今回はちょっと特殊なSL伴走車のお話を。

残って活躍している客車列車が少ない中、事業用客車というのはもはや風前の灯火。目立った活躍はなくとも救援車として残っていたスユニ50やマニ50等が先日廃車になったばかりで...。そんな中でも、JR東日本で現役で活躍している1両がこちら、オヤ12‐1。


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SLのOM出場回送に連結されるオヤ12‐1。

オヤ12‐1の役目は、SL伴走車。12系1両を改造した事業用客車だ。

JR東日本のD51・C61と同じ高崎車両センターに所属。これらのSLの出張時や検査入出場時、試運転時などに、編成に組み込まれ、SLに同行して活躍する。

スハフ12を改造して生まれたオヤ12‐1は、SL監視用の機器の追加や装置を置くスペース等が設けられている。SL出張時には整備員などが乗車し、
SLの状態を監視・点検を行う車両として使われる。

外見は他の12系と大きな差異はない。電源車でもあることから、旅客列車に連結されることもあり、予備車的な位置付けにもある。

なお、旅客列車に連結される場合でも、基本的に乗客が乗ることはできない。ばんえつ物語の検査入場中に駆り出されることが多く、その際は編成美が整わない珍ドコ列車となる。撮り鉄からしてもおもしろい被写体になったりする。






模型の世界の話にうつる。高崎車両センターの12系は、オヤ12-1を組み込んだ7両セットでKATO・TOMIXの両社から製品化されている(2022年現在)。
模型出てるのは嬉しい。しかし...オヤ12-1なんて知名度高めではないと思うのだけど、単品では売ってないんだよね。面倒だからまとめて売っちゃえということだろうか。KATO、TOMIXが現役の事業用車を製品化するのは珍しい例とも言える。


コロナ禍に入ってSLの出張が以前ほど多くなくなり、必然的にオヤ12-1の稼働頻度は減っている。とはいえSLの検査周期は短いため、大宮には比較的姿を現してくれる。今でも現役で使用される事業用客車、それらしい感じは少ないけど貴重な1両だ。



今回はこの辺で。


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