前回

 

 県境を越えて、国道158号線を逸れ、焼岳の方へ向かう。今回もまだ、聖地巡礼はしないので悪しからず。20分程行くと目当てのブツが見えてきた。奥飛騨ガーデンホテル焼岳という宿泊施設内にそれは、あった。

 

 キハ27がホテルのエントランスに、いらっしゃいませ、と言わんばかりに鎮座している。当ホテルはなんとJR北海道から購入した中古のキハ272両を遠く離れたここ、奥飛騨の地に搬入し、カラオケルームとして見事に改造してしまったのである。まさに劇的ビュフォーアフター。匠もびっくりだ。

 

 

 恐らく宿泊客の誘致を目的として購入したものだろう。しかしふつうは列車が走ってない場所に鉄道車両があると目を引くものだが、鉄道オタクじゃなければ、この塗装ではこれが鉄道車両だとパッと見では分からないのではないか。せめて国鉄色に塗装を復元すれば、良い広告塔になるのではないかとちゃっかり意見してみる。

 

 

 運転台真下には鋼材が腐敗して、大きな穴が空いていた。塗装が剥げた部分には、快速ミッドナイト色の緑色が飛び出している。その裏にも国鉄急行色の赤が見えていたりと、塗装でこの車両が辿ってきた遍歴を理解することが出来る。

 

 

このようにホテルにビタリとくっつくように鎮座しているキハ。写真左下にはオーブが舞い降りている。オーブには、その色ごとに意味がつけられていると聞く。オレンジ色のオーブはどういう意味なのかをさっそく調べてみる。どうやらなんとトラブルが起こる予兆を示しているらしい。

 

 

 

 この後、大事には至らなかったものの、上写真を撮る際に、車との接触を間一髪で回避した危ないシーンがあった。上写真横の道路は国道からの脇道だからなのか意外と車通りが多く、また山道のため車はかなり飛ばして来る。この角度から側面の写真を撮影する時は、十分に左右に注意されたい。この時はもしかしたらオーブに化けた精霊が助けてくれたのかも・・・なんて思ったりした笑

 

 

 実際にホテル敷地内で走行させることを想定して、線路まで引かれていたが、まあこのアスファルトでは不可能だろう。

 

 

小生は今回の訪問後もこの車両が国鉄色や快速ミッドナイト色へ復活して往年の燦然たる姿で再び我々の眼前に現われてくれることを密かに期待していたのだが、なんと去年の末に合板で車体がおおわれてしまい、さらに現役時代の姿とはかけ離れてしまったという。

 

保存車両自体が持ち主が維持しきれなくなることである日突然姿を消してしまうことは実はザラにある。このようなケースに巡り合うたびに強く実感するのは、保存車両探訪の趣味は、いつまでもあると思うな、という理念を持っていないと全うできないものであるということだ。今回は少し特殊なケースではあるものの、やはり保存車両と出会ったときは常に、これが一期一会の出会いであると想定して、後顧の憂いの無きように彼らと接することがアーベクサーとしての基調となる心構えであると小生は是思うわけである。

 

そして次回も聖地巡礼はしない。鉄道系の施設をもう1か所だけ回る。