「クモヤ193系」は国鉄が開発した電気検測用の試験電車で、オリジナルといえる「0番台」と「50番台」の2編成が存在しました。

 オリジナルの「クモヤ193系」は先頭部の形状が「183系電車」に似た「電気ガマ」タイプ。
 こちらはトミックスによって模型化され、かつては「クリーニングカー」としてもラインナップされていましたね。

 一方の「50番台」は、もともとは交直両用の電気検測車「クモヤ495系」だった編成を直流化改造して「193系」に編入したもので、区分として「50番台」が付与されたもの。


 「50番台」は、元になった「クモヤ495系」ともどもマイクロエースが模型化していますが、実車が1編成2両であったにも関わらず、合わせて4種類のバリエーションがあります。

 「クモヤ495系」は、初期の「パンタ4基(品番 A7280)」、クーラーが増設された「パンタ3基(品番 A7281)」で2種類。

 「クモヤ193系」は、「50番台」として直流化された「直流化改造・ピンク(品番 A7283)」と、その後ブルーに塗り替えられた「ブルー(品番 A7284)」で2種類です。

 ・・・品番「A7282」が飛ばされているのは何故でしょうかねぇ?



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 私が今回入線させたのは、「ブルー」のモデルです。
 中古ショップに長らく置いてありました。

 「クモヤ495系」は交直流電車として1966(昭和41)年に登場しましたが、1987(昭和62)年にJR東海に引き継がれた際、不要となる交流用機器を撤去して「クモヤ193系50番台」に改番されました。

 直流化直後は交直両用カラーであるローズピンクに塗装されたままでしたが、その後ブルーに塗り替えられています。



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 「クモヤ192-51」。
 パンタグラフは2基です。
 模型では、こちらがM車になっています。



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 こちらはT車の「クモヤ193-51」。
 パンタグラフは1基ですが、4連装のサーチライトが2基搭載されています。
 


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 2両を連結して。



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 標準のアーノルトカプラーでも、車間はとても狭くなっています。



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 なので、カプラーは交換していません。



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 トミックスの「C243」はギリギリで通過。



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 「クモヤ192-51」のサイドビュー。



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 さすがのマイクロエース。
 印刷は高クオリティ。



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 屋根上にあるのは観測用ドームでしょうか?
 窓に付いているのはワイパーかな?



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 逆サイド。

 窓の配置が全然違っています。



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 貫通扉には色が差してあります。



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 乗務員室付近。
 細い手すりにも色が差してあります!

 警戒色となる黄色は、くっきりと入っています。



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 このモデルのダミーカプラーは、双頭式を模したものになっています。
 こちらは自連モード。



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 こちらは密連モード。

 なかなか楽しいですね。
 (^_^)



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 「クモヤ192-51(写真左側)」と「クモヤ193-51」を並べてみました。

 同じお顔・・・と思いきや、スカートに設置されたジャンパ栓の位置が左右逆になっていますね。



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 ヘッドライト点灯!

 3分割されたフロントウィンドウに低屋根という、独特のフェイスです。



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 テールライトも点灯。



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 こちらは「クモヤ193-51」のサイドビュー。
 パンタグラフは下枠交差タイプです。

 トイレが設置されていますね。



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 やはり、反対側は窓の配置が異なっています。



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 で、これが屋根上に設置された4連装サーチライト。

 ・・・通電すると・・・。



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 明るく点灯します!
 単純ですがとても面白いギミックです!



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 もう1基のサーチライトも・・・。



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 このように点灯します!

 写真で見ると付け根から明かりが少し漏れていますが、実際の模型では全然気になりません。



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 編成を前から。



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 ライト点灯!

 面白いです。
 クセになりそう。
 (^_^;ゞ



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 実車の「クモヤ193形50番台」は、1998(平成10)年に廃車となってしまいました。

 模型は2両編成なので手軽に走らせることができますし、何と言ってもサーチライトが点灯するギミックがとても楽しいです。

 これは「マヤ検」とともに、あらゆる路線を検測したくなりますね(笑)。

 事業用電車が好きな方には、オススメのモデルです。