四国と言えばアンパンマンで有名な「やなせたかし」さんの出身地(高知県ですね)でして、そのゆかりかJR四国ではアンパンマンに洗脳‥もといラッピング・改造された車両が多数おります。その一角としてファンキーな改造をされた1両がこの車両。
キロハ186-2、キハ185系列で唯一の中間車にしてグリーン・普通合造車として登場した形式です。元々数が少なかったのですが全室普通車orグリーン車化され、トップナンバーが廃車されたことでキロハで残るのはこの1両のみとなってしまいました。がしかし外観はこんな感じになっていますし、普通車指定席で運用されています。
「ゆうゆうアンパンマンカー」と名付けられており、中央にはドーーンとアンマンマン‥なお反対側はバイキンマンになっています。
旧車掌室部分には制帽かぶったアンパンマンがいます。
土日祝日その他繁忙期に高松-徳島-阿波池田間を1往復しています。高松-徳島間の「うずしお」は送り込みの関係で設定されており、ゆうゆうアンパンマンカーが連結されない日でもキハ185系での運用です。客扱いを行う朝の下り列車は停車駅が比較的少ないタイプですが、最高速度が遅いので表定速度は各駅停車タイプ(但し行き違い待ち無し)の「うずしお3号」よりも遅いという‥。それにしても「うずしおアンパンマン」、非常にしょっぱそうです。ちなみにこの車両、普通列車用3000番台に格下げされた後に特急列車用に立ち直った9号車でございます。
で、被送り込みとなるのはこの「剣山」、これもまだまだキハ185系が頑張る特急ですね。ええ、急行くらいがちょうどいい「特に急がない」でございます。
まずはキロハの「ロ」部分、事実上グリーン車だった区画です。まぁ分かってました、予想は付いてました、見事にアンパンマンに染まっております。
デッキとの仕切りです。飴色の仕切り扉は化粧板が変わってもグリーン車の風格を覗かせています。左側は車内販売スペースで、弁当やパン等の販売が実施されています。
天井です。高徳線の駅名がひらがなで書かれています。照明はカバー付きの蛍光灯で残されています。
また回転式の冷房吹き出し口も残っています。いやはや、やはり185系らしいアイテムですねぇ。
窓です。1席に1枚の割り当て、日除けはフリーストップ式のロールカーテン式のものになっており、生地にもキャラクターが描かれています。
座席です。グリーン座席はそのまま、サイドアームテーブルが撤去されシートバックテーブルが追加された位でしょうか。しかしそれよりも大きいのは各席にアンパンマンが既に陣取っています。
かつてモケットはグリーン車時代のままだったそうですが、リニューアルのタイミングでか貼り替えがされています。やや頼り無さそうに見えるフレームながら、黙って座ればリクライニング角度も大きく程よいクッション性のグリーン車らしい座り心地です。
ヘッドレストカバーのデザインはアンパンマンの顔を運行線区の線路が囲んでいます。
車内販売スペース向かい側にはスタンプ台があります。スタンプは2号車の指定席券を持っていると貰える記念乗車証に押すことが出来ます。
で、壁には作者やなせたかし先生の直筆サインが書かれています。イタズラされないようにアクリル板が貼られています。
続いてキロハの「ハ」部分、ゆうゆうアンパンマンルームです。2号車の指定席券を持っていると利用可能です。
というわけで車内です。座席は全て撤去され、プレイルームにされています。
デッキとの仕切りです。右側には簡単な腰掛けがあり、保護者の方がここで座りながら見守ることが出来ます。カーブが多い四国の路線、立ちながらの見守りは正直決して安全とは言えませんのでありがたいですね。そうそう、元普通車区画ということで、仕切り扉の窓は着色されていません。
天井です。座席区画と異なりキャラクターが全面を占めています。
窓です。普通車であっても窓は1列に1枚「だった」ようですね(笑) こちらの日除けは全て撤去され、窓下にはクッションが付けられもたれられるようにしています。こちらも保護者の立ちながらの見守りの負担軽減や、ここを移動するちびっこがぶつかっても大丈夫なようにしているんでしょうね。
プレイルーム側の窓も窓枠下辺にクッションを付けています。
そしてプレイルームも含めて。ちなみに車内ではアンパンマン関連の曲がエンドレスで流されており、親子乗車でなければかなりしんどい空間ではあります。今回はさすがに「うずしお」のみの乗車で撤退と相成りました(^^;;
各種案内書き。しっかり守って使いましょう。
デッキに出まして、かつて乗務員室があった部分へと参ります。
ドアから入って左側はベビールームとなっています。向かい側は車内販売準備スペースとされています。
最後にくずもの入れ。蓋は国鉄時代からのものが引き続き使われています。