プラレールの箱にもデザインの変遷があり、デザイン別にカテゴリ分けすると2020年5月時点で単品車両に使用されているものは10代目にあたると言われています。
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現行品である10代目の箱の例がこちら。新メカボックスが導入された2014年以降に採用されているデザインで海外限定品も基本はこのタイプとなっています。

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一方こちらはその1つ前となる9代目箱の「165系東海型急行電車」。こちらは新メカボックスへ移行する事なく2020年1月に販売終了となったため、これが最終形態となります。
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2つ並べてありますが同じ代の箱かつ製造国も同じ(ベトナム製)なのでデザインも全く同じになるところ……
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なぜか上面の車両紹介・裏面左部の「遊びかた」・底面右部の製品イメージの3箇所が変わっているのです。刻印を見たところ上が2013年、下が2017年製となっていたので上の方が古いロットになります。
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しかも「遊びかた」と製品イメージに至っては10代目箱(旭山動物園号)と比べるとかなり似ており、10代目に合わせてマイナーチェンジされた事が伺えます。確かに2017年だと10代目箱が登場した後ではありますが……

あまりにも不思議なのでデザインが変わる要素が無いか探してみたところ……
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ありました、お客様相談室にナビダイヤルを導入した事で電話番号が変わっていたのです。手元にある箱を片っ端から調べたところ2015年以降の製品では番号が"0570"で始まっていたので、同年頃に変更がなされたと推測されます。

まさかと思い同じく9代目箱のまま発売されているSL北びわこ号で比較してみたところ……
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やはり同様のデザイン変更がなされている事がわかりました。しかもこちらでは変更後(下・2017年製)では正面左部のロゴから「みんなの夢をつなぐ」のキャッチコピーとTOMYのコーポレートマークまで消えています。
(変更前の箱はともちんさんに提供して頂きました ご協力ありがとうございました)

これら2つの製品から推測するに、おそらくは9代目箱のままで生産を継続する(≒新メカに移行しない)製品も2015年以降の再生産ではお客様相談室の記述は変える必要があり、それに合わせて箱のデザインも一部10代目と揃える事になったものと思われます。

最後に、マイナーチェンジ版の9代目箱についてまとめると以下の通りになります。
①2014年以前に発売開始され、かつ新動力のまま継続販売されている(新メカへ移行せず)
②2015年以降に再生産がされている
③底面の製品イメージがレールの上に置かれているタイプ(10代目箱に準拠)
④お客様相談室の電話番号が0570で始まっている(ナビダイヤルの番号)

東海型急行電車がつい3年前まで生産されていた事も驚きですが、まさか9代目箱に手を加えていたとは思いもしなかったので個人的には衝撃的な発見となりました。確実に言えるとすれば近年ですら細かい変化のあったこの鉄道玩具はかなりの""沼""であるという事でしょうか。