春ウラジオストク遠征-中

お久しぶりです。4月中に一度も更新することなく、ゴールデンウイークが明けてしまいました。

この数カ月はあまりに多くのことが起きて、私自身は健康に過ごし、趣味としては鉄道模型には力を入れていたのですが、日々済ますべきことを済ましつつ、ブログを更新する余力まではありませんでした。

在宅を余儀なくされたゴールデンウイーク…もっとも、ここ数年は在宅している気もしますが、とにかくゴールデンウイークでひとつ区切りをつけられた気がしますので、久々にブログでも書くかという気分になった次第です。

さて、前回の続きとなります。前回の最後にスラビャンカの街に到着しましたが、その翌日です。

翌朝、2月の21日ですが、宿を出発して、リャザノフカの集落を目指し南に進みました。

道路が荒れているという話を目にしていましたが、凍結した雪と積雪のために凹凸が緩和され、飛び石の心配もすることなく目的地に進めました。

撮影地の稜線に目星は付いていましたし、SNSで見た訪問者の写真でも航空写真でも稜線への鮮明な踏み跡があったのですが、その踏み跡が見当たらない…

仕方がないので、山の南の斜面に取り付き、稜線へ山肌を登りました。日本海に面したこの山にはトーチカや塹壕の跡が残り、驚きます。写真は稜線を歩いているところ。

稜線へ山肌を登るのは枯れ木など手掛かりが多く、そこそこ楽でした。稜線を移動するのは足を滑らせたら滑落しそうでなかなか怖い。

下り積載 11:15

ともあれ、線路の見える開けた場所に到着。1時間ほど待つと、石炭を積載した貨物列車がやってきました。

時刻表もなく延々待たされますが、北に位置するリャザノフカ信号所を発着する際の警笛が聞こえるので接近は分かります。

下り積載 13:27

作例を見比べると先ほどの場所は少しばかり標高が高すぎるように思えたので、一段下に移動しました。

移動して2時間ほど待ったところで次の貨物がやってきました。

この列車はあと少しタイミングが良ければ光線が期待できたのですが、ご覧の通りです。 私は俯瞰撮影に慣れていないので、構図の正解はわかりません。作例通りに撮るのは好きなので、これはこれで満足しています。

下り積載 13:27

返空は待てど暮らせど来ません。これは上の写真の列車を後追いで撮影したものです。

一日10往復と聞いていてこの有様なので満足はしませんが、まあ移動するかということで下山し、移動しました。

来た道を戻る途中、道路から長い階段が見えたので近づいたら、見慣れたロシア鉄道の駅名標が設置されており、驚きました。

位置関係は後に載せる地図で確認できますが、リャザノフカ信号所は撮影地から離れていますがリャザノフカ駅は撮影地の山の比較的近くに位置します。あとで撮影しますが、一応、普通列車も来ます。

下り積載 14:51

当初の候補地では無かったですが、良いロケーションだったので次の貨物まで待つことにしました。もうちょっと草を刈りたかったですが、下は急斜面ですから、まあこんなものでしょう。

この峠の後補機が見えないのはどうかとも思いますが、日本海を背後に悪くないです。

下り積載 14:51

そして上の列車の後追い撮影。Sカーブの先頭から後部補機までワンシーンに入り、被写体との距離も近く良い感じだと思います。リャザノフカの撮影でお気に入りの一枚となりました。

次期次第では日の出直後に光線が回るかもしれませんが、日中には基本的に逆光構図ということで、天気も味方につけたと好解釈しましょう。

来た道をさらに戻り、途中に踏切があるのですが、その手前のストレートにやってきました。先ほどのリャザノフカ駅の構図は予定外でしたが、個人的にはこちらが本命構図でした。

2時間に一本来るか来ないか、では時間的都合で撮れないだろうと思いましたが、折角なので30分ほど待っていました。結果、貨物も返却も来ないし雪まで降ってきました。撤収。

6706/6708列車 Виневитино-Провалово

先ほどのリャザノフカ駅を発着する列車は一日一往復、週5便あります。ウスリースクとハサンを結ぶ下り6706/6708列車と、上りが6707/6705列車です。

上り列車はハサンを深夜に出発し、ウスリースクに朝に到着しますが、下り列車はウスリースクを夕方に出発するので、冬季でも日没前にギリギリ撮影できるという算段です。

今回はヴェネヴィチノヴォ駅付近で撮影しました。 駅を出発してから通過するまで意外と時間が掛かったので、もう少し良い構図もあったかもしれませんが、そういう余裕でも無かったです。背後にはウチノエ湖という大きな湖があったので、構図に入れたいなあ、なんて思いましたけども。

大型のディーゼルに客車1両の普通列車という面白いものを一日の締めとして、ウスリースクに向かいました。

ホテル・ウスリースク投宿。周辺で食事できる店を探しましたが、どうにも無いんですね。幸い、ホテルの1階にスタローバヤが入っています。

リャザノフカ撮影地メモは以下の通りです。


2020年2月22日

翌朝、ホテル・ウスリースクをチェックアウトして北上します。この日は”東清鉄道”の撮影に行くということで(もっとも、現在の正式名称は知らないです)、前の晩に撮影地候補を検討していましたが、ウスリースク北部の時間内にたどり着ける場所には丘陵地帯がなさそうなので、ザ・ジャパニーズなストレート構図ということになりました。

道中、辺りは一面、雪です。北海道でもこういった光景が見れるのでしょうか。 航空写真を見ると区画整理はされているので畑なのでしょうが、冬季は何もないようです。

“東清鉄道” 3TE10M-K-1429 プルジェヴァリスカヤ-ジェルジンスコエ

とにかく、撮影地に到着して待ちました。昨日のリャザノフカと違って天気も良いですし、なにより車内で待てる幸せです。

撮影地に9時頃に到着し一時間半ばかり待ったところで遠くからディーゼルの音が聞こえてきました…脇が踏切ですが、こちらの信号機が点灯する方が早かったかも。どちらだっけなあ。

やってきたのは堂々3重連の3TE10、それもソビエトグリーンの原色です。素晴らしい。

撮影地の先は信号所で、線路は単線。幸いなことに、信号所の先にも撮影地になりそうな直線を見つけていました。

列車を先回りして、撮影地になると目論んだ場所もいい具合です。今回は列車が来るのは分かっていますから、三脚も立てて動画もセットしておきました。

“東清鉄道” 3TE10M-K-1429 ジェルジンスコエ-ヴォズドヴィジェンスキー

撮影地到着の30分後くらいに対向列車が通過、そしてその30分後くらいに再び、ソビエトグリーンの3TE10が姿を現しました。

どちらも直線構図ですが、違った雰囲気で撮影できて非常に満足です。欲を言うなら、本当は空は青いのですが、構図に入る低い位置は白っぽくて、イメージと異なってしまうのが残念ではあります。

ここでは動画も撮影しましたので、載せておきます。それにしても、動画撮影機材をもう少しコンパクトに、そして高画質にしたいものです。


東清鉄道撮影地メモは以下の通りですので、訪問される方はご参考までに。

  • プルジェヴァリスカヤ-ジェルジンスコエ
    • 44.088663, 131.775162
  • ジェルジンスコエ-ヴォズドヴィジェンスキー
    • 44.088663, 131.775162

ただ、近くに空港があったり深宇宙通信情報網のレーダーサイトがあったり、十分怪しげな土地ですので…


さて、もともと、夕方にはウラジオストクに戻ろうという話でしたから、 13時前に東清鉄道を撤収し、ウラジオストクに戻りました。空港でレンタカーを返し、アルチョームからエレクトリーチカに乗車。

チャイカの駅で下車します。ちなみに、車両はいつからか導入の始まったEP3D。この形式がやらかしたので丸顔リーチカが呼ばれたのかと思ったのですが、そういう訳でもないらしい。

凍結したアムール湾を歩きます。

凍結したアムール湾から海岸線を走る列車を撮ろうという算段です。

しかし、なんというか、少しイメージと違いました。ウラジオストクに向かう貨物列車の1本くらい来るかと思ったのですが、それも来ないです。残念。

まあこれは、ひとえに実力不足ということです。普段の編成写真も下手くそなのに、変わったことにチャレンジするには遠く及ばないようです…トホホ

おまけに、日没前に太陽は雲の中に入ってしまいました。この一枚は大幅に現像していますけれど、これはこれでなかなか悪くないかも。

凍ったアムール湾の上から撮っていることは伝わらない気がしますけれど。

この日は日本食でも、ロシアンスシでも食べようという算段でしたが、目星をつけた市内の日本食がとっくに閉店していることが判明したので、適当な中華料理屋に入りました。Yandex Mapかなり適当ですね。

ともあれ、入った店は良い意味で写真詐欺で、予想より大量の料理が出てきて満足でした。中華料理かくありき。

同行者とはこの夜に分かれましたが、私はあと2日ウラジオストクに滞在するので、ブログはもう少々お付き合い頂けると幸いです。今度は近いうちに更新しますので(汗)



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