午前11時46分、夕張行普通列車(2629D)、滝ノ上駅を発車。

 
※写真1~2:石勝線・夕張支線を支えるキハ40(北海道色)

 

滝ノ上駅を去る前に、駅近くの紅葉の名所「滝の上公園」をご紹介します。

※写真3:千鳥ヶ滝~夕張川が幾筋にも分かれ、流れ落ちる珍しい滝

 

※写真4・5:竜仙峡~奥にはつり橋があり、散策できます。

※写真6:紅葉越しに見えるのは、煉瓦造りの「滝の上発電所」

 

少々歴史の話になりますが、石炭の採掘が始まった1880年代は手堀りが中心でした。その後徐々に機械化が進み、電気が必要になる中、1889年に国から炭鉱の払い下げを受けた北海道炭鉱鉄道株式会社が1925年に建設したのが滝の上発電所。

 

ちなみに夕張線や室蘭本線を開通したのも同社。当時の炭鉱会社は、あらゆる社会資本を整備していたんですね。凄い!

なお、夕張線と室蘭本線は1906年に国有化(国鉄)になりました。

 

それでは石勝線に戻りましょう。滝ノ上駅を、もう一度発車!

 

 

 

 

 

※写真7~12:石勝線・夕張支線を支えるキハ40(日高色)

 

なお、滝ノ上駅は2024年3月のダイヤ改正に伴って廃止となります。滝の上公園の近くにあるので、昔は汽車で公園を訪れた人も多かったと思いますし、踏切警報機が鳴ると「どんな列車が来るのかな?」と楽しみにしていました。

とても残念ですね・・ありがとうございました。(2023.12.12追記)

 

そして、夕張支線廃止後、姿を現し始めたと思われるキハ150。現在(2021年)は、この区間の主力です。

※写真13:2021年10月下旬に滝ノ上~十三里信号場間で出会ったキハ150

 

進行方向左側にビニールハウスを発見!夕張は石炭で繁栄を迎えましたが、今は何と言っても夕張メロン!

ハウス内にはメロン畑があり、収穫期は6月~9月。甘くて美味しくて、もう最高!

※写真14:夕張市では車窓から多くのビニールハウスを目にします(滝ノ上~十三里信号場・左側後方)

※写真15:只今、十三里信号場通過中

 

トンネルを抜けると、そこは新夕張駅。

 

 

 

 

※写真16~20:午前11時57分・新夕張駅3番ホームに到着

 

新夕張駅は1981年10月、石勝線開通とともに開駅。

当時発行された記念急行券の表紙には、新車(キハ183系)の「特急おおぞら」ではなく、午前11時から午後6時まで札幌滞在を可能にした「急行まりも」(キハ27形)が登場。これは興味深い。

※写真21:札幌までの所要時間を2時間半から1時間半に短縮した「急行まりも」

※写真22:再登場!当時の石勝線開通ポスター。懐かしい国鉄色のキハ183スラントノーズ

 

1981年10月版(上り)のタイトルは「道央と道東が大接近・石勝線開業!」。

期待の大きさがよ~くわかる。

「急行まりも」も「特急おおぞら」も載ってますよ。

※写真23:昔、各駅に掲示されていた、北海道各地から青函連絡船経由で上野駅や大阪駅への乗り継ぎがわかる、懐かしい時刻表。

 

石勝線開通前の夕張線時代、新夕張駅は紅葉山駅でした。駅名も駅舎も風情があるな~

 

おっ!停車しているのはキハ22形気動車!あのツートンカラーは懐かしい!

キハ22は北海道のローカル線で長年活躍してきたキハ40の先代車両。

 

国鉄・標津線をのんびり走っていた姿は、今でも忘れません・・

※写真24~26:昭和レトロ!紅葉山駅とキハ22(キハ22は国鉄胆振線記念グッズより)

 

次は夕張線の列車ダイヤ(1976.10月改正)。新夕張~夕張間は現在1日5往復だが、当時は約12往復。

また紅葉山駅からは東に向かう楓駅→登川駅行もあり、炭鉱が活況を迎えていた頃は、更に多くの石炭列車が運行していたので、相当賑わっていたと思う。

※写真27:往時の夕張線を見たかった

 

そして現在の石勝線。ここは新夕張駅付近の夕張川橋梁で、撮り鉄さんの人気スポット。さすが紅葉山!

※写真28:私イチ押し!新夕張駅の「JR北海道わがまちご当地に入場券」

 

私もパチリ!待望の一枚をゲット。

※写真29:夕張川橋梁を通過する「特急スーパーおおぞら」

 

午前11時58分、まもなく夕張行普通列車の発車時刻。

 

ここからは初めての夕張支線!

どんな車窓の景色が待っているのかな?

 

  (つづく)

 

※追伸

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