いよいよ明日に迫った、東武の6.6ダイヤ改正。昨今の新型コロナウイルスの感染拡大もあり、果たして本当に実施されるのか、不安視する向きも一部にはありましたが、最近は一応の落ち着きを見せていることもあってか、予定どおり実施される運びになりました。

 

ダイヤ改正といえば、新たに来るものの一方、去るもの、消えるものがあります。

新たに来るものは「THライナー」や「リバティ」500系の太田到達ですが、今回は「消えるもの」を取り上げます。

なお、当記事の写真は、全て以前の記事からの転載です。

 

【浅草-太田の直通区間急行】

 

180817_145824.jpg

 

浅草-太田間の区間急行…というより、「B準急」の方が通りがいいかもしれませんが、その「B準急」の名残りを残す列車が、今日限りでなくなります。同時に本線用の一般車6連は、伊勢崎線系統では館林以北には入らなくなり、館林-太田-伊勢崎間が800/850系によるワンマン運転に統一されます(現在でも一部列車は800・850系で運転されている)。

浅草-伊勢崎間の全線を通す準急列車がなくなってから、今年で14年経過しますが、浅草発の館林・太田行きの一般車による列車は徐々に数を減らし、特に太田行きは朝1本、夕方~夜2本(平日)まで減っていました。今回久喜だけではなく、館林でも系統分断がなされることになりますが、「『りょうもう』への誘導ではないか」という批判もあります。

 

【特急しもつけ(浅草からの宇都宮線直通列車)】

 

180817_181340.jpg

 

3年前の「リバティ」こと500系導入の際も置き換えにならず、350系によって運転が続けられてきた「しもつけ」。この度廃止されることになりました。とはいえ、現実の運転はもう行われていません。理由は、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う乗客減少に伴い、東武は一部の特急列車の運転を取り止めましたが、その取り止めた列車の中に「しもつけ」が入っていたから。

結局「しもつけ」は、運休決定から一度も運転されることがないまま、今日で廃止となります。350系の運用も、土休日の「きりふり」のみとなり、ますます同系の去就には暗雲が漂ってきました。

 

【トチローの10000系列】

 

 

3年前の快速・区間快速の運転取り止めの際、一般列車は全て南栗橋で運転系統を分割した東武。それ以来、南栗橋-新栃木(-それ以遠)はローカル列車として独立した運用が組まれ、中でも南栗橋-新栃木間の普通列車は鉄道趣味界で「トチロー」と呼ばれ、10000系列の他、6050系、最近では20400系もぼつぼつ入るようになってきました。

今回のダイヤ改正により、「トチロー」は一部を除き宇都宮線運用と一体化されることになりました。それにともない一部の新栃木以遠への直通列車が6050系で残るほかは、全て20400系に取り替えられ、10000系列はこの区間では定期列車としては走ることがなくなりました。

2月に6050系リバイバルカラー車を追って日光に行ったとき、帰りに新栃木駅で南栗橋行きを待っていたら10000系列が来て、何だ6050系じゃないのかと思ったものですが、この区間からの10000系列撤退が間近に迫った今となっては、貴重な体験だったと思います。

 

170610_160552_ed.jpg

 

南栗橋-新栃木間では、6050系の運用も激減し、急行・区間急行の他は一部の普通列車のみになり、同系は原則として新栃木以北に閉じ込められることになったようです。これで所要編成数がかなり減ると思われ、6172F以前の車体更新車から退役するものがかなり出ると思われます。

しかし近い将来、新栃木以遠と鬼怒川線・野岩・会津方面のローカル列車も置き換えが必要になりますが、そちらはどうするのでしょうか。ロングシートはともかく、トイレもないのは流石にまずいのではないかと思いますが。

 

【浅草-竹ノ塚間ローカル】

 

 

消えるといえばこれも。

現在のダイヤでは、浅草-北千住-竹ノ塚間のローカル列車が10分間隔で運転されていますが(北千住折返しと竹ノ塚行きが交互)、全て北千住折返しに変更し、竹ノ塚折返しをなくすということです。これは竹ノ塚駅の高架化工事の関係もあるといわれていますが、高架化工事が完成した暁には、竹ノ塚折返しのローカル列車が復活するんでしょうか。

 

【佐野線の800/850系運用】

 

DVC00558.jpg

 

6年前の夏、佐野線に乗りに行ったときは800系の3連でした。800/850系といえば佐野線のイメージが強かったものですが、この度の改正で、佐野線の列車を「りょうもう」以外は全て2連に統一するということです。一昨年に佐野-館林間を乗車したときには、日中は既に2連化されていましたが、果たして朝晩は大丈夫なんでしょうか。あるいは、それだけ乗客が減ってしまったともいえますが。

10000系の2連、11201Fと11202Fがワンマン化改造を受け、佐野線で運用入りしたそうですので、ダイヤ改正後の佐野線はこの2本と、8000系2連のワンマン対応編成で回すのでしょう。

 

というわけで、消えるものがこれだけある東武の「6.6ダイヤ改正」。

これら消えるものを惜しみつつ、明日登場するニューカマーを楽しみにしようと思います。もっとも、実際に乗るのはもう少し先にしますが。

 

※ 当記事は以前に書き貯めた記事の自動投稿です。