神奈川県内で渋谷駅工事を感じ取る(3)〜横浜駅で見た列車と掲示物〜

横浜駅で並んだ「東海道線」E231系品川行き、E233系平塚行き(2020/5/31)

普段は上り列車が「上野東京ライン」のため「東海道線」が日中の横浜駅に並ぶのは珍しい

5/30・31の2日間、渋谷駅並列化工事に伴いJR各路線に運休や運転区間変更などの影響があった。横浜駅を通る湘南新宿ラインも運休や大崎折り返しとなり、その分東海道本線の増発が行われた。

本記事では、横浜駅(主にJR駅構内)で見られた渋谷駅工事の影響に関する列車や掲示、あるいは時勢に関連する掲示などを紹介してみたい。

9・10番線(横須賀線・湘南新宿ライン)関連

地下コンコースでの掲示

横浜駅南改札内9・10番線発車案内標(2020/5/31)

地下コンコース内の発車案内標は、概ね上記写真のように「湘南新宿ライン専用の案内板に貼り紙」「付近に当日の湘南新宿ライン時刻表が掲示」という対応が施されていた。

横浜駅北改札内に掲示された渋谷駅工事期間中の湘南新宿ライン時刻表(2020/5/31)

当日の時刻表を見ても分かる通り、初電と終電を除いて東海道線からの湘南新宿ライン「快速」「特別快速」は運休(東海道本線品川発着の列車に代替)となり、横須賀線からの湘南新宿ライン「普通」大崎行きが毎時2本程度走るのみとなった。

横浜から新川崎に向かう分には通常どおり、西大井に向かうのもほぼ(快速→相鉄直通乗り継ぎを考えなければ)通常どおりの本数だが、横浜→武蔵小杉は日中毎時8本→6本と実質的に減便となった。また新宿方面に向かう場合、大崎行きがすぐに来ない場合には「東海道線(含・湘南新宿ライン代替の品川行き)で品川まで行って山手線に乗り換える」方が早いケースも多かったようである*1

湘南新宿ライン大崎行き

横浜駅10番線に到着したE231系10両湘南新宿ライン普通大崎行き(2020/5/31)

横浜駅に停車中のE231系湘南新宿ライン普通大崎行き行先表示(2020/5/31)

運転区間が普段と違う都合上、また全列車15両となっている高崎線・東海道線系統の湘南新宿ラインが運休となっていることもあり、10両編成の湘南新宿ラインが運転される機会が若干多かったように思う。

また、普段の列車では車両の行先表示器に表示されることがある「宇都宮線直通」「快速高崎線直通」などの文字は無く、E231系(側面)の場合には「大崎」「湘南新宿ライン」を交互に表示していた。

ホーム上の案内・掲示

横浜駅10番線の発車標：間に運休列車があり13分開く(2020/5/30)

湘南新宿ライン快速・特別快速が間引かれているため、そのタイミングでは13分程度列車が来ない場合もあった。

横浜駅10番線側に掲示された「列車の運休・発売見合わせ」「大崎〜新宿 終日運休」の案内(2020/5/30)

横浜駅10番線掲示の時刻表に添付された、工事ポスター及び臨時ダイヤ時刻表、運休列車案内(2020/5/31)

ホームや南寄りの案内板では、既に右に特急列車運休案内が貼られているからなのか、ポスターや時刻表が角に曲げて貼られるという大胆なことが行われていた。

大幅運休で次列車が17:29発の成田エクスプレス案内と、開業延期となったNEWoMan YOKOHAMA(2020/5/31)

日中の成田エクスプレスは運休となっているため、乗車口案内には17時台の成田エクスプレス47号の時刻が案内されていた。

また10番線からシースルーで見える西口の新商業施設(JRビル横浜)は、本来なら5/30(土)開業となるはずだったが、時勢の影響で延期(開業日未定)となっていた。(元々の予定で渋谷駅工事と重なっていたとなると、より一層混雑が増していたのかもしれない。)

7番線 快速アクティー品川行き

横浜駅7番線発車標：快速アクティー品川行き(2020/5/31)

今回の渋谷駅工事ダイヤでは、「湘南新宿ライン特別快速」の代わりに臨時「快速アクティー」が品川-小田原間で運転された。横浜以南の停車駅自体は特快とアクティーで一致しているため、横浜以南ではほぼ通常通りのダイヤであったとも言える。(横浜駅・戸塚駅での発着ホームは普段と違うが。)

横浜駅7番線に到着するE233系快速アクティー品川行き(2020/5/31)

横浜駅に停車中のE233系快速アクティー品川行き行先表示(2020/5/31)

「上野東京ライン」でない快速アクティーは普段は深夜の1本(東京行き)しか無く、品川行きという点も合わさって普段は見られない表記となっていた。

6番線(東海道線) 特急サフィール踊り子3号伊豆急下田行き

横浜駅5・6番線発車標：サフィール踊り子「3号」が運転(2020/5/31)

土休日には通常、新宿始発の「サフィール踊り子5号」が運転されるが、この日は渋谷駅を通れないということもあり、平日同様東京始発の「サフィール踊り子3号」として運転された。なお、横浜駅以西は3号でも5号でも特に時刻の変更はない。

もっともこの「サフィール踊り子3・5号」及び折り返し「サフィール踊り子4号」は、6月は運休となっている。定期列車の「サフィール踊り子1・2号」は現在も運転中。

横浜駅6番線に到着したE261系サフィール踊り子「3号」伊豆急下田行き(2020/5/31)

色のついた窓なので正確には分からなかったが、乗客は横浜出発時点で合計10人程度といったところだろうか。ダイヤ改正直後は満席のことも多かったサフィール踊り子号だが、時世の影響で非常に空いていたり、またウリの一つである4号車カフェテリア(ヌードルバー)は営業を中止している。

在来線特急の運休に関する案内

横浜駅の東海道線時刻表に掲示された、踊り子号定期列車の運休案内(2020/5/31)

横浜駅の横須賀線時刻表に掲示された、成田エクスプレス・踊り子号運休案内(2020/5/31)

JR東日本の新幹線や在来線特急の定期列車の多くは一旦発表された減便が回避されたが、GW前後から定期列車の一部が運休されていたのが成田エクスプレス号、踊り子号である。

その両方が通る横浜駅では、東海道線・横須賀線のホーム上に運休を案内する掲示がされていた。

相鉄線横浜駅

相鉄線横浜駅の時刻表に貼り付けられた、渋谷駅工事時の時刻変更案内(2020/5/31)

相鉄本線の横浜駅時点では特に時刻変更が無かったが、西谷以西で9時台の下り列車に若干の運転時刻変更が発生していた*2。その旨の「お知らせ」が、相鉄各駅の時刻表に貼り付けられていた。

なお、相鉄JR直通線が全て大崎折り返しとなった影響でJR直通列車は普段と違う車両運用となっていた。JR直通と線内運用を兼ねる(横浜や湘南台に顔を出す)相鉄12000系の運用は普段から存在しているものの、運用変更によってJRの車両であるE233系が横浜駅に来ることはこの2日間は無かった模様である。

また自分が確認した範囲では、西谷駅や二俣川駅のホームに貼り付けられていた「大崎〜新宿 終日運休」のポスターは相鉄横浜構内では確認できなかった。列車内の広告としては掲示されていた。

駅併設の商業施設

5/30・31は休業中だったが6月からは土日も営業されるFOOD&TIME ISETAN YOKOHAMA

横浜駅南改札を出て右に少し歩いたところは、相鉄ジョイナス、あるいはその一店舗としてのFOOD & TIME ISETANがある。いずれも緊急事態宣言下で営業休止となっていたが、伊勢丹のほうは5/12(火)頃より平日に限り営業を再開していた。5/30・31の2日間は土休日のため閉店していたが、6月より通常が再開となる旨が店舗付近のディスプレイに映されていた。また、相鉄ジョイナスも6月から営業再開となった。

横浜駅アマビエ

JR横浜駅7・8番ホームへの階段に多数掲示された「横浜駅アマビエ」(別日撮影)

JR横浜駅の中央南改札から5〜10番ホームへと続く階段には、疫病退散を願った「横浜駅アマビエ」のポスターが多数掲示されていた。

緊急事態宣言こそ解除され徐々に元の生活に戻りつつある面もあり、自身も含めだがこの週末は人出も一気に多くなっていた。一方で、さらに堂々と県や地方を跨いだ旅行等が出来るようまで、引き続き気を緩めすぎないようにしつつ待ち続けたい。

*1:上り日中ダイヤは横須賀線→相鉄からの列車の接続が悪かったため。なお、下り日中ダイヤではむしろ接続が良いことが多かった。相鉄JR直通列車は上下線で非対称なタイミングで運転されている。

*2:2020年5月30日(土)・31日(日)　一部列車の行先・時刻変更について(相模鉄道 2020/5/18)