ここは東追分信号場から続く直線区間。やって来たのは千歳発夕張行普通列車(2629D)キハ40日高色。

 

元々は日高本線用の車両だが、2015年の高波と台風被害で鵡川~様似間(116km)が不通となり、それ以来、石勝線・夕張支線でも活躍。

直線区間が終了しカーブを曲がると、まもなく次の川端駅。

秋を走るキハ40北海道色(10月中旬)

 

※写真1~4:石勝線は畑や牧草地が続く平野から夕張山地へ(東追分信号場~川端)

 

川端駅の接続ポイントにやって来た。

石勝線の特色の一つが屋根付き接続ポイント。冬の凍雪害からポイントを守るため全ての駅・信号場に設置されている。

 

北海道の冬はしばれるし、定時運行もゆるくない。(※北海道弁です)

※写真5:トンネルを抜けると川端駅。どんな駅かな?

 

午前11時28分、川端駅到着。

釧路発札幌行「特急スーパーおおぞら4号」と列車交換のため9分停車。

嬉しいことに、また長めの停車時間。

ホームに降りて川端駅を楽しもう。

※写真6:爽やかな北海道の夏!車内に入る風もカラッとしているね(川端駅)

 

9月29日の乗り鉄旅では、駅の跨線橋から列車を眺めてました。

迫力ある走行音を引き連れて、午前11時35分「特急スーパーおおぞら4号」通過。

 

※写真7~9:石勝線でのキハ40とキハ283系のツーショットも、いつまで見れるのだろうか・・(川端駅)

 

お昼時に札幌駅に到着する「特急スーパーおおぞら4号」は、ビジネス客や観光客の需要が多く、いつも乗車率が高い人気列車だ。

 

※写真10・11:道東と道央を結ぶ「特急スーパーおおぞら4号」(川端~東追分信号場)

 

これは秋(10月中旬)の通過シーン!

(撮影時間:25秒)

 

晩秋(11月上旬)は紅葉が鮮やか!

 

※写真12・13:高速で駆け抜ける「特急おおぞら4号」(川端~東追分信号場)

 

川端駅からのルートは「廃線駅MAP」をご覧ください。列車は新夕張駅から朱色の夕張支線を走ります。

※写真14:使い勝手がよい「ゆうばりまち歩きマップ」

 

午前11時37分、川端駅発車!

いつも特急列車で素通りの川端駅。今日は十分、楽しませていただきました。

※写真15:コンクリート枕木とバラストの多さが重要な鉄道の証(川端駅)

 

川端駅の接続ポイントを過ぎて右に曲がると、風景が一変!

※写真16:夕張支線廃止後、2019年夏頃から姿を現したキハ150。その後は主力として活躍中(2019.10月中旬)

 

滝ノ上駅まで険しい地形が続くこの区間は、道内有数の車窓の景色を誇る。

窓全開で、思いっきり楽しみたい!

 

最初のポイントにやって来た!

ここは夕張川に掛かるコンクリート橋。

※写真17:森の中へ消えていく石勝線(川端~滝ノ下信号場)

 

おっ!ダム発見!あれは豊富な水量を誇る夕張川を活かした川端ダム。

車窓からのダムの景色は、石北本線・瀬戸瀬駅付近の湧別川ダムなど、北海道では数少ない。

今日はダム放流をしてないね~残念。

※写真18:車窓の景色・コンクリート橋からの眺め。手前は石勝線のライバル・道東自動車道(川端~滝ノ下信号場)

 

凄い流れだ!ダム放流時の川の姿はまったく違う。

夕張川は流域の地質が細かな泥の堆積岩なので、ダム放流や大雨で濁りやすくなる。

※写真19:コンクリート橋を通過するキハ40(川端~滝ノ下信号場)

 

この区間、最大のハイライトにやって来た!

※写真20:鉄橋接近!(滝ノ下信号場~滝ノ上・9月)

 

「ゴー!」鉄橋特有の轟音が車内に響くや否や、車窓に突如「ダム湖」が出現!

待ってましたこの瞬間!

 

いつ見てもいいね~

石勝線でしか見ることができないこの絶景。六角さんも「呑み鉄本線日本旅」で「おっ!凄い!」と呟いてましたね。

※写真21:ダム湖を空中散歩(滝ノ下信号場~滝ノ上・進行方向左側)

 

おっ!あれは何だろう?

おそらく国鉄・夕張線が複線だった時の橋脚かもしれない・・これは貴重な鉄道遺産だ。

 

1892年開通した夕張線は、1919年には全線が複線化。(※1932年に再び単線化)

当時は石炭列車を牽引する蒸気機関車が「ポオー」と豪快な汽笛を鳴らし、この鉄橋を頻繁に渡っていたんだろう。

※写真22:ダム湖を空中散歩(滝ノ下信号場~滝ノ上・進行方向右側)

 

鉄橋を通過すると、待っていたのは連続S字カーブ。

キハ40は加速・減速を繰り返しながら、この難所を時速60kmで通過中。

 晩秋(11月上旬)を走るキハ40。

※写真23・24:山間を縫うように進む鉄路に、国鉄・夕張線を感じるね(滝ノ下信号場~滝ノ上)

 

最後のポイントにやって来た!

石勝線に絡み合うように流れる夕張川の竜仙峡、ここはダム湖の上流にあたる。

 

このような急峻な地形は、北海道ではあまり見ない車窓の景色。付近の斜面には高低差を活かした水力発電所もあり。

※写真25:夕張川(滝ノ下信号場~滝ノ上)

 

午前11時46分、滝ノ上駅到着。

いつも特急列車でスイスイ通っていた川端~滝ノ上間。でも今日は、ゆっくり楽しむことができて、もう何も言うことなし。穴場だね!

※写真26・27:山間区間を通り過ぎると滝ノ上駅到着

 

滝ノ上駅では列車交換がなく、残念。 

 

※写真28・29:2629D(キハ40・北海道色と日高色)は、まもなく発車ですよ~

 

 (つづく)

 

※追伸

「北海道ローカル線旅日記!夏秋の石勝線・夕張支線」をご訪問いただきまして、ありがとうございます。

 

新型コロナウイルス感染防止のため旅の自粛も続いておりますが、北海道のローカル線や旅気分を少しでも味わっていただければ幸いです。