アーカイブシリーズ 只見線の思い出その4です

 

大白川で交換列車を待ち、

通票の交換終了後、いよいよ六十里峠越えです

人家が全くない山奥の中、よくぞここに線路を敷いたと

感嘆する景色の中、キハ23の苦し気なディーゼル音が響きます

そして国境のトンネルに突入!いきなり窓から、冷気が、

それも本当に冷たい空気が入り込み急いで窓を閉めます

奏でていたディーゼル音も止み、下り坂を淡々と走りトンネルを

抜けると、静かな田子倉湖畔に出てきました

列車はさらに峠を下り、日に列車が4往復しかない只見会津川口間

へ侵入します

やがて車窓に第5橋梁が見えました

7時30ごろだったと思うのですが、川霧が発生しています

これだけで旅に出た、という感傷がわいてきました

その後

列車はしばらく走り、往時の有名撮影駅に停車します

今は可愛らしい、待合室だけありますが、この当時まだ有人駅で

ここでも通票交換をしていた記憶があります

駅西側の橋梁をC11が貨物を引く俯瞰する画は有名で、確か

切手の図柄にもなっていました

それゆえ、あこがれの駅でもあり、実際の小さな駅を見て驚いた覚えもあります

 

やがて列車は山間を抜け、少しづつ辺りが開けてきたところで

この日3回目の列車交換です

たぶん・・・ですが、会津柳津駅の気がします

もう夏の日差しがじわじわと照り付ける時間になりました

会津盆地に入るころには、扇風機も熱風をかき回すだけに

なっていました


会津鉄道開業前の西若松駅名標です

3番線が只見線・会津線共有だったのですね

会津滝ノ原、これもよい名称でした

背後のヨかワフのデッキも懐かしいです

そうして遠路はるばる、ようやく会津若松駅に到着です

 

国鉄時代の行灯型駅名標もよいですね

駅前です

今とほとんど変わっていませんが、JNRの看板が時代ですね

この時は会津若松城築城周年だったようです

 

この後、念願の若松市内観光、飯森山や会津鶴ヶ城など見て回りました

まさか20年後に頻繁に行くとは思わずに・・・

 

撮影日:1984年8月

只見線、会津塩沢会津蒲生、滝谷、会津柳津、西若松、会津若松各駅