皆さま、こんにちは!
コロナによる外出自粛のため、世の中の鉄道ブロガーや鉄道系ユーチューバーは新作を撮れずに、撮り溜めた未公開作品の放出をしている方がほとんどですね。
うちのブログに関しても画像のストックはまだまだあるので、未公開の画像を放出することは可能ですので、読者の皆さま、ご安心ください。

その過去物放出の一環として、「車両の記録」シリーズを更新しています☝️
現在、JR編地下鉄編
関東大手私鉄編①関東大手私鉄編②をアップ済みですが、様々な方に見ていただけたようで、アクセス数もグーンと伸びました。
好き放題、長々と語ってしまう僕ですが、今後も読んでいただけると嬉しいです。


さて、今回は「車両の記録」シリーズの第5弾!
「中部・関西大手私鉄編」です☝️
中部地方には大手私鉄は名鉄しかないので、関西大手私鉄とまとめてしまいます。



〇名古屋鉄道
・特急型車両1200系


・一般型車両3300系


愛知、岐阜に路線網を持ちます。また、豊田線は赤池より名古屋市営地下鉄鶴舞線に直通し、名古屋市内中心部を走り、犬山線へ直通、小牧線は上飯田より名古屋市営地下鉄小牧線に直通して平安通まで乗り入れております。
他にも把握しきれないくらいに路線数のある鉄道会社ですが、主要路線としては名古屋本線の一本です。瀬戸線以外の支線たちが最終的に名古屋本線に接続出来るようになっています。
名古屋本線は豊橋を起点に東岡崎、神宮前を経由して名古屋へ、名古屋からは一宮を経由して岐阜を結ぶ路線です☝️
全区間、JR東海道線と並走しており、昔から展望席を備えたパノラマカーなどの名物車両を走らせるなどして競合しております。また、名鉄と言えば、特急列車に一部特別車、全車特別車などの種類わけがあるのも特徴です。
一部特別車とは、豊橋側2両はμチケット(特急券)を必要とする特別車、残りの車両は乗車券さえあれば乗車出来る一般車となっております。そのため、同じ電車に乗っておきながら、その時の気分で特別車と一般車を選んで乗ることが出来ます。
一方で、全車特別車というのはいわゆるJRや他の私鉄でも見られる特急列車と同じで、乗るのにはμチケットが必要となっています。
基本的に、名鉄の快特、特急は一部特別車、ミュースカイは全車特別車という棲み分けになっているようです。

このような独特なサービス性を兼ね備えて、JRと競合している名鉄ですが、弱点があります…
それは、ターミナル駅の貧弱性です笑
まず、起点となっている豊橋駅。こちらはJR豊橋駅を間借りしています。しかも3番線の1面1線のみという状況に加えて、本数制限もあるようです。更に、豊橋を出ると伊奈手前まではJR飯田線と同じ線路を走ります。こんな状況ですので、ダイヤの自由が効きません笑
どうやら、飯田線は昔は私鉄だったようで、名鉄と仲良く豊橋まで線路を共用していたようですが、飯田線が国鉄・JRになってしまっためこのような肩身の狭い思いをすることになったんだとか…

そんな中、愛知県の中心駅である名鉄名古屋駅。こちらも肩身の狭い駅でして、3面2線しかありません。しかも、名鉄の全路線は名古屋本線に集約され、名古屋を目指しているため、本数もかなり多くなっています。それをたったの2線で捌いているというのは恐ろしいことです😇

そして、終着駅の名鉄岐阜駅。こちらは駅構内に入る手前で単線となります💦
この部分はJRの高架を潜る、ほんの一部分です。
JRの橋脚が邪魔して複線を敷けないというわけではないようなのですが、何故か単線のままです笑

そんな名鉄は2005年の中部国際空港の開港により、空港への乗り入れを開始しました。それ以来、都市間連絡だけでなく、空港アクセス路線としての機能を持つようになりました。そのような背景も手伝ってか、名古屋駅周辺の再開発に合わせて、手狭な名鉄名古屋駅の拡幅工事に取り掛かるようです。工事が完了すれば4線化され、線路は倍になります。
そうすれば、初見泣かせの名鉄名古屋駅も利用しやすくなりますね。

そんな名鉄のこれからにも期待です!


〇近畿日本鉄道
・特急型車両22600系


・一般型車両9020系


京都、大阪、奈良、三重、愛知に路線網を持ち、大阪難波からは阪神線に乗り入れて神戸三宮にまで顔を出しています。
また、竹田駅からは京都市営地下鉄烏丸線に乗り入れ、京都市内を貫いて、国際会館駅まで乗り入れております。
日本の私鉄路線の営業エリアとしては第一位の広大さを誇っており、名鉄同様に全路線を把握しきれません笑

近鉄には大阪線、奈良線、京都線、名古屋線など主要クラスの路線が複数あり、特急列車もたくさん走っております。また、他の鉄道会社ではターミナル駅は1箇所に集約されていますが、近鉄の場合は大阪難波、京都、近鉄奈良、近鉄名古屋などと様々な所にあります。また、その都市間でそれぞれ特急列車を走らせていたりもするため非常に複雑です笑
これは、東急と同様に様々な鉄道会社を吸収して成り立った経緯であるため、それぞれがそれぞれで成り立ってしまうような路線になっているからかと思います。

その中でも、近鉄の花形と言えば、名古屋線・大阪線・難波線を走破する名阪特急です。
近鉄名古屋を起点として、津、名張を経由して、大阪難波を結びます。
名古屋〜大阪は新幹線を使えば1時間もかかりませんが、近鉄名古屋〜大阪難波間は2時間〜2時間半の所要時間となっています。しかしながら、新幹線ではターミナル駅が新大阪駅となり、ミナミへ向かうには乗り換えが強いられて不便、2時間程度の乗車時間が何かをするにも丁度良い時間、そもそも新幹線料金より近鉄の方が安いなどの点から近鉄特急は選ばれております☝️
実際に、大阪難波駅に降り立ってみるとスーツケースを持って名阪特急に乗り込んでいく乗客が多数見られます。

今年3月より、名阪甲特急に新型特急車両80000系ひのとりの運行が開始されました。
車内はJRのグリーン車レベルのレギュラーシート(普通席)となっており、更に上のプレミアムシートはグランクラスレベルです✨
乗ったことはまだ無く、ネットで見た程度なのですが、恐ろしく優雅です笑
しかもこの内装でありながら、レギュラーシートに関しては、名阪間で特急料金+200円で乗れちゃいますからね笑
近鉄が名阪特急にかける本気度が伝わってきます😊
コロナが終息したら乗りたい!

これからの近鉄にも期待です!


〇南海電鉄
・特急型車両12000系


・一般型車両8300系


大阪、和歌山に路線網を持つ路線です。
ミナミの中心、なんばを起点として新今宮、堺、尾崎を経由して和歌山市へ向かう南海本線、同じく、なんばを起点として新今宮、中百舌鳥、橋本を経由して極楽橋まで結ぶ高野線が主要路線となっております。
高野線に関しては正確には汐見橋が起点となっており、汐見橋線ルートが本来なのですが、完全に今や分離され、別路線となっております☝️
その代わり、なんば〜天下茶屋までは南海本線に沿って、走っております。
また、1994年に南海空港線が開業して以来、空港アクセス路線としての機能も持つようになりました。空港へは独特な見た目で有名なラピートが走っており、南海の看板特急になっています。

南海は関西の私鉄では珍しい狭軌1067mmを採用していることでも有名です☝️
そのためか、何となく関東私鉄っぽい雰囲気です笑
8000系に至っては東急車輛(現・総合車両製作所)製造ですし笑

JRと同じ線路幅ということから、古くから、国鉄・JRと縁の深い鉄道会社となっております☝️
昭和の終わり頃までは和歌山市より紀勢線に乗り入れる急行きのくに号が運行されておりました。当時の紀勢線は非電化路線でしたので、ディーゼル車両での運行だったようです☝️
しかも南海がその車両を保有していたのは驚きです。
戦前、大阪〜和歌山間には国鉄路線は走っておらず、南海電鉄と阪和電鉄(現・JR阪和線)が競い合う形で存在していました。
一方で、紀勢線は国鉄路線として飛び地的に存在していたので、国鉄は南海・阪和の両路線に直通させることで紀勢本線と大阪を繋ぐこととしました。その後、経営悪化により阪和線は南海に一度買収され、更には戦時中に国有化され、国鉄阪和線となりました。
こうして、国鉄は大阪〜和歌山間で路線を獲得することとなりました。
国有化後も南海から紀勢線への直通列車は運行されており、大阪から向かう場合は南海経由と阪和線経由を選べると言った形になりました。
一時期は南海線内は国鉄の客車を南海の電車に連結して、牽引運転させていたようです笑
最終的には南海がディーゼル車両キハ5501形、キハ5551形を導入して、運行していたようです。

しかし、昭和の終わり頃になると、紀勢線直通列車は阪和線のみとなり、南海は直通からは下りることとなりました。
現在でも和歌山市駅構内でJRと線路が繋がっており、新車搬入時には使われるようです。
また、南海和歌山市駅の一画からJR紀勢線が発着する光景からも南海とJRの距離感の近さも伺えます。

場所が変わって、南海空港線りんくうタウン〜関西空港間ではJR関西空港線と線路を共用しています。りんくうタウン駅では一つのホームに南海とJRの車両がやってくる面白スポットです。

そんな南海は2031年度開業予定のなにわ筋線へ直通し、大阪駅(うめきた)まで乗り入れ、阪急新路線に直通して新大阪まで結ぶ予定となっています。なんば駅も現在の場所と異なるところに新たに地下駅として設置するらしく、近鉄の大阪上本町駅のような構造になるのでしょうかね?🤔
奇しくもこのなにわ筋線にはJR難波駅からJR線も乗り入れてきます。阪和線の特急などはこちらのルートとなるようです。
過去、現在、未来の何処を切り取ってもJRと縁のある南海。そんな南海のこれからに期待です!


〇阪神電鉄
・優等列車用9000系


・普通列車用5001形(ジェットカー)


大阪、兵庫に路線網を持ち、大阪難波駅からは近鉄奈良線へ乗り入れて奈良まで、西代からは山陽電鉄に乗り入れて、山陽姫路まで顔を出します。
キタの中心地・梅田を起点として尼崎、西宮、芦屋、三宮を経由して西代まで結ぶ阪神本線・神戸高速線、途中の尼崎を起点として、西九条、九条を経由してミナミの中心地・大阪難波までを結ぶ阪神なんば線が阪神の主要路線となっています。

並行する阪急神戸線、JR神戸線は競合路線となっています。阪急はブランド力、JRは速達性を売りにしている一方で、阪神は短い駅間での駅の設置、優等列車との接続の良さ、本数の充実…などとお客さんに寄り添うダイヤとなっており、「待たずに乗れる阪神電車」を謳い文句としております。
それの実現に大きく役立っているのが、普通電車用車両のジェットカーです🚃💨
特急や急行電車といった速達便の邪魔をせず、駅間の短い小さな駅へ停まっていく普通列車に求められるのは加減速の性能です。それに特化したのがジェットカーなのです。
実際に乗ってみると身体を持ってかれるくらいの加速力です笑
京急のダルマこと800形もなかなか加速力でしたが、それを上回るパワーです✨
鉄輪式の鉄道路線では日本最速の加速力(だったはず)です。
ゴムタイヤ式の札幌市営地下鉄の方が加速力は上回りますが、でもそれに劣らないパワーです笑

長年、競合路線に負けないように頑張ってきた阪神ですが、2006年からは阪急の子会社となり阪急阪神ホールディングスになりました。
長きに渡るライバル関係から手を取り合って協力するようになるというのは鉄道史に残る大きな出来事だったのではないでしょうか。

2009年には西大阪線西九条〜大阪難波間延伸し、路線名を阪神なんば線と改めました。これにより、阪神沿線からミナミまで直通で行けるようになりました✨
また、近鉄と繋がり、近鉄名古屋〜山陽姫路間で改札を出ずに行けることでも話題になりました。
路線の開通には相当な苦難が多く、計画から全線開通まで50年ほどかかったようです。

そんな阪神ですが、伊勢志摩〜山陽姫路間で近鉄特急列車を走らせる計画があります。しかし、阪神・山陽は18m車、近鉄は21m車という規格の違いがあり、阪神・山陽では工事が必要になってきます。阪神に関しては、尼崎〜神戸三宮間では近鉄車が乗り入れているため、乗り入れ自体は可能です☝️
ちなみに団体専用列車ではありますが、22600系が神戸三宮駅まで何度か乗り入れております。

鉄道マニアからすれば、長距離特急列車というのは夢があるので、是非とも実現して頂きたいですね✨

そんな阪神の今後に期待です!


〇阪急電鉄
・特急型車両9300系


・一般型車両8000系(遠くてすいません)


京都、大阪、兵庫に路線網を持ちます。
梅田の一等地に阪急百貨店うめだ本店や阪急三番街など広大な土地を持つ、関西を代表する鉄道会社です☝️
阪急梅田駅は京都線、神戸線、宝塚線がズラーッと並ぶ10面9線になっており、鉄道マニアでなくても圧巻されてしまうほど大きな駅です。
1910年に宝塚線梅田〜宝塚間が開業したのが始まりです。当初は更に有馬温泉方面まで延伸する予定でしたが、難工事となることから断念したようです☝️
創業者の小林一三は沿線開発に力を入れ、宝塚温泉や宝塚歌劇団などの娯楽・行楽スポットも展開していきました。その後、梅田に世界初のターミナルデパート・阪急百貨店を開業させ、現在のターミナルデパートの礎となりました。この阪急での一連の成功に倣って、関東では東急(当時の東横電鉄、目黒蒲田電鉄等)が沿線開発を行っていき、更には全国各地の私鉄へと広がって行くことになりました。

主要路線としては梅田〜宝塚間の宝塚線、梅田〜神戸三宮間の神戸線、梅田〜河原町間の京都線があります。宝塚線はJR宝塚線、神戸線は阪神本線とJR神戸線、京都線は京阪本線とJR京都線が競合路線となっております。しかしながら、自社での沿線開発やブランド力イメージもあり、乗客集めに苦戦しているという印象はありません。しかし、速達性ではやはりJRの方が勝っており、近年では都市間輸送よりも地域輸送に力を入れています。昔に比べると優等列車の停車駅が増えているのはそのためですね🤔


そんな阪急ですが、2031年度に開業予定のなにわ筋線へ直通する新線計画があるです。なにわ筋線は狭軌1067mmで建設されることから、それに合わせた新線となるようです。
完成すれば阪急初の狭軌路線となります。(グループ会社として見れば、神戸電鉄も狭軌路線なので、初ではないですが)
開業後は大阪(うめきた)から十三を経由して新大阪まで結ぶ路線となるようです☝️
元々、新大阪駅には阪急が乗り入れる計画もあったことからその用地を利用して阪急新大阪駅は作られるようです。しかし、他路線との直通運転が行えない関係から、阪急沿線からは十三での乗り換えが生じてしまいます。現在の十三の直下に新路線のホームを作り、乗り換えしやすくするという噂もありますがどうなるのでしょうかね?🤔

阪急のこれからに期待です!


〇京阪電気鉄道
・一般型車両(快速急行用車両)3000系


・一般型車両10000系


大阪、京都、滋賀に路線網を持ち、京津線では御陵から京都市営地下鉄東西線に直通し、太秦天神川まで乗り入れております。
主要路線としては京阪本線系統と京津線の2路線となります。両路線は直接的な乗り換えは出来ないのですが、京津線が東西線に乗り入れてくる三条京阪で乗り換えをすることが可能です☝️
元々は京津線にも三条駅があり、京阪本線が三条駅止まりだった頃は共に地上ホームであり、乗り換えも非常に便利で、一時期には直通列車もあったようです。
しかし、1989年に鴨東線が開業し、三条駅は地下へ。その後、1997年東西線の開業と共に、京津線三条〜御陵間は廃止されてしまい、同区間は東西線三条京阪〜御陵に置き換えられてしまいました。

京阪には面白いポイントがたくさんあります。
まず、京阪特急用車両の8000系です。こちらには2階建てダブルデッカーが連結されておりますが、こちらには追加料金なしで乗れてしまうのです!乗車券さえ買ってしまえば、2階建て車両に乗れてしまうという太っ腹✨
2017年より追加料金が必要なプレミアムカーの連結が始まりましたが、依然としてダブルデッカーは追加料金不要のままです!
日中の京阪特急のうち、2本に1本は8000系ではないのでダブルデッカーは連結されていないから注意が必要です☝️
次に京津線。こちらの上栄町〜びわ湖浜大津間が魅力的です。この区間、何と併用軌道になっています。普通の路面電車サイズの車両が走るのであれば違和感は無いのですが、京津線は京都方では地下鉄に乗り入れる路線です。そのため、車両も大型です。そんな車両が併用軌道を走っていくのです笑
映像や画像でしか見たことないのですが、なかなかすごい光景です。
いつしか、生で見てみたい!
そして、最後は中之島線です。
中之島線は中之島を出発して、天満橋から京阪本線に合流する路線なんですが、その区間のほとんどが京阪本線淀屋橋〜天満橋間と並走しているのです。大江橋⇔淀屋橋、なにわ橋⇔北浜は共に橋を渡れば乗り換えが可能です笑
そんなこともあってか、鉄道空白地帯である中之島周辺を走る路線ではありますが、京阪本線の方が圧倒的に便利なため、利用率は相当低くなっております。開業当時は快速急行を初めとする中之島線直通の優等列車がかなり多く走っていましたが、今や普通列車のみです。
しかし、2031年度開業予定のなにわ筋線に中之島駅が設置されることから、中之島線の重要度が増します!中之島で乗り換えれば、関空に直通出来るなにわ筋線に乗れるわけですから😊
また、2025年度に夢洲で開催される大阪万博。万博閉幕後はこちらはIR施設として整備されるようです。その夢洲へのアクセス路線として中之島線中之島〜九条〜西九条〜夢洲間を延伸させるという計画もあるようです。しかし、どうなんでしょうかね?個人的には延伸しなさそうに思えますが…笑

そんなまだまだ発展途上な中之島線、そして京阪に今後も期待です!


以上で長々と続いた、「中部・関西大手私鉄編」を終わりにします。
九州にも大手私鉄の西日本鉄道がありますが、乗ったことも見たこともないので、今回はなしにします💦
乗った際には取り上げさせていただきます。

これにて、「大手私鉄編」は一旦、終了させていただきます。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。