鉄道友の会は、今年のブルーリボン賞授賞車が西武鉄道001系「ラビュー」に決定したことを発表した。
当ブログで何度か書いているが、ブルーリボン賞は前年(今回は2019年1月1日~12月31日)に新しく営業運転を開始した鉄道車輌のなかから、鉄道友の会の会員による投票結果を基に、会員代表で構成される選考委員会が最優秀車輌を決めるもの。西武鉄道は初代レッドアロー号の5000系が授賞しており、何と50年ぶりの栄誉となる。
おそらく西武001系は、多くの会員が本命候補と考えていたのではないだろうか。斬新としか言いようのない外観デザインと、令和の時代に相応しい車内空間の追求が高い評価を受けたものと思う。実際に乗車すると、揺れの少なさも特筆モノだ。
優秀車輌であるローレル賞には、JR四国のディーゼル特急2700系が選ばれた。久しぶりの振り子式車輌で、2000系TSEの後継車として開発されたもの。
近年は本格的な振り子機構ではなく、空気バネを利用した車体傾斜装置を採用するケースが目立つが、カーブが連続する路線での運用は厳しいと聞く。空気バネを膨らませるための圧縮空気の供給が追いつかず、大型(大容量)のコンプレッサーが必要となるため、結果として重量増やエネルギー効率の悪化を招くという悪循環に陥る。
某社の電車特急も苦労しているという話を聞いたことがあるし、JR四国でも結局実績のある制御付自然振り子装置に回帰したようだ。
2700系はまだ未乗だが、現行の2000系は各社の振り子車輌のなかでも乗り心地が良かったので、新車に乗車出来る日が楽しみだ。