新車227系置き換えで4両ワンマン運転開始へ! JR西日本和歌山支社・紀州鉄道・和歌山電鐵ダイヤ改正(2020年3月14日)

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JR西日本和歌山支社は2019年12月13日、プレスリリースにて2020年3月14日にダイヤ改正を行うと公表した( 2020年春ダイヤ改正について )。また紀州鉄道は2020年2月4日、プレスリリースにて3月14日にダイヤ改正を行うと公表した( 2020年3月ダイヤ改正について )。さらに和歌山電鐵は2020年3月31日、プレスリリースにて5月9日にダイヤ改正を行うと公表した( 2020年5月9日(土)、全面的なダイヤ改正実施 )。今回はこれらについて見ていく。

2020年3月14日ダイヤ改正まとめはこちら!

1. 新型車両置き換えで所要時間短縮へ

今回の2020年3月14日JR西日本和歌山支社ダイヤ改正では、新型車両227系の支社内置き換え完了に伴いダイヤ改正を行うこととなった。

227系はワンマン運転に対応している。置き換え対象となった105系同様2両編成でワンマン運転を行うのは分かるのだが、なんと和歌山線では4両編成によるワンマン運転を行うと記載している。和歌山線に投入する227系は全て2両編成なのだから、2本つなげてワンマン運転を行っていることになる

もっとも通学時間帯に4両ワンマン全扉乗降にしたらワンマン運転も大変なので車掌を乗せるだろうが、それにしても料金収受を行い4両全扉開放でのワンマン運転は無理があるだろう… さすがに4両ワンマンは一部の列車でしか行わないが、厳しいと思うのは私だけだろうか。なんだか近い将来運賃収受を行わない紀勢本線和歌山~御坊間でも225系4両編成でワンマン運転を開始しそうな気さえする。

ついでに紀勢本線で運転している113系2両編成も227系に置き換え、紀勢本線でもワンマン運転を行うこととなった。これにより日根野5時14分発普通紀伊田辺行き初電と紀伊田辺21時55分発普通日根野行き終電は和歌山で系統分割することとなり、阪和線日根野~和歌山間では2両から4両に増結することとなった。

これにより御坊~紀伊田辺間では2両ワンマン列車は原則前乗り前降りに変更することとなった。

なお紀勢本線では引き続き105系2両編成によるワンマン運転を行うが、こちらも227系に置き換えられる日が近いようだ。

またこれらの施策により、紀勢本線海南~紀伊田辺間の特急「くろしお」通過駅と和歌山線和歌山~五条間の各駅で新たにICOCAを利用できるようになった。

このほか紀勢本線では113系の引退に伴い起動加速度が向上し、御坊~新宮間の一部列車で1分程度所要時間が短くなった。

このほか紀勢本線特急「くろしお」は全列車が日根野に停車するようになった。これにより和歌山県内から関西空港へのアクセスが向上することとなった。




2. 早朝の減便で初列車繰り下げへ

今回の2020年3月14日紀州鉄道ダイヤ改正では、運転本数の見直しを行う。

そもそも紀州鉄道の本社は東京都中央区日本橋箱崎町にあるのだが、鉄道路線を和歌山のみに持ったため紀州鉄道と名乗っているようだ。

紀勢本線はほぼ全線を通じて市街地から離れたところに駅があり、御坊も例外ではない。ただ御坊市の人口は2020年現在で2万2千人程度しかおらず、駅からバスのアクセスで十分間に合うはずだ。レールバスをレールバスで置き換えているが、そもそも存続価値自体が怪しい。

今回のダイヤ改正では、紀勢本線の時刻変更による紀州鉄道の時刻変更は行わず、初列車の減便のみを行う。

減便したのは西御坊6時05分発御坊行きと御坊6時16分発西御坊行きの1往復である。この減便により御坊6時23分発快速和歌山行き(土休日は快速天王寺行き)に連絡できなくなり、初列車が24分~25分繰り下がることとなった。

これにより紀州鉄道は20往復から19往復に1往復削減した。

なおこのほかの列車の時刻変更は一切ない。




3. 和歌山電鐵で朝夕の減便実施へ

今回の2020年5月9日和歌山電鐵ダイヤ改正では、運転本数の見直しを行う。

まずは朝。平日は伊太祈曽6時30分発和歌山行きと伊太祈曽9時29分発和歌山行き、和歌山6時40分発伊太祈曽行き、和歌山9時40分発伊太祈曽行きの2往復を廃止する。ただ、伊太祈曽6時16分発和歌山行きを貴志6時04分発和歌山行きに延長するなどの改善も図られる。ただしこれらは全てオフピーク時の調整であり、平日朝ラッシュ時は変わっていないことから、総運用本数には変わりはない。

また平日夕ラッシュ時は和歌山~伊太祈曽間の区間運転列車を6往復から1往復に大幅削減し、昼間同様和歌山~貴志間運転の約30分間隔のみの運転となる。これにより和歌山~伊太祈曽間は平日夕ラッシュ時平均18分間隔から平均30分間隔に40.0%も輸送力を落とし、昼夕輸送力比は60.0%から100.0%に変化した。

ちなみに和歌山電鐵貴志川線は和歌山~貴志間の全線所要時間は32分となっている。貴志で6分折返しを現に行っていることから、昼間30分間隔から昼間40分間隔運転にしてしまえば3運用から2運用に削減することができる。和歌山市周辺の鉄道は概ね昼間30分間隔が確保しているが、昼夕輸送力比を考えると和歌山電鐵の40分間隔への減便はしても不思議ではない。今後の営業成績次第ではありえそうだ。


4. 結び

今回の2020年3月14日JR西日本和歌山支社及び紀州鉄道ダイヤ改正では、JR西日本の新型車両置き換えにより時刻変更を行うこととなった。

今後和歌山県内の各線でどのようなダイヤ改正を実施するのか、見守ってゆきたい。

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