HANSHINは ホットな街の クールガイ

夏の到来を感じさせるホットな1日となりました。そんなわけでホットな話題をお届けしようと思い、今回のテーマは「ホッと!HANSHIN」です。阪神電車の駅などで配布している月刊の沿線情報誌のことで、阪神沿線では「月刊タイガース」と並ぶ知名度を誇っていると勝手に推察しています。

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駅にはまだ「ホッと!HANSHIN」の5月号が置かれていました。さよなら赤胴車特集となっています

緊急事態宣言解除となったものの、まだまだ日常に戻ったとは言い難い状況で、阪神電車のホームページに以下の内容のお知らせが掲載されました。

新型コロナウイルス感染拡大防止のため現在もイベント等の開催中止や延期が続いている状況を踏まえ、
『ホッと!HANSHIN6月号(5/25発行)』
『ホッと!HANSHIN7月号(6/25発行)』
の発行を休止させていただきます。

本来は今の時期ですと駅の改札口近くに「ホッと!HANSHIN6月号」が置いてあって、利用客が手に取ったりするはずなのに、今置いてあるのは5月号だったりするのです。

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かつて阪神電車が発行していた情報誌の名称は「みなさまの足 阪神電車」でした。今は「ホッと!HANSHIN」の中のコーナーとして存続しています

5月号の発行された時期は緊急事態宣言の真っ只中で、入手した利用客は少ないのでしょう。沿線イベント等書くネタが無かったのか、珍しく武庫川線にスポットが当てられている? ちゃいますね、武庫川線で走っている通称「赤胴車」が引退するから「さよなら赤胴車」の特集を組んで功績を称えようとしているんです。

参考記事

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平成28年(2016年)1月取材時の7961形赤胴車です(武庫川にて)

武庫川線の車両置換え時期は当初5月末(予定)とされていましたが、6月以降に変更することが発表されました。赤胴車を置き換える5500系改造車が野球をテーマにした車両なので、プロ野球の開幕とタイミングを合わせて投入しようという意図も感じられますが、引退予定が延びた現在の赤胴車にしてみれば、冷房が必要とされる頃まで活躍出来ることで、築いてきた栄光にスポットが当たることになるのではと思われます。

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平成28年1月取材時の7861形です(武庫川団地前にて)

現在武庫川線専用車として運行されている7861形・7890形が武庫川線に投入されたのは昭和59年(1984年)4月でした。洲先・武庫川団地前間の延伸開業時のことで、それまでの単行運転から2両編成に輸送力が増強され、武庫川線待望の冷房化が達成されたのです。それまで単行で運行されていた3301形はクーラーを搭載していたのに冷房用電源が自車に無かったため、単行運転では冷房を使用することが出来なかったのです。阪神電気鉄道の公式の歴史としては「昭和58年(1983年)4月30日に全車両の冷房化が完了(大手民鉄界初)」とされているものの、武庫川線では1年間冷房使用を待たされたのが実態だったわけで、それゆえ今走っている赤胴車はクールガイと言えるのです。

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金網の向う側を走り抜けてく赤胴車の姿は本当にこれっきりになるんですね(武庫川団地前付近にて)

では、魚を捕まえに行ってきます!