マサテツ〜食べ鉄旅日記〜

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JR九州の「かわせみやませみ」|野鳥から名付けた肥薩線特急

鉄道コム

球磨川に沿って走る肥薩線を通り熊本と人吉を結ぶ特急列車「かわせみやませみ」に乗ってきました!

思わず見惚れてしまうほど美しい特急

旅のスタートは「熊本駅」から。九州新幹線を使えば、博多・鹿児島のみならず西日本エリアからも乗り換えなしで来ることができます。

今回乗車するのは、熊本11:24発の「特急かわせみやませみ3号」。ワンマンの確認ミラーに、列車の姿がチラリ。

 

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こちらが「かわせみやませみ」。国鉄時代に作られた「キハ47形」の面影は残しつつ、とてもおしゃれで美しい姿になっています。

行先幕の上、冠のように掲げられたエンブレムは、おしゃれさを感じさせるポイントのひとつではないでしょうか。

かわせみやませみは、球磨川に生息する野鳥「翡翠(かわせみ)」「(やませみ)」から名付けています。本来は業務上で使われる手すりを、野鳥が止まり木で佇む姿にデザインされているのはさすが。

ブルーのボディの1号車は「かわせみ」。対して2号車はグリーンのボディで「やませみ」と名付けられています。

山翡翠を立体的にデザインしたエンブレムは、前面だけでなく側面にも。

まるで森の中にいる車内

いやー、これはすごい。

ボディカラーと同じくグリーンの座席が並ぶ車内。天井、壁面、床、荷棚に至るまで木材がふんだんに使われています。

天井の装飾、美しい。

空間の仕切りには、熊本特産のい草。

伝統工芸「組子」を使用した間接照明。

柱には小さな額縁と絵が。

細部に至るまでこだわりがすごい。車内の美しさに思わずうっとりしてしまいます。

通常のリクライニングする座席の他に、窓に向いたカウンター席やソファー席など、座席のラインナップが多いのも特徴。

2号車「やませみ」の最後部は向かい合わせのソファー席。4人で席を取れば半個室のように利用できそう。

また2号車やませみの前方にあるのは、車内販売のカウンター。

オリジナルグッズやドリンクの他、地元で採れた旬の食材を使った「球磨の四季彩弁当」などを販売しています。

また、車内販売カウンターの向かいにあるショーケースには沿線の特産品や、翡翠の模型が展示されています。

続いて、お隣1号車かわせみへ。

同じくボディカラーに合わせて、こちらはブルーの座席が並びます。

窓側に向いたカウンター席。

子ども向けのキッズチェア。

木のぬくもりに囲まれた空間。まるで森の中にいるよう。

1号車かわせみのにはバードウォッチングができるコーナーがあります。

もちろん双眼鏡も完備。かわせみは見つかったかな?

エメラルドグリーンに輝く水面

「かわせみやませみ」は熊本を発車。特急の種別の通り、鹿児島本線はスピードを上げて走ります。
かつて「リレーつばめ」が走った連絡線を横目に見ると、まもなく「新八代駅」。

「八代駅」を発車して程なくで肥薩おれんじ鉄道(鹿児島本線)と別れ、列車は肥薩線へ入ります。

先ほどまでの開けた景色が一変。球磨川と山々が迫ります。

天候が良いと、このようなエメラルドグリーンに輝く水面を眺める事ができます。美しい。

山々の緑が映る水面は、まるで鏡のよう。

「かわせみやませみ」は「一勝地駅」で小休止。約9分間停車します。

山に囲まれた静かな駅に佇む列車。

縁起の良い駅名にあやかった「一勝祈願」の記念入場券は、駅の窓口で発売しています。

また、車内のカウンターには記念乗車券とスタンプもあります。どちらも旅の思い出にぜひ。

少し小腹が空いたので、車内販売で「くまモンドーナツ」と晩白柚のサイダーを購入。

晩白柚は、八代地方の名産の柑橘類。爽やかで甘酸っぱい香りが広がり美味。

いさぶろう・しんぺい号に連絡

熊本駅から1時間40分。かわせみやませみは終点「人吉駅」に到着。

人吉駅で待ち受けていたのは「いさぶろう・しんぺい」。

いさぶろう・しんぺいで「吉松駅」、さらに「はやとの風」に乗ると「鹿児島中央駅」まで乗り継ぐ事ができます。

「かわせみやませみ」と同じく熊本〜人吉間を走る「SL人吉」。復路はSLでのんびり熊本まで戻るのもおすすめです。

www.jrkyushu.co.jp