三陸鉄道の新田老駅開業と36周年で記念切符 宮古市の総合事務所を併設する新駅



三陸鉄道は5月18日、リアス線の旧・北リアス線区間になる摂待~田老間に、新駅の新田老駅(岩手県宮古市)を開業する。愛称は「真崎の紺青」。これに伴い「三陸鉄道36周年新田老駅開業記念きっぷ」も発売される。

三陸鉄道のリアス線を走る列車。【撮影:草町義和】

宮古~新田老間の片道A型硬券乗車券と新田老駅のB型硬券入場券、田老駅のB型硬券入場券、岩泉小本~新田老間のB型硬券乗車券、新田老~岩泉小本間のB型硬券乗車券(子供)をセットにして発売される。

三陸鉄道によると、田老駅と新田老駅は通常入場券を発売しない駅で、入場券は「今回限りの商品」になるという。5月18日から宮古・盛・釜石・久慈の各駅で発売されるほか、通信販売(郵送のみ)も行われる。発売額は1360円で、1000セット限定。

三陸鉄道は1984年4月1日、国鉄のローカル線と工事中だった新線区間を引き継ぐ形で北リアス線・宮古~久慈間と南リアス線・盛~釜石間を開業。このとき、「さんりく」の語呂合わせで36形気動車を導入している。

昨年2019年3月にはJR東日本から山田線・宮古~釜石間を運営を引き継ぎ、南北リアス両線を含む久慈~宮古~釜石~盛間の163.0kmがリアス線として一体化した。今年2020年4月1日、三陸鉄道の最初の路線の開業から36周年を迎えており、新田老駅の開業にあわせて36周年を祝う形に。記念切符の発売額にも「36」の数字を入れた。

新田老駅の設置に伴う事業基本計画の変更は2018年7月に認可。田老駅から摂待寄り約500mの場所に建設された。田老地区の中心部に近く、近隣には災害公営住宅や三王団地が造成され、人口が回復傾向にある。また、宮古市の田老総合事務所が同駅に併設される。