先日は、銀座のギャラリー「ART FOR THOUGHT」で7月1~11日まで開催中の架空の地図とそれにまつわる様々なものを展示するイベント「今和泉隆行+空想調査員 空想調査員が見た、空想都市」に行ってきました。
架空地図作者として有名な今和泉氏の作品をベースに、10人の様々なジャンルのアーティストが「空想調査員」として空想都市にまつわる作品を作って展示するというもので、同氏のイベントには過去にも何度か行ったことがありますが、空想地図単品でも非常に完成度が高いことに加え、それに他のジャンルからの作品がコラボすることでさらにリアルさが増すというのが特徴です。


会場は銀座の南端付近にあるので、行きは新橋駅から歩いて向かいました。中央通りと昭和通りの間の細い道の銀座三原通り沿いで、近くには芝口御門跡があります。


そして会場に到着。入口の「本展示で登場する人物、建物、店舗、鉄道 むしろ都市そのものは全て実在しません。」という注意書きが面白いですね。


入るといきなり右側に郵便物が溢れ返った錆び付いたポストがあり、これは「中村市民のポスト(高齢者)」という作品です。
架空の中村(なごむる)市で暮らす高齢者宅のポストという設定で、ポストの中には郵便物やチラシが詰まっていますが、なんとこれらは全て架空のものです。
そしてポストを開けて中を見ることはできませんが、一部の郵便物はポストの外に出ているので見ることができ、それは架空の都市の年金事務所からの郵便物でした。
現実にもポストがチラシなどで溢れ返っている家というのはたまにありますが、このお宅は普段からそういう家という設定なのか気になって仕方ないです。私は職業柄どうしても、高齢者の家に郵便物が溜まっている=中で人が倒れているというのを疑ってしまうし、冗談抜きで大島てる案件になってしまったケースというのもごくまれにあります。


次の展示は「中村市民のポスト(OL)」で、こちらは郵便物が溢れていないきれいな状態でした。


その隣にはスマホが展示してあり、画面に表示されているのはなんと架空のSNS投稿でした。架空の公園のこと、架空のホームセンターで買い物をしたことなど、架空の投稿にしては妙にリアルで完成度が非常に高いです。


その隣には架空の不動産広告が掲示されていて、住所や間取り図や物件の詳細などが本物の広告並みにリアルです。


何年も前になりますが、この作品を題材にした「架空の不動産相談会」というイベントに行ったことがあり、数多くの架空物件の中から自分のニーズに合った物件を探してくれるという企画で、完全に架空の土地なのに面白いように自分のニーズに合った物件が出てきたので、なかなか面白かったです。


その隣には、合成写真で架空の都市に存在する雑居ビルの写真が展示されていて、1階コンビニ、2階居酒屋、3階カラオケ、4階サラ金のどこの街にもありそうな雑居ビルですが店名は全て架空で、さらに商品の宣伝や求人案内などを行なっているコンビニの店内BGMが流れているというリアルさでした。


その隣には「中村市民のポスト(ファミリー)」が展示されていて、いかにも築浅の戸建て住宅にありそうなポストが展示してありました。

そして中央の壁には巨大な架空の地図が展示されていて、ここに高齢者宅のポストの場所はここ、写真のコンビニの場所はここといった感じで印がつけてありました。


この地図の下には「中村市民の落とし物(サラリーマン)」というものがあり、免許証やキャッシュカードやレシートなどが色々展示されていました。これらも全て架空のものですが、一見実在するのではと思ってしまうくらい完成度が高いです。


その隣には架空の「中村電鉄」の路線図があり、やはりこれも実在していると錯覚しそうなくらい完成度が高かったです。


そして、中村電鉄の車両3種類のイラストがあり、5000系(1975年)→6000系(1992年)→8000系(2008年)と車両の変遷が分かりやすく描かれているのが面白いです。
駅名標やサイン類に関する設定も非常に充実していました。


さらに凄いのは電車のドア上に設置されているトレインビジョンの「実物」があり、これが本物同様に動くし、電車内で流れる自動放送やドアチャイムなどまでリアルに再現されているし、架空の天気予報まで表示されているしで驚きました。
架空の土地や架空鉄道なら、私も架空の国「「燦柊連邦共和国」を走る「「燦柊浪漫鉄道」、その他実在の地域を走る架空鉄道、架空の自動車メーカー、今のところ名前だけの架空のプロ野球チームなどいくつか描いていますが、さすがにここまで完成度の高いものは作れておらず、こういうのを見てしまうと圧倒されると同時に、私もこれくらいのものを作りたいという憧れも持ってしまいますね。


このほか、「中村市民の落とし物(大学生)」、架空の百貨店の紙袋や包装紙なども、非常にリアルに作られていて見事でした。
自分の架空世界を他のアーティストなどとコラボして盛り上げるというのは、こういうのを見ると私も憧れてしまいますが、今のところ私にはそんな人脈もないし、それ以前に元の材料が駄目ではいい料理が作れないのと一緒で、完成度が低すぎて全く話にならないのが現状です。


また、ここでは物販も行われていて、架空の地図などを買うこともできます。


今まで買ったことがあるものも売っていましたが、今回は「空想地図年賀状」という干支を地図化したポストカードのセットを初めて見かけたので、買ってみました。
表紙がウサギの形をした島なだけに、ともにこういう格好をするのが好きで来月誕生日を迎える台湾スナックの新垣結衣系な人と某所の横澤夏子みたいな人にもプレゼントしたくなります。

ギャラリーを出たら12時半過ぎてちょうどいい時間になったので食事をする場所を探したところ、近くに中華「銀座亭」というラーメン店があり、混雑してはいたけどすぐに入れたのでここに入り冷やし中華を注文。


その後は銀座を手短に散策しながら帰路につきました。
以前に晴海通りの下に映画館などがあった三原橋地下街跡に来たら、地下街入口跡地が公園になるようで工事が行われていました。解体時には保存運動も行われていましたが、結局建物はなくなって地下街も埋められてしまったそうです。


次いで銀座4丁目交差点の銀座プレイスのNISSAN CROSSINGで、展示されている日産GT-Rの50周年記念車などを見て、銀座ソニーパークの庭園を見て帰りました。
旧ソニービル時代はここのビル内にショールームがあったほか、旧ビル時代から夏になると沖縄美ら海水族館監修のアクアリウムが毎年行われています。今年は開催の可否について調べるも発表がないようですが、どうなるのでしょうか?

 

今回の日記、その他写真は、こちらにもアップしております。
(1)http://blog.livedoor.jp/silkroad_vx/archives/6363033.html
(2)http://blog.livedoor.jp/silkroad_vx/archives/6363071.html

 

 

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