前回投稿のKATO製の24系寝台特急「あけぼの」編成の牽引機について整理してみました。

 

上越線経由で運行された24系寝台特急「あけぼの」の運行に於いて、上野口で見られた牽引機は、EF64-0,EF64-1000,EF81でした。2014年3月に定期運行が廃止となった末期には、上野~長岡間をEF64-1000(長岡車両センター所属)、長岡~青森間をEF81(青森車両センター所属)が牽引していたことが、良く知られています。

 

寝台特急「あけぼの」は、1980年に寝台客車が20系から24系24形に変更されました。一方、牽引機となるEF64-1000番台は、豪雪地帯を抱える上越線用として開発され、同年(1980年)に長岡車両センターに配置されました。1997年3月の秋田新幹線の開業に伴い、寝台特急「あけぼの」の東北線・奥羽線経由の運行が廃止され、上越線経由の1往復のみの列車となり、EF64-1000番台が上野~長岡間を牽引します。2009年3月のダイヤ改正での牽引機不足を補うため、高崎車両センターから転入してきたEF64-0番台が、あけぼの」を牽引するようになりましたが、翌年のダイヤ改正で寝台特急「北陸」が廃止されると牽引機不足も解消して、EF64-1000番台の牽引に戻されています。一方、EF81は交直両用機ですので、長岡での牽引機交換も不要であり、上野~青森の全区間を牽引した期間もありましたが、上越線で空転が発生する問題があったため、EF81は長岡以北での運用に変更されました。また、機関車の運用都合により、田端運転所所属の「北斗星」色や「カシオペア」色,「レインボー」色のEF81が上野~長岡間を代走したこともあったそうです。(出典:ウイキペディア あけぼの(列車)、国鉄EF64電気機関車)

 

過去に24系24形主体の「あけぼの」を通常牽引したことに相当する機関車を並べてみました。

全てKATO製品ですが、左からEF64-37茶(3041-3),EF64-1001茶(3023-3),EF64-1032(3023-1),EF64-1031長岡車両センター(3023-4),EF81-137ヒサシ付JR東日本色(3021-8),EF81-139JR東日本色・双頭連結器付(3066-4)です。(代走運行したELは除外しました)

何れの機関車にもヘッドマーク用マグネットが装着されており、「あけぼの」のヘッドマーク着脱が可能です。

 

EF64やEF81の製品に添付されている「あけぼの」ヘッドマークは、左側のパーツで磁性体材料で形成されており、同時に「北陸」ヘッドマークも付いています。このパーツが製品に添付されているのは、EF64ではEF64-37(3041-3)と、双頭連結器を装備したEF64-1030(3023-7),EF64-1031(3023-4),EF64-1032(3023-6)で、EF81ではEF81ヒサシ付JR東日本色(3021-8)とEF81JR東日本色・双頭連結器付(3066-4)になります。中央はASSYパーツですが、旧製品のEF65-1000前期形(3019-5)にも、プラ素材で形成された「あけぼの」ヘッドマークが、「日本海」ヘッドマークと共に添付されていました。これは、共に20系寝台客車で運用されていた時代の牽引機がEF65PF前期形(菱形パンタ搭載)だったためで、このヘッドマークも24系「あけぼの」編成の牽引機に使用することができます。また、面白いのは最も標準的なEF64-1000一般色(3023-1)に、右側のプラ素材で形成されたヘッドマークが添付されていますが、「出羽」と「北陸」となっているため、「あけぼの」に使えるパーツが入っていないことです。

なお、何れの素材のヘッドマークも厚みがあり、現行品の磁性体素材はそのままで、旧タイプのプラ素材のヘッドマークには裏面に外周の内側に凹みがあり、添付の円形金属板(銀色メッキをした鉄板)を凹みに貼り付けることで、車体内側に装着した磁石に貼り付く仕組みになっています。

 

2種類の「あけぼの」ヘッドマークを切り出しました。左側が磁性体で形成されたもので銀色ベースのデザイン、右側がプラ素材で形成されたもので金色ベースのデザインになっており、実際に両デザインが存在したようです。外周の側面(厚さ方向)も、それぞれ銀色・金色になっています。

 

24系24形主体で編成された寝台特急「あけぼの」編成ですが、実際の普通寝台車(ゴロンとシート車以外のハネ,ハネフ)には金帯の25形車も混結されていたので、製品の編成図に示された形式に囚われることなく、楽しむことが出来ます。

 

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