廃札券となりますが、「発駅→大貫海岸/大貫→着駅」の海の往復割引乗車券です。
東京印刷調製のC型券で、上部の復路券は陰陽が逆になった地紋となります。
下部の往路片は、発駅から水戸までは鉄道、水戸からは国鉄バス「水戸南本線」で「大貫海岸」まで、上部の復路片は「茨城交通バス」の「大貫」から水戸、水戸から着駅までは鉄道の経路となり、往路片の着駅と復路片の発駅が異なるため、タイトルは「海の往復割引乗車券」となっておりますが、「往復乗車券」では無く「連続乗車券」となっており、上部の復路片の運賃記入欄に左側に「連続」の記載があります。
この券は券面に等級の記載がありませんので、2等級制からモノクラス化されました昭和44年5月10日以降に使用されていた券と考えられますが、水戸から大貫海岸までの国鉄バス「水戸南本線」の運転本数は、水戸~大貫間の「茨城交通バス」よりもずっと少なかったと思われ、大貫まで茨城交通バスで往復する経路の「海の往復割引乗車券」も発売されておりましたので、運転本数の少ない国鉄バスを経路とする券の方を購入した旅客が、実際にはどれ程存在したのか疑問です。