NO.2287 ICカード使用可、筑豊電鉄の概要&3000形電車「ギラヴァンツ北九州」デザイン車 | コウさんのコウ通大百科 PART3

コウさんのコウ通大百科 PART3

在住する九州を中心に、鉄道・バスを中心としました記事を毎日更新しております。
(平成24年1月〜平成30年3月の記事はPART2の内容です)

 
 黒崎駅前~筑豊直方間を結びます、西鉄グループであります筑豊電気鉄道(筑豊電鉄)は、運行区間にあります福岡県北九州市・中間市・直方市の各地区沿線の利用者を中心に運行されておりまして、運行系統は黒崎駅前駅を起点に、最も運行本数が多い筑豊直方駅発着の系統をはじめ、区間系統としまして筑豊中間駅や車両基地があります楠橋駅発着の系統も存在しております。

 

 そんな筑豊電鉄は、西鉄グループに属する鉄道会社である訳ですが、ICカード「nimoca」の導入に関しましては、親会社の西日本鉄道(西鉄)が平成20年より導入されておりましたが、沿線を運行します路線バスに関しましては、北九州地区を運行します西鉄バス北九州が、筑豊地区を運行します西鉄バス筑豊が、ともに平成21年までに導入は完了しておりまして、北九州・筑豊地区の西鉄グループ系(スピナを除きます)の交通機関では筑豊電鉄が唯一導入される事はありませんでした。

 

 

 そして、ようやくおよそ6年の月日を経ちまして、平成27年3月に筑豊電鉄に「nimoca」が導入されておりまして、それとともにJR九州のICカード「SUGOCA」や、福岡市交通局の「はやかけん」、JR東日本の「Suica」、関東の私鉄事業者が導入しております「PASMO」などの主要ICカードも使用する事ができるようになっておりますので、ようやく「1枚」で利用する事ができるようになっております。

 

 実際に、車体には「nimoca」を中心に、他の主要ICカードが使用できる事を表すステッカーが貼り付けられておりまして、ICカードが利用する事ができる事がお分かりいただけるのではないかと思います。
イメージ 11
 
 
 さらに、車内に目を向けますとドア際にあります整理券発行機の上にICカードの読み取り機が導入されておりまして、導入されている事がお分かりいただけるのではないかと思います。実際に、乗車シーンを見る事ができておりましたが、既に西鉄グループの路線バスでは導入されてはおりますので、比較的多くの方がICカードを利用される方が見られております。
 
 
 一方、車掌台側に関しましては、乗車する際には画像の反対側に上の画像のような読み取り機がありますのでそこで読み取りを行う訳ですが、降車する際には車掌台の所にあります読み取り機で読み取る事になります。尚、車掌台側には運賃箱はあっても両替機はついておりませんので、その際には車掌より両替してもらうか、あるいは乗車券を購入する形となっております。
 
 
 運賃表は、全車画像にありますようにレシップ製の「OBC-VISION」と呼ばれます2分割液晶運賃表示器となっております。この運賃表示器は、西鉄バスなどの西鉄グループでも採用されております運賃表でもありますが、この筑豊電鉄でもこの運賃表示器が採用されておりまして、かつて存在しました幕式運賃表としますと見やすいのがいいのではないかとも思います。
 
 
 そして、この平成27年には筑豊電鉄でも「駅ナンバリング」も導入されておりまして、黒崎駅前駅が「CK01」、筑豊中間駅が「CK13」、車庫があります楠橋駅が「CK16」、そして筑豊直方駅が「CK21」となっておりまして、それは画像の路線図をご覧いただければお分かりいただけるのではないかと思います。
 
 
 所で駅と言いますと、番外でもご紹介しましたように、日本一駅間が短い区間も存在しております。画像の西黒崎駅と黒崎駅前駅間がその区間でありまして、これは松浦鉄道の中佐世保~佐世保中央駅間とともに日本一駅間の短い区間であります。尚、この筑豊電鉄自体は路面を走る区間がありませんので、「軌道線」ではなく「鉄道線」という形で扱われておりますので、松浦鉄道の中佐世保~佐世保中央駅間とともに日本一駅間の短い区間として扱われるに至っております。
 
 ちなみに、西黒崎駅~熊西駅間もわずか400メートルしか駅間が存在しておらず、実際に西黒崎駅からもその姿を見る事ができております。このような駅間がわずか500メートル以下の区間が6駅間存在しておりますし、それ以外にも1キロ以下の駅間も多く存在しておりまして、地域に密接した路線である事も伺わせております。
 
 
 この路線の使用車両には、西鉄からの譲渡車で、現在片側黄色に赤帯、もう片側に西鉄のかつての標準塗装でありましたマルーンとベージュのツートンカラー2000形電車2003編成、他に主力車両の連接車でもあります3000形電車が9編成、そしてアルナ車両製のリトルダンサーUaタイプで、3車体2台車型の連接車でもあります5000形電車が4編成存在しておりまして、筑豊電鉄線をこれら電車によりまして支えられておりまして、形式によりましてはそれぞれ塗装が違う車あれば、2000形電車2003編成のように特別塗装が施された車両も存在しております。
 
 (5000形電車5001編成)~ピンク塗装
 
 (5000形電車5004編成)~ライトブルー
 
 (3000形電車3004編成)~西鉄電車と同じアイスグリーン塗装
 
 
 さて、今回ここからご紹介しますのは、今回の訪問で通谷駅から筑豊香月駅までこの路線を利用させていただいておりました。今回は、この乗車の模様などを皆様にご紹介してまいります。
 
 
 画像が、中間市にあります筑豊電鉄通谷駅であります。この駅は踏切を挟んだところにありまして、黒崎方面が北側、中間・直方方面が南側にそれぞれホームが設けられているのが特徴でもあります。またここには定期券売場も設けられておりますし、直方方面のホーム奥には筑豊電鉄の本社も設けられておりまして、筑豊電鉄の中心の場所でもある事が伺わせております。
 
 (下り、直方方面)~奥にある建物が筑豊電鉄本社
 
 (上り、黒崎方面)
 
 
 また、この通谷駅の所には西鉄バス北九州の通谷電停バス停も設けられておりまして、中間駅・香月営業所・千代方面への路線バスが停車しております。尚、去る3月のダイヤ改正までは高速路線バス「なかま号」も停車しておりまして、かつては筑豊電鉄~「なかま号」との割引切符も発売されておりましたが、残念ながら廃止された事に伴いましてそう言った切符の発売も終了しております。
 
 (筑鉄中間・千代方面)
 
 (中間駅・香月方面)
 
 この通谷駅周辺には商業施設も多く見られておりまして、駅の隣には「クリエイトタウン」と称しますテナントが入っておりましたり、さらに進みますとイオン中間店などがありますし、さらに中間駅方面へ進みますとなかまハーモニーホールまで設けられておりますので、そう言った施設がある所に駅が設けられている事がお分かりいただけるのではないかと思います。実際に電車利用の方もいらっしゃるようですので。
 
 (クリエイトタウン)
 
 (イオン中間店などの商業施設)
 
 
 さて、ここからは3000形電車3003編成に乗車しまして、筑鉄香月駅を目指します。
 
 この3003編成は、長らく今年からJ2リーグに復帰しました「ギラヴァンツ北九州」のデザインが施されました電車として、今年で11年目を迎えております。10年前の平成22年撮影当時の3003編成が画像のようになっておりましたが、それからしますとカラーは黄色には変わらないものの、デザインに変更が生じております(現在のデザインは後述)。
 
 (平成22年撮影)
 
 
 それでも、車内の上部には「ギラヴァンツ北九州」の選手写真・プロフィールが見られております。申し訳ない話、私自身は「ギラヴァンツ北九州」の選手に関しましては詳しくは存じておりませんが、それでも写真が見られている所を見ましても、この筑豊電鉄自体が「ギラヴァンツ北九州」を応援している事を伺わせているようにも思います。
 
 
 さて、電車は通谷駅から4駅先になります筑豊香月駅へとやってまいりました。運賃は、画像からもわかりますように黒崎駅前・西黒崎各駅からは380円、通谷駅からは250円となっております。
 
 
 筑豊香月駅に到着しまして私は下車しました。この駅で下車しました理由は次回ご紹介しますが、先述のように3000形電車3003編成の「ギラヴァンツ北九州」のデザインも、上の画像の10年前のデザインと比べますと見た目に変化が生じている事がわかります。ちなみに、本拠地は10年前の時点の八幡西区にあります本城陸上競技場から、小倉北区浅野のミクニワールドスタジアム北九州へと変わっておりますので、この10年間の変化が伺わせる所ではあります。
 
 (3003編成、現在の「ギラヴァンツ北九州」デザイン電車)
 
 
 こうして、3003編成は次の駅であります終点楠橋駅へ向けて発車して行きました。筑鉄香月駅発車の時点では乗客も0名ともなっておりまして、そう言った事からも終点が近い事が伺わせる所ではありました。
 
 
 私自身、久しぶりに筑鉄中間駅以南で乗車しておりましたが、それほど地域の足・沿線の足である事も伺わせる所でもあります。やはり、駅間が短い区間も多く見られておりますので、そう言った事からもそう言われてもおかしくはないのではないかとも思います。この筑豊電鉄も、西鉄グループではありますが、「nimoca」導入が遅かった事に関しましては仕方がなかった所ではありますが、それでも1枚のICカードで利用する事ができる事はありがたい事には変わりありません。これからも、先述の地域の足・沿線の足としての姿を見せていただきたいと思う所ではあります。