Kさん撮影:2007.5.4 若桜鉄道、因美線、旧津山機関区 | D51338の ほぼ蒸機ブログ “NO STEAM, NO LIFE!”

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物心がついた時から蒸気機関車が好き。
1970年代に撮った写真はプリントでわずかに残るのみ(泣)
今は関東近県の復活蒸機を撮影するのが楽しみ。
そんな写真を載せたいと思います。
D51338は故郷、飛騨高山にいたカマです。

本日はKさんの当番日です。2007年のGWの一人鉄旅の2回目、若桜鉄道、因美線、旧津山機関区の鉄道遺産巡りの様子とのことです。

代理投稿by D51338

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Kです。前回の続き、今回は若桜鉄道、因美線、旧津山機関区と、車両よりもむしろ鉄道遺産巡りの写真を中心にお届けします。撮影はすべて2007.5.4です。

 

① 若桜鉄道 若桜駅 

若桜駅からの始発列車として、鳥取まで直通運転をするJR西日本のキハ47系2両編成です。早朝鳥取からの一番列車として若桜まで来た車両の折り返し運用で、私もその鳥取からのキハ47列車に乗って若桜に到着しました。

② 同 若桜駅は、1930(昭和5)年国鉄若桜線開業のときからの木造駅舎と、琺瑯看板の駅名票が残っています。このホームでタラコ色のキハ47が発車待ちをする姿はとても風情がありましたが、つい最近20203月のダイヤ改正で、キハ47の若桜鉄道への乗り入れは終了してしまいました。

それでも若桜駅構内には圧搾空気で動く状態のC12167と、転車台、給水塔などレトロな鉄道資産が多く保たれています。

③ 同 丹比駅 個人的には、若桜鉄道の一番の魅力は木造駅舎群だと思います。終点若桜だけでなく、途中の因幡船岡、隼、安部、八東、丹比の各駅には、開業当時からの木造の駅舎と、駅によってはホーム上の待合室の建屋なども残り、有形文化財として登録されています。http://www.town.yazu.tottori.jp/secure/4374/%E8%BF%91%E4%BB%A3%E5%8C%96%E9%81%BA%E7%94%A3%E8%8B%A5%E6%A1%9C%E9%89%84%E9%81%93.pdf 

駅舎の外側の風の通る場所に木造のベンチが置かれているところ、とても気持ちが良さそうです。

④ 同 八東駅 ③の丹比駅とこの八東駅、木造駅舎の外壁は下見板張りという昭和初期の駅舎に特徴的な構造をしていますが、八東駅はさらに、押縁(おしぶち)という縦の竿状の木材が加えられています(押縁下見板張)。残念ながらこの後若桜鉄道を訪れていませんが、駅舎群は文化財として大切に使われているようですのでまた行ってみたいと思います。

⑤ 因美線 美作河井駅 若桜鉄道の後は郡家駅から智頭駅経由で、岡山県に入ったところにある美作河井駅へ。この駅にも小さめながらキレイにまとまった木造駅舎があります。1931(昭和6)年開業時の建築ということで、若桜鉄道の駅舎とほぼ同年代。外壁は下見板張りです。

キハ58系急行砂丘が運行されていたときは「タブレット通過授受」が見られる駅ということで多くの鉄ちゃんが訪れたそうですが(1997年まで)、残念ながらその時代は逃しました。

⑥ 同 美作河井駅構内のはずれにある転車台です。長年ヤブに埋もれていたものをこの年2007年の岡山デスティネーションキャンペーンを機に発掘、GW始めには見学会が開催されたようで、その直後に訪れました。全長40フィート(12m少々)とC11タンク機関車なら何とか乗るというサイズで、明治時代に輸入された転車台の可能性が高いそうです。

⑦ 因美線 津山扇形機関車庫 こんどははるかに大きなサイズの転車台と、コンクリート製の扇形の機関車庫が現れました。現在はきれいに整備され一般に公開されていますが、機関車庫を期間限定ながら一般公開したのは、おそらくこの年が最初だったと思います。https://web.archive.org/web/20070504053110/http://www.westjr.co.jp/news/newslist/article/1172958_799.html 

事前に申し込んだ上、公開日午前中の指定時間に合わせて訪ねました。

⑧ 現在は「津山まなびの鉄道館」として、DCDLが多数とD512号機が展示されている大きな機関車庫、1936(昭和11)年建築だそうです。http://www.tsuyamakan.jp/manabi/house.html

2007年当時は朽ちた庫内にDE501号機が一人寂しくポツンと置かれていました。

⑨ DE501970(昭和45)年に1両だけ製作された機関車。

非電化幹線の貨物牽引用途を主目的に開発された軽量大出力の機関車で、伯備線(D51三重連がまだ見られた頃です)で試用されましたが、電化の推進等で想定した需要が以降見込まれないことから一両だけの製作に終わり、DE5011976年以降は使用されることなく休車、廃車後も鉄道用地内に保管されてきました。

後にこの機関庫に多くの仲間が集まり、現在は賑やかな余生を送っているのは喜ばしいことだと思います。

⑩ 本日の最後の一枚、萌える新緑と水が張られた田んぼの農村風景の中を、国鉄色キハ2両編成がやってきました! 急行砂丘の復活? いや、そうではなくて、現在も季節運行が続いている「みまさかスローライフ列車」の、記念すべき初運行のシーズンでした。さて、車両は何形式でしょうか?

次回は「みまさかスローライフ」列車をたっぷりお届けし、最後は私の中では日本でもトップクラスの風情と思う木造駅舎の風景で締めたいと思います。

引続きよろしくお願いします。