今日は六甲山に行ってきた。ほんとは早起きして始発で出かけるつもりだったんだけど昨夜は23時から録画していた「北の国から」を見てしまい寝たのは24時過ぎ。当然?4時には起きられず普通に起床。で、朝飯を食いノルマの風呂の大掃除とトイレ掃除をこなし12時過ぎに家を出た。つーか12時過ぎに家を出て山に行けるこの幸せ。まぁね、六甲山ですよ。でもいいの。とりあえず山だから。

スタートは宝塚駅。始発で出たなら芦屋川から最高峰、そして今日は東六甲縦走路を下山しようと思っていた。だがしかし出発がすでに12時を大きく回っており芦屋川まで行く時間がもったいないので宝塚から東六甲縦走路を登っていくことにした。時刻は12時半。どこかで飯を食おうと思ったんだが適当なところがなくコンビニも身近なところになかったのでもう昼飯抜きで出発することにした。

武庫川。なんか川の真ん中で噴水みたいなのが噴き上げてますな。

この時間だからねぇ。続々と下りてきております。

別に急にガスったわけではございません。日焼け止めがべっとりついた指でスマホのレンズを触ってしまった。

思いっきりガスっているように見えるけどあくまでもレンズが汚れているだけ。

わりかしきれいになりました。つーかこの東六甲縦走路から宝塚に向かうこの道。全縦こと六甲全山縦走大会の際はゴールへ続く最後の戦いの道なんだが14時間とか15時間とか歩いてもうボロボロのところにこの急坂である。毎回毎回膝が破壊されたところにこの急坂なんでまるで壊れた膝に割れたガラスをがりがりねじ込まれるようなそんなひどい状況で毎回半べそをかきながら下っている道である。

甲子園大学。

めっちゃ野球が強そうな学校名だが現実は全くそんなことはない。つーか野球部とかあるのかね???申し訳ありませんがよく存じ上げません。

写真じゃ伝わらんが結構な激坂なんです。

あっという間に街を見下ろすほどの高度に。

つーか上からじゃんじゃん人が下りてくるんだが

何か大会でも行われているのかね?山を登る会というこの紙が随所に張られていた。

いつも死にそうな顔で下るこの道なんだが元気な時に登ると別にどうってことないな。

いつもは縦走大会で真っ暗な時にしか通らんからこんな感じになってるんですな~って思いながら登る。

ブレてすまん・・・。

そして塩尾寺にとうちゃこ。

全縦の時はここまで来たら「はぁ~やっと着いた・・・。」ってへたり込む。

でもいつもいつも制限時間ぎりぎりだからボランティアの人に「時間がないですよ~。あまり長く休憩しないでくださ~い。」と急かされて羊飼いに追われる羊みたいに宝塚のゴールへと出発していく。

さぁ時間も無いし行きますよぅ。

宝塚駅からゴールの有馬温泉まではコースタイムで5時間半ほど。出発が12時半だったからゴールは18時くらいか。

ほんとはコースタイムを巻きたいんですけどね。

今日はザックの中身は着替えと飲み物が入っているだけ。ほぼ空身と言っても過言ではない。5時間は切りたいなぁ。

おぉ~社だ!ここね、全縦のルートをGPSに入れる時に国土地理院の地図で「塩尾寺」と表示されていたところである。ここが塩尾寺だと思ってGPSに「塩尾寺」って入れたんだが全然塩尾寺じゃなくてがっくりしたもんである。つーか縦走路からちょっと逸れたところにあるので真っ暗な縦走大会の時にはその存在に気付くことはなかった。

この東六甲縦走路、かつて一度だけ登ったことがある。

あれはまだ塚口に住んでいたころ。僕が持ってた関西の日帰りハイキングの本の一番初めのページに載ってた。

難易度が★三つで一番きついということでその時の記憶はおぼろげなんだが結構きつい登りだった記憶がある。

しかしあれだな。今日は明るいから分岐がちゃんと目に入る。全縦大会の時はもう亡霊みたいな感じで下ってるから分岐なんて全く目に入らん。

毎年11月に開催される六甲全山縦走大会。須磨浦公園から宝塚までの全56km(公称ね。実際はもっと短いと思う)を一日で歩ききる大会なんだが最終決戦のここの下りがもうつらくてねぇ・・・

スタート地点の須磨浦公園を出発した時はそれはもう楽しくて楽しくて。「これをやらなきゃ年が越せませんよ」なんて思いながら登っていくんだが

馬の背を越え横尾を越えたあたりで顔が真顔になり

第一の関門菊水山の登りでひぃひぃ言わされ鍋蓋山で無言になる。大龍寺で一息ついて市ケ原で大休憩。そして大会最大の難関摩耶山への登りへと突入する。摩耶山にたどり着くころにはすっかり魂を抜かれてしまう。摩耶山でマッサージを受け再び歩きだすも、ものの5分で元通りの疲労困憊の姿に戻りヘロヘロになりながらガーデンテラスへ。(途中の六甲山郵便局で振舞われる甘酒が宇宙一うまい)

そのあたりからヘッドライトを照らしながら一軒茶屋の最終チェックポイントにたどり着くころには出発から10時間を超えもうグロッキーの極みである。その状態で最終決戦のこの東六甲縦走路へ突入するのである。そこから先はもう生ける屍というかぼろきれのような状態でただ宝塚のゴールを目指して亡霊のように行進するのである。12時間ほど前の須磨浦公園を出発した時の「楽しいな~。楽しいな~。」なんて気持ちは遠い日の彼方となり、ひたすら「つらい・・・。つらすぎる・・・。なんでオレ、毎年アホみたいにこんなつらいことやっとんやろ・・・」ってそればっかり思いながら下るのである。そしてやっとの思いでゴールした時に長い長い苦しみから解放され饒舌しがたい達成感に包まれるのである。その達成感のために参加してるといっても過言ではない。14~15時間歩くからね。もう膝もぼろぼろ。宝塚から電車に乗って家に帰るときももうロボットみたいにぎくしゃくした歩き方になってしまう。そして風呂に入ると再びロボットみたいな歩き方で駅まで歩き最終電車で大阪駅へと向かうのだ。そして東京行きの寝台特急サンライズで東京へ帰り月曜日からの激務がまた始まるわけである。

でも今年はサンライズに乗らなくても済む。宝塚まで帰ってきたらその後は15分ほどで我が家まで帰れる。そして暖かい布団で朝まで眠ることができるのだ。つーか今年は全縦開催されるんだろうか?募集は7月とか8月から始まると思うんだがコロナのせいで中止とかにならないだろうか?今年は遠征登山の予定はない。やっぱ家族と住んでたらそんなに好き勝手はできん。東京にいた頃と比べたらアルプスに行くにも金も時間もかかるしのぅ。今年は全縦に向けてすべてを注ぎ込もうとさえ思っている。去年は参加すらせんかったからのぅ。そんなことを思いながら最高峰目指し歩く。  続く