マサテツ〜食べ鉄旅日記〜

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京都丹後鉄道の「丹後くろまつ号」お伽御膳コース|浦島伝説を思い浮かべながらスペシャルランチを

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京都府北部の丹後地方を走る「京都丹後鉄道」のレストラン列車「丹後くろまつ号」。今回は、単語に伝わる浦島伝説の物語を食で楽しむ「お伽御膳コース」に乗ってきました!

高級感のある漆黒ボディの丹後くろまつ号

旅のスタートは、日本三景のひとつ「天橋立」の最寄り駅である「天橋立駅」。京都または大阪から直通の特急列車も走り、週末には多くの人で賑わう観光地です。

今回乗車するのは12:48発の「お伽御膳コース」。

宮津方から「くろまつ号」がやってきました!

列車のデザインは、JR九州を中心に全国各地の観光列車のデザインを手がける水戸岡鋭治氏。

真っ黒なボディーの列車は、全国的にみてもめずらしいのではないでしょうか!

漆黒のボディーにゴールドの文字とロゴが映えます。

では、車内へ。

おぉー!おしゃれ!
テーブル、椅子、壁面、床、さらに窓枠に至るまで天然木を贅沢に使用しています。

かわいい柄!

ダークな色合いの木材を使う事で、上質で落ち着いた雰囲気が感じられます。

浦島伝説がテーマのお伽御膳

ウェルカムドリンクの白ワインを嗜んでいると、列車は「天橋立駅」を発車。

今回頂いた「お伽御膳コース」のテーマは「浦島伝説」。

日本各地に浦島伝説が残りますが、中でも丹後地方にある伊根町は、日本最古と言われているそう(『丹後國風土記』(713~715年成立)の記述)。お伽御膳コースをプロデュースするのは「セントラーレ・ホテル京丹後」の野村料理長です。

[前菜] 伊根産鰯のマリネ 紅芯大根 焼白葱 丸十蝶々見立て 焼万願寺 手長海老 蛤の白和え・いくら・南天

陶器の亀の甲羅の中には、鰯のマリネ・紅芯大根・焼白葱。亀に乗って竜宮城に向かうシーンをイメージしているそう。華やかでおしゃれな盛り付けに、早速びっくり!

[向附] 旬のお造里 三種盛り 金魚草 穂紫蘇

氷の上に盛り付けられたお造り。白身の魚は、丹後の海水と神葉草で作られた藻塩で頂きます。どの魚もぷりぷりで美味、藻塩がすごくマッチしていました。

[焼物] 鰆味噌幽庵焼 ビーツソース 旬のあしらい一式

丹後半島の沖で育った鰆の幽庵焼き。スッと箸が入るほど柔らかくてふっくら焼き上がっています。赤いソースは「ビーツ」という野菜で作られたソース。味にも見た目にもいいアクセントになっています。

[蓋物] 煮穴子の道明寺蒸し 銀餡かけ 山葵 オクラ パプリカ

ふわふわのアナゴと道明寺の上に銀餡がかかっています。モチモチで弾力と粘りがある道明寺は、優しくさっぱりとした味わい。

[強肴] 黒毛和牛ローストビーフ トマトぽん酢・あおき農園さんの有機野菜

器の注ぎ口から水を入れてしばらくすると…

あら不思議!湯気がたってきた!蓋をして2~3分蒸す事で、熱々の状態で頂けます。
ローストビーフはトマトぽん酢を、他の有機野菜はもろみ味噌をつけて頂きます。少し酸味が強いトマトぽん酢をローストビーフにつけると、酸味が足されることで肉の旨みが増す印象。甘くて濃厚なもろみ味噌も美味。

[御飯物]丹後のばら寿司・あかもくの赤出汁

丹後ばら寿司は、京丹後地方の郷土料理。食べると長生きできると言われているのだとか。そぼろ状の鯖が入っているものが特徴です。
赤だしの中にはあかもくという海藻が入っています。少し粘り気があって美味。

[玉手箱] 舞鶴抹茶を使用したティラミス・うぐいす餅

蓋を開けるとモクモクと出る白い煙にびっくり!開けても年は取らないのでご安心を。

中から現れたのは、抹茶ティラミスとうぐいす餅。甘すぎずさっぱりとした味わいで、食事を締めくくり。いやー大満足!美味しかった!

丹後の海や田園風景を眺めながらいただくお食事

「くろまつ号」の魅力は美味しい食事だけではありません。丹後の海や田園風景といった美しい景観が、美味しい食事とともに楽しむことができるのです。

日本三景のひとつ「天橋立」が一直線に見える区間。

奈具海岸が望める所で約15分停車します。晴れていれば、美しい日本海の景観とともにお食事が頂けるはずですが…
雨なのが残念。

「丹鉄由良駅」は行き違いのため58分停車します。
向こうからやってきたのは、西舞鶴から来た「あかまつ号」。

「黒松」のバックにあかまつ号。あかまつ号にもいつか乗車してみたいですね!

列車は由良川の鉄橋に差し掛かりました。

速度を落としてゆっくり渡る由良川。

丹鉄のオリジナルグッズ。色々あって迷っちゃいます!

最後に頂いたのは、記念乗車証とおみやげの手ぬぐい。ありがとうございます!

美味しい食事と美しい景観の両方が楽しめる、贅沢な列車。約2時間の乗車時間はあっという間でした。

終点の「西舞鶴駅」に到着。
「くろまつ号」はこの後再びお客さんをのせて「大人のスイーツコース」として再び天橋立へ出発しました。

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