2017年のダイヤ改正で廃止されたばかりの東山、姫川駅が1ヶ月経た当時どうなっているのかを見ておきたいと思った。いわゆる廃駅巡りというヤツだが、今回は車が無いため、車内から撮影するにとどめざるを得なかった。


函館駅朝9時。函館本線のキハ40に乗り込もうとすると、見慣れない列車が、隣のホームに滑り込んできた。

 

 

それは当時デビューする直前であった豪華寝台特急の四季島であった。どうやら全国を試験走行?で闊歩しているようであった。だが、かつてキハ183dd51がおさまっていたような函館山をバックにしたポジションにはそぐわない気がした。しかし、悲しいかな、近いうちに日本中はこんな車両たちで溢れ返るのだ。そして今眼前に披歴されたこの車両のことを懐かしむような日が来るんだ。なあ、きっと俺がジイサンになる頃には国鉄なんて言葉は死語になっちまうのかよ。

 

 



 

 北海道の各駅で見かけるホーロー標は、北への旅情を掻き立てる優秀な舞台装置だ。

 

 

 

 函館本線の森までの区間は1時間程度の乗車で大沼公園や駒ヶ岳などの名所を車内から眺めることができる。

 

 

 仮乗降場時代の雰囲気を漂わせる板切れのホームは未だに撤去されずにいた。確か廃駅になった駅は、信号場を除いて全て撤去されなければならないことが法律で決まっているため少し懸念していたのだが良かった、安心した。


また当駅にはかつてスイッチバック構造であった時に道路を跨いでいた橋梁の橋台が残存している。これも車内から眺めることができる。

 

 

 

 

 

 姫川駅は駅名標や遮断機は撤去されていたものの、信号場として駅舎もホームも現存していた。こうした信号場としての駅設備は他の現役として旅客営業しているそれと同様に半永久的に残るであろう。目標は達成できたので、後は森駅から函館行きの列車に乗るだけだ。

 

 


 

森は内浦湾に沿った海べりの駅である。

特急停車駅ではあるが、何本もの側線や長いホームは一両が使うには明らかに余りあるものだった。空を覆うぶ厚い雲もこの駅を実際よりも寂れて見せているようだった。

 

 

 イカ飯と記念写真を撮るオレ。家族に送る用にセルフを一枚(キモすぎる)

 

 

 列車に戻り、車窓越しに海を眺める。雲の色が反射した灰色の波頭は、空との境界線を一層際立たせて、どこまでも広がっていた。