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旧ブカシ電留線に疎開したM1編成

4月5日、205系武蔵野線第8陣となるM1編成が旧ブカシ電留線に疎開のためDepok~Manggarai
~Bekasi間で自力回送されています。さらに4月6日にはM33編成がパルンパンジャン電留線、M5編成がボゴール電車区に同じく疎開されています。武蔵野線第8陣編成は2月20日にインドネシア入りを果たしその後全編成共に社内試運転を完了していますが、未だに営業を開始していません。

これは3月15日にブディカルヤ運輸相、次いで24日にはズルフィクリ鉄道総局長と相次いで運輸省関係者のコロナウイルス感染が発覚、職員に在宅勤務が生じていることに因みます。予定では3月18日~20にかけて第8陣3本の運輸省試運転が予定されていましたが、上記理由で設定取り消しとなり、その後も再設定の見込みが立っていません。 そんな中、早くも武蔵野線第9陣3本がタンジュンプリオク着岸。水切り後、Tanjung Priok(Pasoso)からの配給先となるデポック電車区は第8陣3本の受け入れをもって満線となっており、早急に留置場所を捻出する必要性が生じていました。

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過去には簡単な検査機能も持ち合わせていたブカシ電留線ですが
現在は単なる車両置き場です

しかし、Bukit Duri、Balaiyasa Manggaraiという従来現地化改造及び現地化改造前に受け入れを行っていた電車区、工場についても容量が切迫していることには変わらず、今回初めてBekasi、Parung Panjang、Bogorへの疎開が発生しました。運用入り前の疎開は過去にDepok Baruに205系埼京編成の実績がありますが、Depok Baruには引き続きメトロ5000系5817Fが疎開しているため、新設されたパルパンジャン電留線、さらに複々線化工事のため廃止されたブカシ電留線跡地までもが留置場所として活用されています。

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かつてはこの橋の下より奥が留置場所でしたが
ここより先は複々線化用地に転用されています

時間があればParung Panjang、Bogorも観察してきたいところですが、まずはBekasiのM1編成を見てきました。複々線化用地に転用されたため実質の留置能力はなく(但し、チカラン電留線未完成のため、日中及び夜間に暫定留置編成はあり)、有効長が不足しているため分岐器に乗り出すかたちで留置されています。ですから、電車内からお手軽に撮影が可能なのです。なお、回送時にブカシ線内でご覧の通りクハ205-104のスカートを損傷しています。普段、通過電車のないブカシ線ですので、ホーム先にある勝手踏切でオートバイと接触した模様です。車両故障したと勘違いしている人が多いようですが、全く関係なく、運輸省試運転が実施出来ない限り、営業運転に充当することは出来ません。

全世界規模で大きな影響を与えている新型コロナウイルスですが、なんとこんなところにも余波が出ているのです。いっこうに収まる気配がありませんので、第8陣以降の各編成の営業運転開始時期は大幅に遅れることになりそうです。さらに、東京オリンピックが1年先送りになったことで、オリンピック増発用の車両繰りが果たしてどうなるのかという疑問があります。この増発絡みで武蔵野線205系の完全引退時期が当初予定より数か月遅くなっており、来年度まで温存するようなことになれば(おそらく無いとは思いますが)、今後の譲渡スケジュールにさえ影響を及ぼす可能性もあります。本当に先が見通せない2020年になりました。

鉄道コム

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