昨日のブログ記事で「鉄道事業者」は「鉄道事業法第2条」により、鉄道施設一式を保有すると共に列車の運行を行う「第一種鉄道事業者」と、他社の鉄道線路を使用(借用)して旅客または貨物の運行を行う「第二種鉄道事業者」と、線路と駅だけを保有して列車の運行を第二種鉄道事業者が担当する「第三種鉄道事業者」の三種類があると書きましたが、今日はちょっと変わった鉄道事業者を二つ取り上げます。
まず最初に取り上げるのは
「大阪港トランスポートシステム(OTS)」
で、天保山から大阪南港へのアクセスとして1997年(平成9年)12月に大阪市営地下鉄(現:大阪メトロ)中央線の大阪港駅とコスモスクエア駅の間に「テクノポート線」、南港ポートタウン線(ニュートラム)の中ふ頭駅とコスモスクエア駅の間に「ニュートラムテクノポート線」が開通し、自社車両も所有していた「第一種鉄道事業者」だったのですが、2005年(平成17年)7月に線路以外の施設と車両を大阪市に売却したため「第三種鉄道事業者」に変わり、大阪市営地下鉄もテクノポート線ならびにニュートラムテクノポート線の区間に限り「第二種鉄道事業者」となった事により、事実上、
「大阪市営地下鉄(2018年4月1日の民営化により『大阪メトロ』に変更)の路線」
になりました。
次に取り上げるのは
「北神急行電鉄北神線」
で、1988年(昭和63年)4月に神戸市営地下鉄西神・山手線の新神戸駅から北神トンネルを経由して神戸電鉄有馬線の谷上駅を結ぶ路線が開通し、自社車両も所有している「第一種鉄道事業者」だったのですが、乗客数の少なさとトンネルの維持費のせいで負債が増え続け、2002年4月に線路などの施設を「神戸高速鉄道」に売却すると共に列車の運行業務だけを行う「第二種鉄道事業者」となり、更に今年3月には列車の運行業務を神戸市に譲渡することが決まり、来週月曜日(6月1日)には新神戸駅~谷上駅の路線は
「神戸市営地下鉄北神線」
になると共に、北神急行電鉄が「第三種鉄道事業者」、神戸市営地下鉄が「第二種鉄道事業者」に変更されるのです。
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