東向島駅【東京都】(東武スカイツリーライン。2019年訪問) | 『乗り鉄』中心ブログ(踏破編)

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今回の【駅】コーナーは、
東京都墨田区北部の住宅街に位置する東武伊勢崎線【愛称:東武スカイツリーライン】の駅で、向島百花園への最寄駅、そして駅高架下に鉄道保存展示施設「東武博物館」を併設している、
東向島駅 (ひがしむこうじまえき。Higas-mukojima Station) です。
 
 
駅名
東向島駅 【副駅名1:旧  玉ノ井、副駅名2:東武博物館  下車駅】 (TS 05)
 
所在地
東京都墨田区
 
乗車可能路線・系統
東武鉄道:伊勢崎線【愛称:東武スカイツリーライン】
 
隣の駅
浅草方……………………………曳舟駅
東武動物公園方・伊勢崎方……鐘ヶ淵駅 
 
訪問・撮影時
2019年4月
 
 

東向島駅の東側出入口です。南西を望む。
東向島駅は高架駅で、南側で交差する国道6号線との踏切を解消するため早期に高架化されています(時期不明)。
高架下南側に駅舎・改札口がありますが、駅外とは段差があります。そのため、スロープを設置してバリアフリーに対応しています。右側の高架をくぐる道路は西側へ通じています。
また、駅舎の南側高架下には東武鉄道の鉄道保存展示施設「東武博物館」があります。東武鉄道で実際に使われた蒸気・電気機関車や電車、バスの展示をはじめ、電車・バスの運転シミュレーター、ジオラマなどが展示されています(Wikipediaの本文を引用)。そして写真左奥(南側)の高架下には特急『きぬ』『けごん』で使用された1720系(愛称:DRC、デラ)1721号の車体前半部が静態保存されています。
尚、東向島駅には駅前広場が整備されていません。バス停留所は駅の南東側を通る国道6号沿いに設けられています(駅東側と駅南側の2ヶ所)。
 
 

駅前(東側)の様子です。東を望む。手前を東武線の高架橋が横切っており、右側高架下に東向島駅舎があります。
正面へ伸びる細い道路沿いには東向島駅前商店街(東向島駅前商店会)が形成されています。
また、左右方向の線路と並行する道路は「東向島粋いき通り(博物館通り)」と名付けられていて、そちらも商店街(東向島駅前商店街)になっています。ちなみに「博物館」とは東武博物館の事です。南側(右手前)高架下にある東武博物館の向いにはダイエー系(イオン系)のスーパーマーケット「グルメシティ東向島駅前店」があります。
そして、駅から離れると下町の住宅密集地が広がっています。
 
余談ですが、当駅の北約200mの地点で東武伊勢崎線は京成白鬚線(1928年開業~1936年廃止)と交差していました(京成が東武をオーバークロスしていたと思われます)。交差地点の東側には白鬚線の京成玉ノ井駅がありました。尚、京成白鬚線は京成押上線の京成曳舟~八広にあった向島駅から分岐して隅田川近くの白鬚駅までの延長わずか1.4kmの短距離支線で、三ノ輪橋から出ている王子電気軌道(現・都電荒川線)と直通して京成の都心へのルート確保目的に建設された路線とされていますが(当時の京成における最も都心寄りの駅は押上駅)、押上方から分岐する配線であった事から存在意義に疑問も持たれていたようです。結局、白鬚止まりで隅田川を越える事はなかったためローカル支線に終始しており、白鬚線開業後の1933年に京成は青砥~京成上野の新線(現・本線の一部)を一挙に開業させて自力での都心乗り入れを実現したため白鬚線の存在意義は失われ、さらに東京市(当時)より幹線道路との立体交差を義務付けられた事もあり(多大なコストを要する事業)、結局1936年に廃止されました。廃線跡は住宅街と化し、白鬚線の痕跡を見つけるのは困難となっています。
(Wikipediaの本文を引用)
 
 

こちらは東向島駅の西側出入口です。南を望む。
高架下の両側に出入口があり、段差を解消するスロープは前述の東側のみに設置されています。
手前側(北側)の高架下にはドラッグストア「くすりの福太郎」があります。
 
 

駅前(西側)の様子です。西を望む。手前を東武線の高架橋が横切っており、左側高架下に東向島駅舎があります。
西へ伸びる道路沿いにも商店街(東向島駅前商店街)が形成されていますが東側と比較して商店の数は少なく、駅前まで住宅街が広がっています。
また、駅から約600m南西には都立庭園「向島百花園」があります。みどころは早春の梅と秋の萩で、隅田川七福神の発祥の地であり佐原鞠塢が所有していた、ともいわれる「福禄寿」が祭られています(Wikipediaの本文を引用)。
 
 

高架下にある改札口の様子です。南を望む。
左後方が東側出入口(スロープ併設。東武博物館方面)、右後方が西側出入口(階段のみ。向島百花園)方面です。
交通系ICカード『PASMO』などに対応の自動改札機が設置されていて(一番右が幅広通路)、右端に窓口があります。
改札口の右手前には自動券売機が設置されています。
そして改札の先、右手には下り1番線ホームに直通するエレベーターがあり、正面には中2階踊り場へ上がる階段、左手には多機能トイレと中2階踊り場とを結ぶエレベーターがあります。中2階踊り場にはトイレが設置されています。
中2階踊り場からは下り1番線ホーム、上り2番線ホームに上がる階段がそれぞれ設置されていて、2番線へ上がるエレベーターも設置されています。中2階と1番線を結ぶエレベーターはありません(1階から直接1番線へ上がるEVはあります)。
尚、東向島駅構内に売店・コンビニはありません。ご注意下さい。
 
 

ホーム側壁に設置されている駅名標です。電照式です。
東武標準のデザインで、矢印部分に東武スカイツリーラインのラインカラー(オレンジと青)が表示されています。
駅ナンバリングも併記されています (TS 05)。
駅名標の下には路線図と時刻表が掲示されています。
また、括弧書きで「(旧玉ノ井)」とありますが、これは1924年~1987年の間、当駅が「玉ノ井駅」を名乗っていた名残で、1987年に東向島駅に改称された後も副駅名として残っています。ちなみに1902年の開業時の駅名は「白鬚駅」でしたが、1908年に一旦廃止され、16年後の1924年に「玉ノ井駅」として復活しました。
そして、駅名の左側にも括弧書きで「[東武博物館 下車駅]」とありますが、文字通り当駅が東武博物館への最寄駅である事を示しています。
 
 

東向島駅は相対式ホーム2面2線の高架構造で、ほぼ南北方向に一直線にホームが延びています。
左(西)が1番線で下り北千住・東武動物公園方面、右(東)が2番線で上り浅草・東京メトロ半蔵門線方面です。
ホーム幅はやや狭く、1番線の両端部と2番線の北千住方(背後)は特に狭いです。また、1番線と2番線のホーム位置が若干ずれています。
有効長は10両分ですが、10両編成で運転される半蔵門線直通電車は全て当駅を通過します。当駅に停車する普通列車は大半が6両編成で、一部8両編成の列車があるのみです。
ホーム上屋は1番線が浅草寄り(奥側)の約5両分、2番線が浅草寄りの約6両分にしか設置されていません。6両編成の列車は上下線とも前1両が上屋のない部分に停車しますので雨天時はご注意下さい(上り列車が上屋をはみ出すのは2番線上屋部分の北千住方1両分がホーム幅の狭い箇所に相当し、しかもエレベーターへの通路になっている事から車いすなどとの交錯を防ぐためと思われます)。
各ホームにはベンチ、飲料自動販売機が設置されています。
背後(北千住方)に改札への階段があり、さらに北千住方にはエレベーターもありますが、1番線はエレベーター乗り場との間に上屋のない箇所(約1両分)がありますので要注意です(2番線は雨に濡れずにエレベーターを利用可能)。
また、右前方には東京スカイツリーが見えます。
写真は2番線より浅草方を望む。
 
 

1番線南側より浅草方を望む。右が1番線、左が2番線です。
東向島駅南側高架下には「東武博物館」が入居しています。
写真左側、2番線のホーム下には窓がありますが、これは「東武博物館」の設備である「ウォッチングプロムナード」で、レール面近くに窓が設けられており、駅を通る列車を普段とは違った角度で見学できます(Wikipediaより)。
列車通過時は台車や床下機器が目の前を横切っていくと思われます。ちなみに当駅を発着、通過する列車はいずれも低速なので結構しっかりと台車・床下機器類を確認できるのではないでしょうか?
また、「ウォッチングプロムナード」の直上の2番線ホーム終端部近くには4kmポストが置かれていますが、浅草起点ではなく北千住起点となっています(伊勢崎線は北千住~久喜の開業が始まりで、都心方面へは後から延伸したため)。
 
 

浅草方を望む。
すぐ先で国道6号をオーバーパスします。見づらいですが右前方には東京スカイツリーも見えます。
この先、高架区間のまま前述の国道6号を跨ぎ、右へカーブ後は明治通りもオーバーパスして市街地の中を南西へ走ります。そして右へカーブすると押上方面の支線や亀戸線が分岐する要衝・曳舟駅へと至ります。
 
 

北千住方・東武動物公園方・伊勢崎方を望む。カーブの手前で京成白鬚線と交差していました。
この先、高架区間のまま住宅街の中を北へ走りますが、左へカーブしたのち今度は右へカーブすると地平区間になり、ほどなくして鐘ヶ淵駅へと至ります。
 
 
あとがき
私が東向島駅で下車(乗車)したのは2019年の1度きりです。実現できるかどうかは未知数ですが東京都の全駅を訪問する目的の一環で下車(乗車)しました。古びた高架駅で、駅前は下町の風景でした。また、訪問時は駅南側高架下に東武博物館がある事を失念していたため、訪ねる事ができなかったのが心残りです。
 
新宿駅からですと山手線外回りで日暮里駅まで行き、常磐快速線の取手方面行き快速電車(緑帯、青帯どちらもOK)に乗り換えて北千住駅下車です。そして東武の北千住駅1階浅草方面ホームへ移動して、普通・浅草行きに乗車して3駅目で下車です。または東京メトロ丸ノ内線に乗り、赤坂見附駅で銀座線に乗り換えて浅草駅まで乗り通します。さらに東武スカイツリーラインの普通に乗り継いで当駅下車です。余裕で日帰り訪問可能です。
一方、大阪からですと東海道新幹線に乗り品川駅または東京駅まで行き、上野東京ライン直通の常磐快速線取手方面行き電車(緑帯)または土浦方面行き電車(青帯)に乗り換えて北千住駅で下車します。以降は上記のルートで到達できます。じゅうぶん日帰り訪問可能です。
 
食料・飲料について、駅北側にコンビニがあり、スーパーは東側に「グルメシティ」があります。一方、気軽に入れる商店・飲食店は駅前に少なく、チェーン店は「マクドナルド」「ドトールコーヒーショップ」くらいでしょうか。事前に用意しておいた方が無難でしょう。
 
大阪からの到達難易度もさほど高くありません。
東武スカイツリーラインを乗り鉄される際は、ぜひ一度は東向島駅でも途中下車されてみて下さい!
そして東武博物館へお出かけの際は東武スカイツリーラインをご利用になり、ぜひ東向島駅も観察されてみて下さい!
 
(参考:東武鉄道のHP、Google地図、Wikipedia)