コロナ禍の影響で、国民のほぼ全てが影響を被っているといっても過言ではありませんが、感染拡大を恐れて外出や旅行自粛のムードが高まっており、それに伴い鉄道各社も乗客減少に苦しんでいます。

 

JR北海道は既に特急列車や快速エアポートの減便、減車を進めていますが、特急列車の減便は札幌~旭川など本数の多い区間が中心で、本数の少ない石北・宗谷線系統は従来通りの体制を維持してきました。

それでも、乗客の少なさは無視できず、4両編成の列車に10名以下、それどころか、乗客が1人も乗っていない車両を連結した状態で走らせているといった状況が続いていたのも事実です。

 

コチラの画像はえきねっとのシートマップをスクリーンショットしたモノですが、G・W最終日の5月6日の特急オホーツク1号の予約状況は惨憺たるモノで、前日夜に閲覧した処、1号車指定席はゼロ(1番AB席は荷物置場のため×印)でした。他の日にちも似たような状況で、指定・グリーンの各車両も多くて2~3人程度という少なさです。

 

 

 

流石にJR北海道もこの状況を看過できなくなり、6月14日からは石北線の特急大雪2往復と宗谷線の特急サロベツ1往復が、他の特急列車や快速エアポートとともに「当面の間」減便される事になってしまいました。

JR北海道のプレスリリース↓

https://www.jrhokkaido.co.jp/CM/Info/press/pdf/20200520_KO_Genbin%20june.pdf

 

 

石北線の特急大雪は全ての列車が運休となり、それに伴い大雪4号と旭川駅で接続する特急ライラック34号も併せて追加減便の対象となっています。

つまり札幌と石北線沿線(上川以遠)との列車での移動は、1日2往復の特急オホーツクを利用する事になります。

昼間の時間帯だと特急カムイと特快きたみを乗り継ぐ以外選択肢がなくなりますが、『空気輸送』の特急列車を走らせれば走らせる程赤字が膨れ上がる一方なので、やむを得ない措置なのでしょう。一応、昼間の時間には都市間バスもありますし(※競合する『ドリーミントオホーツク号』も通常10往復が4往復に大幅減便されてはいるが)。

 

 

 

一方、宗谷線の特急サロベツは3号と4号が減便の対象に。札幌・旭川~稚内の鉄道での移動は1日2往復となります。

 

 

 

コロナ禍は一体いつまで続くのか?ハッキリ言って終わりは見えません。北海道も『緊急事態宣言』が継続されるようですし。

今回特急の減便対象となった石北・宗谷線系統は、キハ183系廃車の影響で2017年3月ダイヤ改正以降、一部列車の札幌直通を取り止めて旭川乗り換えを余儀なくされる事態となり、ただでさえ減少傾向だった利用客がさらに離れてしまうという悪循環をもたらしています。

それに追い打ちを掛けた今回のコロナ禍。例え感染拡大が終息しても旅行需要が回復するのは難しく、来年のダイヤ改正で通常ダイヤそのものが減便になってしまう可能性もあり、『単独では維持困難路線』である石北・宗谷線をはじめとした路線の存続問題にも大きく影響を及ぼすのは必至です。

 

しかし、石北・宗谷線の他に富良野・釧網・花咲の各線は国土保持や観光振興の面でも何としても残すべき路線だと私は思っており、幼い頃から石北線を利用してきた私にとって、郷里の鉄道が一つもなくなってしまうというのは何とも耐え難い事で、そうなって欲しくないためにここ数年は乗り鉄に定期代並みのおカネを使い、石北線などの維持困難路線も年に数回乗るようにしてきました。

そんな事をしても焼け石に水かもしれませんが、まずは『乗って残そう』という気持ちが大切だと思います。

 

今願うのは、コロナ禍の終息と、日本国民だけでも気軽に旅行で移動できる機会の復活、そして減便列車が本来の運行本数に戻る事です。

私も『三密』状態を避けた上で、できるだけ乗って応援してあげたいものです。