして(写真では切れていますが)合流したと思しき右端の線路が、さらに右に別れていきます。


これは、、別れていくのは私鉄の路線で、かつJRと車両のやりとりがある路線に違いない……!



E231系の行動範囲から、新幹線が通っていて、JRと親交のある私鉄も集まる駅……



小田原!!



くだんの私鉄は伊豆箱根鉄道・大雄山線だな!



小田原駅の画像を検索して分岐・屋根の切り返し・新幹線の架線柱の型などで完全に確信したんですが、あの元の写真の窓から撮った構図は見当たらず。



場所を当てるのはもちろんのこと、
「できる限り元の写真と近いものをご用意し、見ている方にも納得していただく」のが僕の理想とするスタイルですが……


ではいちおう、元の写真↓


今回は想像で補ってくださいませ↓
親友はピンの位置から撮ったのだろう、という事ですね。


線路の分岐や、上で別れていく伊豆箱根鉄道も確認できます。


というわけで東海道線・小田原駅、確保!!



余談ですがこの小田原駅は、同じ構内に東海道新幹線・小田急線・東海道線・伊豆箱根鉄道が綺麗に並んでホームの番号も通しという、珍しい駅です。



お次は、スパーリング加瀬師匠からの1枚。
おっ、かなり趣向を変えてきましたね!!


外から見る駅舎、これはやりがいがありそう。



まず、この雪の量と特徴的なガラスの吹き抜け?採光窓?ここに着目しました。


「北海道 駅舎 ガラス 塔」など、いろいろ語句を変えながら北海道や青森などの豪雪地帯を当たるも、壮大なSUKAの繰り返し。



線路が見えないので、電化なのか非電化か、路線の規模がどのくらいかも分かりません。




ぬぬう……次なる手はこちら!!
駅前に、壺のようなものが並んでいます。



もしかすると、こういう壺の名産地なのかも…!



我ながら良い目付けだと感心し、北の焼き物名産地を検索。
調べている最中に、この口の広い形は壺ではなく甕(かめ)と知り、小さな知識をひとつ蓄えます。



「おっ?!」と思った五所川原→違う
違うだろうと思った八戸、本八戸→やっぱ違う


(早くも音を上げる)



だいたい、いくら北海道とか東北と入れたところで「焼き物 名産地」と並んでりゃ有田とか瀬戸とか、有名どころばかりバーっと出てくるわけですよ。
そのなかでいちいち記事に入って東北の地名を探して、焼き物の種類を確認して、それから駅を探して…なんて、やってられないっ!!



頼みの織田裕二も今回はなかなか出てきてくれません。




とにかく元の写真に戻って、他の部分をいろいろ眺めていたところ。
この屋根、なんだか珍しい造りだな……


スタジアムの席みたいに段々になっている…



だいぶ力の入らなくなった指で、以下の検索を試みたところ。


あっ!!!右上っ!!!


これは間違いない、
すぐさまページに入り、ふむふむそうかと頷き。


ドラマで言うと肝心の画面が見えず、ディスプレイの青白い光に照らされ満足げな僕の顔だけが見える、もどかしい(あるいは腹が立つ)ショットですね。



では、元の写真↓


探し出した写真↓
完璧。


こういう画を見せたいんですよ僕は。


というわけで奥羽本線・大石田駅、確保!!!


あれ、ストリートビューだと甕の場所がずれていますね…どっちがビフォーか分かりませんが、駅員さんや地元の方々、大変な作業だったでしょう。


ちなみにこの大石田駅、屋根が観客席のようになっている理由は、夏祭りの時期にこの屋根の上から祭りを観れるように、ですって。最高じゃないですか……!

(当てることができたのも今の情報も、すべてこちらの「珍鉄」さんのページからです。名前のつけ方にシンパシー)

今年は難しいかも知れませんが、、ここで生まれ育った方々にとっては、思い出深い場所なんでしょうね。




師匠も、たまには、情緒ある問題出してくれるじゃないっすか(笑)



すっかり調子に乗ったところで(この後のサンドバッグ化決定、もっとすごいエスカレーターの写真を頂戴しました)、、、




今回ラストは、新しい常連でありアシスタント候補(何のだよ)の、奥村そらさんの1枚。
んーーー夜ーーー。。


夜は難しいんだよ……


これもガクちゃんの写真と同じく、左側に見える窓が新幹線に見えるので、まず思いついた小山駅(栃木県)を見て、人違い。



次はここに注目しました。
…けイン、と。


インは東横インみたいな、ホテルってことでしょう。


試しに「駅前 けイン」で検索。



「くれたけイン」という、東海方面のホテルチェーンが出てきました。


そらさんは以前の回でわかりましたが、静岡県のご出身。



このスジは本命だな。



Googleマップにて「くれたけイン」を入力、新幹線の駅前で目ぼしいところを探していると……
ここだ。


おそらく駅の跨線橋から、左に向かって写真を撮ったところ、ガラスに背後の「けイン」が写り込んだのでしょうね。

ホームにある注意喚起のシマ模様、右側ホームの階段や奥の建物、間違いなし。



東海道本線・掛川駅、
ハリー・ケインばりのゴール!!!
(イングランドのストライカーです)




ダジャレに自分で説明をする事ほど、残念なことはありません。



〜〜〜〜〜〜

今回は以上です。



よし、これであの怪物のような廃線の写真に着手できるぞ……



今回もお読みくださり、ありがとうございました。



ではまた次回!