車両更新。平たく言えば新型車両の登場や、新製から一定年数経過して設備面で
陳腐化した古い車両を、新しい世代に近くなるよう装いを変えること、或いは
それまで採用されてこなかった新しい形態のものに変えることを言います。
リニューアル工事、JR西日本だと体質改善車として40Nや、N40更新工事を受けた
103・201・113系等がそれにあたります。
当然ながら阪急電鉄でも同じようなことを行っています。
例えばこちら7300系。
元の制御装置は界磁チョッパ制御で、
側面窓の縦幅は客用扉・乗務員扉にあるものを含めてほぼ同じ大きさです。
*乗務員扉は若干小さいですが
一方の更新車。
客用扉の窓の大きさ・貫通扉の窓の面積・クーラーキセの交換・窓の材質の変化・車番位置の変更
CIの位置変更
が一目でわかるかと思います。
この他、この編成は従来の界磁チョッパ制御からIGBT-VVVFインバータ制御に。
主電動機もかご型三相誘導電動機(VVVF車では普通にみられる主電動機)に
乗せ換えられました。
この他ドアエンジンの交換・LCD液晶ディスプレイがドア上に設置などを施工されました。
更新工事を行うにあたっては、殆どの場合各編成に施工するにしたがって、
内装の細かい部分で変更がなされる場合が非常に多いですが、殆どの場合、
外観はあまり大差のないことが多いです。
しかし、ここの場合は内装はおろか、外観の変更も激しい車両がいます。
先ほどの7300系と、その姉妹車種の7000系が該当します。
特に7000系は原型に近い車両からかけ離れた車両まで、少なくとも4つの形態があります。
A,外見がほぼ原形のままのタイプ
画像の編成含め、4編成が該当します。
施工時期が異なり、7000Fはドアエンジンの交換はされておらず、
3300系や5300系とほぼ同じような挙動。
一方7009Fは7322Fと同じ挙動をします。
また、CIの位置は7000Fでは変更されていませんが、
7009Fでは変更されているのがポイント。
B,5000系リニューアル車に似せた顔
7009Fと比較して側面に大幅な変更は加えられていませんが、
前面の車番位置が変わっています。
5000系リニューアル車を若干ながら彷彿とさせますね。
C,5000系リニューアル車とほぼ一致するタイプ
前面が種別灯の差異を除いてほぼ5000系リニューアル後の顔面と
ほぼ同じ形態になりました。
制御装置及び主電動機が、この形態において交換されています。
現在リニューアルを実施している7000系の形態はほぼこの形態です。
D,原型が殆どわからない特殊形態
1000系にも、5000系リニューアル車にも通じるものがある特殊なデザイン。
行先表示幕はフルカラーLEDに交換され、種別灯も形状が変更されています。
特に屋根側は1000系に近い印象があります。
一方で下半分は5000系リニューアル車に見えなくもありません。
以前、この形態は1000系の原型ではないかと考えたことがありますが、
車体形状を見る限り1000系と5000系を足して2で割ったような印象を受けます。
この形態では主電動機・制御装置の交換は行われていません。
殆どの車両で形態が揃えられる車体更新。
何故7000・7300系はこうも形態変更を繰り返したのでしょうか?
7000系の更新工事は2009年から始まり、現在に至るまで続いています。
1形式あたりの製造数が多く、それに対して10年以上も更新工事を
行う会社はJR・東武を除けば殆どないのではないでしょうか。
そのなかで改良を加えることは珍しくなく、東武8000系も何度か
更新形態を変更していたようですが、殆どは前面の形状の方向幕の部分が
幕式のままかLEDに交換されているかといった、細かいところでの変更だったようです。
何故7007・7008・7320の3編成はあのような形になっておきながら
他の編成では7000の原型が見えてくるのか…
何があったんでしょうかね????
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