鉄道風景2010総括 | 四季の鉄道風景Gallery

四季の鉄道風景Gallery

北海道と関東を中心に、四季折々の鉄道風景を公開します。

10年ひと昔、遠い過去は懐かしむもの、近い過去は惜しむもの。ハードディスクの2010年のフォルダには、夏雲たなびく中根の田園と色鮮やかなキハ205。そして、真夏の日差しを避けながら木陰でファインダーを構える50代半ばの私がいます。10年後の現在、キハ205も私も少し色褪せ、出番は減りましたが元気に現役続行しています。(2020/4/4編集)

2010年の旅は五能線から。しかし大雪でウヤ。写真はほとんど撮れずで帰りの秋田駅。唯一まともに撮れたスナップでした。485系特急かもしか、懐かしい。(奥羽本線 秋田)

白い坂と長い夜。10年前は高齢化社会始まりの頃。大人の休日俱楽部の会員数もまだ少なかったのでしょう。函館までカバーして12,000円。新幹線は八戸までで、そこから在来線で4時間かけて、「はるばる来たぜ函館♪」でした。(函館市電 青柳町)

2010年は1月からずっと(生まれて初めて)体調不良が続いていて、怖くて病院も行けず、悶々としていました。それでも気晴らしに時々旅はしていました。2月の下旬、友人Nさんと訪ねた常紋峠、雪深い中歩いて息を切らして登った撮影地。何だか吹っ切れて気分爽快。大丈夫だぁ!と思いながら撮ったのがこの写真。どこか悪かったと思いますが、免疫機構の勝利だったのだと思います。そんな思い出深い1枚です。

10年前の小湊鉄道。今と同じようでいて、今は見られないシーンです。この頃は大久保築堤の菜の花が凄かった。今ほど意識的に種まきをせず、自然体の沿線だったと思います。同じ春は二度となく、毎年貴重な春なのです。(小湊鉄道 上総大久保)

雪解けで花はまだ先という中途半端な季節(三月下旬)になごり雪。残り少なくなってきた赤い電車を狙って撮りました。思いがけず「赤と白」の嬉しい朝でした。(函館本線 大麻)

前年の2010年に投入された8800形。徐々に増備され、荒川線車両がカラフルになってきた頃でした。桜とともに桜色の8800形の並びを撮ろうと粘って撮ったもの。今となっては、とくに珍しいシーンではありませんが、側面広告なくすっきりボディでした。(都電荒川線 飛鳥山)

3月末で勤務先を退職し、次の仕事まで2週間ほど「間」があったので、毎日が日曜日状態で写真三昧だった4月上旬。体調も回復し、俯瞰場所からの春の絶景に気分上々。(小湊鉄道 上総大久保)

この頃、お気に入りだった上総東の桜並木。この辺りは、田に水が入るのが早いので桜と水鏡が見られます。まだ可愛い若桜でした。今は桜が大きく育ったので、辛うじて車両が見える程度です。(いすみ鉄道 上総東)

夏は向日葵、初夏は紫陽花、そして春は菜の花と、思いのほか花のある銚子電鉄。この頃は華のある吊かけ電車が、まだ現役でした。(銚子電鉄 海鹿島)

桜と桃の時期もいいけど、新緑のわたらせも素晴らしいことを知った春。この場所では、今もよく撮っています。DE10牽引のトロッコ列車もまだ頑張っています。(わたらせ渓谷鐡道 本宿)

千葉ではまだ113系スカ色が健在でした。ゴールデンウィークで観光客多く、市内を流れる小野川も観光船が数珠つなぎ。おかげで良いシーンが撮れました。(総武本線 佐原)

この頃は、いろんなところに出かけていました。田植えの季節の関東鉄道。筑波山も望める田園が広がる場所で、タラコのキハ30系。当時流行った映画「下妻物語」の舞台となった騰波ノ江駅の木造駅舎も健在で、真岡鉄道とセットでこの辺りは1日楽しめました。(関東鉄道 常総線)

5月末の美瑛は、雪が残る十勝の山々と桜、辛夷、新緑が同時に見られる豪華な春。ここから見る富良野線の光景が好きで、この後も何度も訪ねました。(富良野線 千代ヶ岡)

新しい仕事に慣れるのに大変だった時期なのに、寸暇でも弾丸旅をしていました。最近は、家でゴロゴロが増えてきましたが、若かったのか、充実していたのか。あるいは撮りたい場所が豊富だったのか。新千歳空港からほど近いお気に入りだったこの場所も、今は錆びて曲がった線路なのでしょう。写真があるから、元気だった頃の記憶は永遠です。(日高本線 厚賀)

乗りながら見つけた豪勢な紫陽花。ラストシーズンだった7500形とコラボで撮りました。次の年もその次の年もさっぱり。紫陽花は株がある限り咲きますが、咲き具合は毎年違うものですね。良い年に撮れました。(都電荒川線 栄町)

梅雨明け猛暑の中根の田園。暑い日はメリハリがある雲が見られると常々思っていましたが、この日がまさにそう。2010年の夏と言えば、この日の雲。印象的な夏鉄でした。しかし、あまりに暑く午前中で退散しました。(ひたちなか海浜鉄道 中根)

2010年は建設途上だった東京スカイツリー。映画「三丁目の夕日」の東京タワーみたいに撮ろうと思い、ツリーの成長とともに、この場所に通いました。夏には展望台まで完成し、「らしく」なってきました。(都電荒川線 荒川区役所前)

キハ40系が早々と姿を消したJR東海でしたが、この頃はまだ健在。霧が出て美しい水鏡になった有名撮影地の夏。(高山本線 金山)

花や景色とともに、好みの車両の存在は、十分に通う理由になります。2000形の出番は朝夕のみ。小布施で交換が撮れる唯一の機会。いつか撮りたいと思っていましたが、ようやく撮れた夏の夜でした。(長野電鉄 小布施)

再開発されて、白いきれいな駅ビル、駅前も公園ができるなど、すっかり様変わりした大塚駅前ですが、この頃はまだ「土」が残っており、初秋には彼岸花が見られました。バックの建物や、天祖神社の前鳥居は今と変わりませんね。(都電荒川線 大塚駅前)

シックに色づいた厚賀の海岸段丘を行く日高本線。敢えて海を入れずに撮ったこの構図が気に入っています。当時は、北海道といえば、まずここでした。この車両の仲間が今も室蘭本線で活躍しています。北舟岡辺りで出会うと嬉しくなります。(日高本線 厚賀)

秋の黄色、セイタカアワダチソウ咲く線路端。この頃のひたちなかは、国鉄一般色(205)、スカ色(222)、準急色(2004)、そしてこの急行色(2005)と4両のキハ20系が走る夢のような鉄道でした。この2005も最後はひげ付きの島原鉄道風になりましたね。(ひたちなか海浜鉄道 中根)

週末金曜日、あけぼのに乗って秋田方面に行くのも、この頃の楽しみの一つ。週末の天気を見ながら、Bソロ(B寝台の料金で乗れる個室)が空いていれば弾丸旅、早朝、羽後本荘に着いて、由利鉄で1日遊んで、夜東京に帰るという離れ業でした。(由利高原鉄道 前郷)

色づく東京の町と荒川線7500形。2010年は荒川線にもよく通い、この都電の生き残りの良さを再認識した年でした。スカイツリーは年末に外形的には完成。翌々年(2012年)春に営業開始しました。(都電荒川線 王子駅前)

紅葉も終わり、花のない季節は、望岳の季節。荒海に強い北風。涙目になりながら撮った記憶が。(江ノ電 鎌倉高校前)

2010年、病気、転職と節目の年でした。でも、いろんなところでかなり撮っていましたね(汗)。