2020年(令和2年)4月17日(金)
JR北海道 札沼線 非電化区間(北海道医療大学〜新十津川)、突然のラストラン①
2020年(令和2年)5月7日(木)廃止予定のJR北海道札沼線(さっしょうせん、76.5km)のうち末端の非電化区間、北海道医療大学〜新十津川間(47.6km)。
当初、同年5月6日(水)の予定だった最終運行日を新型コロナウイルス感染症拡大に伴い、同年4月27日(月)に繰り上げ変更。
しかし、新型コロナウイルス感染症拡大よる「緊急事態宣言」の対象範囲が北海道を含む全国に拡大されたことに伴い、急遽さらに繰り上げ、同年4月17日(金)の石狩当別 午前7時45分発 新十津川行、新十津川 午前10時00分発 石狩当別行き列車がラストランとなり、以降廃止日(同年5月7日(木))まで全便運休となった。
今まで例を見ない状況下で、さよならイベント等も一切なく、事実上、85年の歴史に突如幕を閉じた。
(石狩月形駅のスタフ交換)
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以下は、JR札沼線(通称 札沼北線)の在りし日の旅の記録【訪問日：2018年(平成30年)8月5日(日)】
JR北海道 札沼(さっしょう)線
石狩当別(いしかりとうべつ)駅
3番線ホームには、札沼線非電化区間(通称：札沼北線)の浦臼行きキハ40系単行気動車が発車待ち。
浦臼行きのすぐ後ろには、その次に発車する新十津川行きもすでに待機(ドア扱いはまだ)。
札幌近郊を走る札沼線(学園都市線)は、 非電化区間に入ると本数が激減。
石狩当別駅 朝7時02分始発の浦臼行き5423D
ワンマン運転のため、運転士がドアを閉め出発
浦臼行きはすぐに発車(浦臼には朝8時00分着)
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浦臼行きが発車した石狩当別駅3番線ホームの後ろには、札沼線の終着駅・新十津川行き5425Dがすでに待機
浦臼行きが発車すると、すぐに新十津川行き気動車のドアが開き、乗車開始
札沼線の終着駅・新十津川駅まで行く列車は、一日たった1本のみ。この朝7時45分発の石狩当別発・新十津川行き列車が、この日の始発列車であり最終列車。
行先表示は車両前後の巻式のみ
石狩当別駅下り方面時刻表
隣駅・北海道医療大学までは列車本数が多いが、
その先、非電化区間の石狩月形・浦臼・新十津川方面の列車本数は激減。
終点の新十津川まで行く列車は、朝7時45分発の一日１本のみ。
札幌方のエンド
昭和55年 宇都宮 富士重工製造
札沼線の電化区間は6両編成の電車(右)が頻繁に発着。
廃止が確定した非電化区間は単行気動車(左)が一日８本のみ。電化区間と非電化区間の落差が違い過ぎる路線。
行先板(サボ)は、「学園都市線」
新十津川行き、キハ40系気動車の車内へ。
デッキにある片開きドア
運転助手席。以前はここも立入可能だったが、現在は立入禁止。
デッキにある便所
便所内部
便所内側の扉の施錠鍵
和式便器
足踏み式手洗器
内側開閉の曇り窓
客室内部
国鉄時代と変わらない青色モケットのボックスシート
座席番号プレート
JR北海道のキハ40系は寒冷地仕様のデッキ付き
出入口付近は青いモケットのロングシート
非冷房のJR北海道キハ40系気動車。
夏は扇風機を回し、窓を開けて涼む。
扇風機のスイッチ(乗客が操作)
天井には丸い扇風機。真ん中には国鉄(JNR)マーク。
ブラインドを下げたところ。
一段上昇式の開閉窓。
窓の大きさは、本州・四国・九州のキハ40系気動車より小さめ。
窓の開閉つまみ
北海道のキハ40系気動車は二重窓構造
外側の開閉窓の内側にもう一枚冬季用の窓がある。
夏季は内側の窓は上げ、落下してこないよう、両側にある鍵をひっかる。
便所側の車端部。右側が便所スペースで便所入口はデッキ側に設置。
石狩当別駅
札幌駅からの電車が、朝7時18分に到着すると、新十津川行きに乗り換える客で、車内は次第に混雑。
次の朝7時38分に到着した札幌発の電車が到着すると、乗換え客で、一両の新十津川行きは満席に。
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乗り納め客で満員の新十津川行きは、
朝7時45分 石狩当別駅を発車
北海道医療大学(ほっかいどういりょうだいがく)駅(ホーム反対側)
北海道医療大学駅から先(通称：札沼北線)は非電化。
列車本数も激減。
列車はキハ40形単行のみ。
石狩金沢(いしかりかなざわ)駅(ホームは反対側)
本中小屋(もとなかごや)駅
駅待合室は、廃貨車(車掌車)を再利用
中小屋(なかごや)駅
ここの待合室も廃貨車(車掌車)
月ヶ岡(つきがおか)駅
石狩平野を行く
知来乙(ちらいおつ)駅
小さな待合室
駅名である「ちらいおつ」の名の由来は、アイヌ語で魚のイトウがたくさんいる場所を意味する「チライ・オッ・イ」。
札沼北線沿線で最大の駅
石狩月形(いしかりつきがた)駅
札沼線 非電化区間でただ一つの交換駅
普段は、石狩当別駅から乗車した高校生が大勢下車する駅だが、この日は夏休みのため登校する高校生は皆無。
駅の外れには、「国鉄コンテナ」と書かれた古いコンテナが置かれている。
下り 新十津川行きは、上り列車との行き違いのため、午前8時17分～40分まで23分間の長時間停車
石狩当別方面を望む。
札沼線専用車両はドアがライトグリーン(正式には萌黄色)に塗装されたキハ40系400番台
木製の柱に古い駅名板
ホームから新十津川方面を望む。
石狩月形から前は列車交換できる駅は一つもなく、一閉塞区間のため、１本の列車しか走行できない。
石狩月形駅は、札沼北線で唯一の有人駅
新十津川行きは、朝8時40分発の一本のみ。
石狩月形駅舎
有人駅で出札窓口はあるが、改札業務はなし。
石狩月形駅時刻表。列車本数は少ない。
終点の新十津川まで行く列車は、午前8時40分のたった１本のみ。
改札口
浦臼始発の石狩当別行き上り列車が到着
上り 石狩当別行きは、午前8時34分～50分まで16分間停車
この日の石狩当別行き上り列車は、札沼線専用車両の400番台ではなく、苗穂運転所所属の700番台車両(キハ40 820)。札沼線専用車両と異なりドアがライトグリーンに塗装されていない。
新十津川方がスタフ閉塞方式のため、タブレット交換と同じような授受風景が今でも見られる貴重な駅
全国で殆ど見られなくなったキャリア交換がここでは今も健在
新十津川行きは、午前8時40分に石狩月形駅を発車
札沼線を代表する秘境駅
豊ヶ岡(とよがおか)駅
林の中の無人駅。
木造の待合室に、駅前の道は未舗装。
(以下2枚は以前撮影した豊ヶ岡駅。ホームは進行方向左側)
札比内(さっぴない)駅
無人駅の古い駅舎
晩生内(おそきない)駅
車窓右側は石狩平野、遠くに空知の山々
車窓左側は、畑やピンネシリや隅根尻の山々
★動画(YouTube)
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(続く)