ホテルでも朝食が食べられたのだが、あえて素泊まりとし函館朝市で朝食を食べることにしてホテルをチェックアウトした。

ホテル横のJR線路との間の土地は長らく空地であったが、新たな観光施設がオープンしている。

低層階は観光関連の店舗、上層階は高齢者住宅になっている模様だ。

「コ」の字型の建物は線路側以外は平屋の建物が棟続きになっていて土産物店や飲食店など観光客目当ての施設となっていた。

名称は「函館駅前横丁」という。

実は昨日、ホテルにチェックインする前に建物内を調査?してみたが、新型コロナの影響を受け半数以上の店舗が休業し、観光客もまばらで既に撤退したテナントもあるようで前途多難に感じられた。

 

朝食はこの施設と対面側にある函館朝市入口にある「どんぶり横丁」において、啄木丼と名付けられた海鮮丼を食べた。

ウニ、イクラ、ホタテの3種が盛り付けられた丼の豪華(私基準)な朝食となった。

「どんぶり横丁」も半数以上の店が観光客の激減により休業していた。

 

最北端の乗り鉄と違い、函館からの帰宅列車の選択肢は多様にある。

函館駅に向かい、コンコースに横断幕を見つける。

通常であれば観光客で賑わうコンコースもガラガラだ。

改札口をとおり帰途につく。

選択した列車は9時38分発の新函館北斗行「はこだてライナー」1331M。

 

 

この列車で新函館北斗駅へ行き開業から4年を迎えた駅周辺の

変化を見てみようと思ったのだ。

普通列車タイプの「はこだてライナー」の乗客は不要不急の旅行自粛の影響か、考えられないほど少ない。

この列車に接続する新函館北斗発の新幹線は無く、仙台から到着する「はやぶさ95号」の乗客を迎えに行くために設定されている列車なので、元々利用客は少ないのだろうが・・・。

 

新函館北斗駅で降車した人数は10人程であった。

 

駅のホームそのものに大きな変化は感じられない。

気が付いたのは使用されない4番乗り場に柵が設置されたことくらいだ。

駅構内の利用客が少ないのは想像どおり。

南口の駅前に出てみる。

変化なし!

 

と思ったが、駅前には絶賛ビジネスホテル東横インが建設中。

 

このホテルが呼び水となって開発が進めばいいのだが・・・。

なお、北口に変化なし!

 

新函館北斗11時22分発の森行4833Dに乗車し帰路につく。

 

大沼公園を過ぎて車窓に(北海道)駒ケ岳が見えてくる。

天気も良くて絶景である。(写真が悪いので伝わらないか?)

 

列車の終点、森に12時21分に到着。

2両編成の列車から5人弱の乗客が降り立った。

(殆どの乗客は大沼公園で降りたようだ)

 

改札口をを出て最初に気づいたのは、以前はぴ宅配ピザ店が入居していた所に函館バスの待合室、案内所が入居していた事である。

交通の結節点としては便利になったものと思われる。

 

この駅からキオスクが撤退して長い時間が経ち、待合室が広くなったのにも違和感がなくなった。

ここで昼食を食べることにする。

 

昼食は函館駅で購入した駅弁。

山海贅沢ごはん

 

駅弁を食べていると函館からの札幌行、特急北斗11号が13時01分に到着。

普通列車より遥かに多い利用客、しかも学生が下車してくる。

普通列車の本数が少ないため、特急列車も利用できる「かよエール」と名付けられたJR北海道の企画乗車券(定期券)が重宝されているようだ。

時刻表を見ると登校時は普通列車しか利用できないが、下校時は選択肢が多くなり特急で着席出来れば疲労も軽減できるというものであろう。

 

弁当を食べ終えて暫くすると13時44分発の長万部行893Dの改札が始まった。

缶コーヒーを購入して列車へと向かう。

ん?

新函館北斗から乗車してきた車両と同じだ。

サボだけ差し替えられたのみ。

 

記憶が薄れてしまったが終始5人前後の乗客数だったと思う。

内浦湾(噴火湾)穏やかな海を見てのローカル列車、しかもほぼ貸切でエンジン音と線路のジョイント音しか聞こえない旅は最高である。(経営的にはヤバイ・・・)

長万部に14時57分に到着。

 

当初は往路と同じルート、つまり室蘭本線経由で帰ろうと思っていたのだが時刻表を見て1時間半程度の時間差しかないのならルートを変えようという事で16時38分発の小樽行に乗車し、函館本線経由で買えることに変更した。

 

長万部駅の発車時刻表を見ていただきたい。

右端の欄が函館本線下り、倶知安・小樽方面なのだが一日わずかに四本しかない。

13時18分発以来の列車で、通常の18きっぷシーズンであれば混雑も想定された。

 

しかし、外出自粛の影響だろうか長万部出発時の乗客は6人であった。

車両はJR北海道がキハ40の老朽化置き換えのため、今後増備していくというH100型電気式気動車。

 

 

ボックス席が少なく、しかも1+2の座席配置が3区画。

他はロングシートでトイレが車いす対応という事でスペースが大きくとられている他、機器室もトイレとは進行方向逆側の同じサイドに設置されているため車窓を堪能するのは困難だ。

ただし、ボックス席を確保できれば新型車両という事で窓が大きいので車窓をワイドに楽しめる。(私見)

 

黒松内、蘭越と進むうち乗客は増えて倶知安までの最大乗車人数は12人となった。

 

車内で夕食を食べる。

函館の名物駅弁、みがき弁当である。

函館駅に行ってこの駅弁が売り切れていた時の悲しいことよ。

今回は午前中に購入したので購入できた。

身欠きにしんと御飯が見えないほどの数の子。

この味は子どもの頃は苦手であったが年齢を重ねていくうちに分かるようになった。

 

さて、倶知安で乗客の半数ほどが入れ替わり15人となって発車。

倶知安小樽間での最大断面小乗客数だったのは仁木~余市間の17人、小樽到着時の乗客は15人であった。(自分メモより)

 

小樽には19時52分に到着。

 

19時58分発の新千歳空港行普通列車3972Mに乗り換える。

私にとって残念なのは、この列車が札幌から快速エアポートになるということ。(自宅の最寄り駅を通過してしまう・・・。)

乗車車両の車番は。

車内はがらがら。

(札幌に近づくにつれて座席が埋まる程度にはなった。)

 

ということで、札幌までの各駅停車を楽しんだのち、この時間は快速エアポートも停車する白石で下車し千歳線の普通列車812M千歳空港行きを8分間待つ。

新札幌でもいいが着席チャンスを考えての行動である。

 

白石に到着した812Mは・・・本当に平日夜のベッドタウンへの帰宅列車かよ!

と言いたくなった閑散ぶり。(JR北海道の将来は暗い・・・)

 

21時09分、自宅最寄り駅に到着。

 

平日2日間の道南地方の平日における乗り鉄も道北と同様に天気に恵まれて最高の乗り鉄であった。

 

しかし、北海道新幹線の並行在来線となる函館本線の扱いを早急に北海道庁や沿線自治体は考えるべきだ。

 

通常であれば、北海道と沿線自治体が第三セクター鉄道として残す事になるが、普通列車の利用客は函館~森間で若干あるようだが、他の区間は利用客が極端に少ないと思った。

とは言え、五稜郭~長万部間は貨物列車が多数走り、北海道の物流には欠かせない路線である。

そろそろ本気で異論すべき時期である。

 

もう北海道新幹線の札幌延伸は10~15年後に迫っている。