日本最大の私鉄として知られる近畿日本鉄道(近鉄)が、その主力路線である大阪名古屋間を結ぶいわゆる名阪特急において、今春3月14日(土)から新型車両『ひのとり』の運行を開始しました。ここ数年、京阪プレミアムカー東武リバティ西武ラビューなど私鉄の新型車両に乗ってきた私としては、ぜひとも乗ってみたい列車の登場です。

 

幸い3月は青春18きっぷの通用期間であり、節約旅行には絶好の季節。さっそくひのとり指定券やホテルなどを手配し、あとは出発当日を待つのみとなりました。

 

ただ先月あたりから例の『アレ』の拡大が止まらず、旅行などもかなり自粛ムードとなっており、何よりも自身への感染リスクが大きいことから終日マスク着用の上、手洗い・うがい・消毒など最善の注意をもって臨むこととなりました。個人的にはマスクというものはあまり好きではありませんが、まぁこれは仕方ないことでしょう。

 

3月25日(水)。午前5時に自宅を出発し、静岡駅へ向かいます。名阪特急は毎時2本と多数運行されていますが、ひのとりを使用した列車は1日6本のみ。将来的には甲特急と呼ばれる上位種別全てに充当される見込みであるものの、現状当日朝静岡を出発して利用するには、近鉄名古屋発11時00分の大阪難波行きが一番列車となります。その割には少々早い出発ですが、それまでの時間を利用し、未訪問駅をいくつかまわる予定です。

 

未明の静岡駅。今年は暖冬でしたが、3月下旬ともなれば春本番で寒くもなく暑くもなくさらにいい気候、少々花粉と『アレ』が厄介ではありますが・・・

 

 

 

5時28分発の岐阜行き普通列車に乗車。最近は5時01分発の始発浜松行きに乗ることが多く、『岐阜』の文字を見たのは久々な気がします。今日の宿泊地和歌山県田辺市への、長い一日が始まります。

 

 

 

車両は転換クロスシートの4両編成。ロングシート天国の静岡にあっては貴重な存在です。ただ車内へ入るとマックの強烈なニオイが充満しており、いきなり辟易してしまいました。私は別にマクドナルドは嫌いではありませんが、いくら空いているとはいえ、電車内で食べるのはマナー違反だと考えています。明らかに不快、ハッキリ言ってテロレベルでしょう。私以外の他の乗客も、軽く舌打ちをしたり、チラチラ見たり・・・思いは私と同じようです。

 

なんて事件がありつつ定刻5時28分の静岡駅を発車。何度も何度も通ったこの区間、特に目新しいものはないですが、ぼんやり車窓を見たり眠ったりと至福の時を過ごします。

 

袋井駅を過ぎたころ『次は~御厨御厨です』と聞き慣れない駅名のアナウンスが聞こえてきました。今春のダイヤ改正で新規開業した駅で、私としたことがその存在をすっかり忘れていました。地元清水エスパルスの永遠のライバルであるジュビロ磐田のホーム、ヤマハスタジアムの最寄駅ですが、この駅も近いうちに立ち寄りたいと思います。

 

 

7時17分着の豊橋駅で特別快速に乗り継ぎます。満員だった車内の乗客はほぼすべて降り、その多くが私とともに特別快速に乗り込みます。名古屋方面への通勤通学客が主だと思いますが、この列車の名古屋駅到着は9時21分。特別快速は8時30分となんと51分もの差が生じます。これではさすがの私も特別快速を利用せざるを得ません。半分くらい席が埋まり、豊橋駅を7時29分に発車。

 

 

およそ1時間ほど快適なシートに揺られ、8時25分到着の金山駅で下車します。近鉄に乗るのであれば名古屋駅まで行くのが普通ですが、まずはそれまでの時間を利用し、周辺の未訪問駅をいくつか訪ねたいと思います。

 

金山駅で下車するのは、いつ以来かも思い出せないくらい久々です。よく見ると見慣れない発車標が並んでいました。

 

 

 

名古屋駅に次ぐターミナルでかなりの賑わい。ここから地下鉄名城線に乗り、堀田駅を目指します。