君と、A列車で行こう。

鉄道とシミュレーションゲーム「A列車で行こう9」を中心に綴るブログ。当面、東北地方太平洋沿岸の訪問をメインにしています。

三陸の早春~気仙沼線BRT・大船渡線BRTの沿線から

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花が咲き始めた気仙沼市内。大船渡線BRT・気仙沼鹿折唐桑間にて

3月下旬、三陸にも春の訪れが感じられるようになってきていました。

今回はどこを訪ねたとかではなく、3月20日~23日にかけて撮影した、気仙沼線BRT・大船渡線BRTの沿線風景をまとめてみたいと思います。

3月20日

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3月14日に新しく供用開始した気仙沼線BRT・松岩~不動の沢間の専用道。

その真新しい道を行く車両を撮影しました。

この日は三陸鉄道の全線運転再開を見に行く予定だったのですが、東北各地は暴風によって新幹線含めてズタズタで、釜石に向かうための釜石線も運転見合わせ。

そんな中、一ノ関~気仙沼間の大船渡線気仙沼線BRT・大船渡線BRTが、気仙沼を中心としたまとまったエリアで平常運転を保っていたのがとても頼もしく見えました。

そのため、三陸鉄道は諦めて気仙沼方面に向かうことにしました。

この撮影をしていた時も、時折突風が吹き抜け、身体が持っていかれそうになるような大変な状態でした。

上空を雲がものすごいスピードで流れる中、この瞬間はたまたま日が陰ったので、色彩を抑えて淡い感じにしてみました。

気仙沼と言えば港町として知られていますが、起伏の大きい山側の風情もなかなか好きなのです。

この斜面に連なる家々は、きっと9年前やその以前からそのままで、ここを白と緑の濃淡をまとったキハ40系の快速「南三陸」が走っていたのでしょう。

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ほぼ同じ場所で、逆方向のバスを撮影。この時は家並みの方が影になり、バスだけに光が当たるという状態。

午後だからこういう光線になってますが、午前中が順光のはずなので、また改めて撮ってみたいと思っています。

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専用道上にできた真新しい南気仙沼駅から、気仙沼行きの便が到着するところを撮影。

後ろに見える山は、気仙沼湾の対岸の大島にある、ビューポイントとして知られる亀山。唐桑半島と大島をつなぐ鶴亀大橋(気仙沼大島大橋)のアーチ橋や、工事が進んでいる三陸自動車道気仙沼湾横断橋も見ることができます。

3月21日

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この日の午前中はレンタサイクルで大船渡市内巡り。

大船渡駅付近を流れるこの須崎川は津波が遡上し、上流の方まで大きな被害をもたらしましたが、護岸が再整備され、親水空間も出来上がりました。晴れた日中には、犬を連れて散歩したり、親子連れで遊んでいたり、いろんな鳥が佇んでいたり空を飛んでいたり、そんなのどかな風景が見られます。

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山も冬枯れの色だったのが、緑が増えて、柔らかく春らしい雰囲気がでてきています。

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大船渡市の花は椿。碁石海岸の方には「世界の椿館・碁石」という展示施設があります。

最盛期は1月~3月ということですが、大船渡駅近くの商店街に咲いていたので、奥にBRTを入れて撮影しました。

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大船渡魚市場の真横を走る大船渡線BRT。休日だったので市場は閑散としていますが、いつか賑やかな時にも撮ってみたいです。

BRTにはいろんなラッピングの車両が走っていますが、個人的にはこの車両が、「みんなでおでかけ」的なほのぼのした雰囲気があって好きです。

ちなみに、キャラクターは右から、宮城県PRキャラのむすび丸、大船渡市のおおふなトン、陸前高田市のたかたのゆめちゃん、BRTイメージキャラのおっぽくんになります。

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大船渡魚市場駅を発車する盛行きの便。

晴れてはいるけどギラギラはしていない、大船渡湾を照らす柔らかな陽光が印象的でした。

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これも大船渡魚市場駅付近。まだ盛りではないですが、国道沿いに淡い花が咲いていました。

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細浦~大船渡丸森間、大船渡湾口を望む撮影場所から。湾の外側にタンカーが停泊していたので、それを構図に入れてみました。左下の花が、ほんのり春の色を添えています。

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こちらは湾口付近にある漁港。貝の加工をやっているのか、この付近に行くと細かく砕かれた貝殻が道路にも散っていたりします。

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細浦駅付近で撮影した一枚。ちょっと無理やり感があって、残念ながらそんなにきれいなボケ方にはなりませんでした。左側はもっと枝の色が目立っていたので、カットして正方形にしています。

まだ、こういう前ボケをメインに撮るには時期が少し早かったかもしれません。

大船渡に戻ってレンタサイクルを返却し、午後は陸前高田へ。久々に陸前矢作駅を訪ね、陸前高田駅に戻ってきたらもう夕暮れ時でした。

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再建中の奇跡の一本松球場は、だいぶ形が出来上がってきています。2枚目の方にはスコアボードも見えています。

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4月1日にオープンした陸前高田市民文化会館。この時すでにすっかり完成していて、あとはオープンを待つばかりの状態でした。

3月22日

この日は三陸鉄道・JR釜石線で「復興の火」として聖火を運ぶ特別列車が運行されたのですが、朝から雨だったこと、体調がイマイチだったこと、その他気分的なものもあって外出する気になれず、昼頃までホテルで寝ていました。

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大船渡線BRTの西下~小友間、箱根山の横を走るBRTを撮影。

昨年秋に同じような構図で撮った時、シャッタースピードが遅くてバスが被写体ブレしてしまったのですが、今回はもうさすがにそんなミスはしません。

緑の部分が広がってきて、こちらも春に向かう雰囲気でした。

3月23日

もともと別の予定で休みを取っていたのですが、老人を連れて密閉・密接するような予定だったので大事を取ってキャンセルし、もう一日滞在を延ばすことにしました。

この日は昼過ぎまで、大船渡駅前の防災交流センター「おおふなぽーと」で開催された、聖火展示イベント「復興の火」を見たり撮影したりしていました。

新型コロナウイルスの影響で出し物が中止になったり、オリンピック・パラリンピック自体が延期の方向と伝えられる中だったので、物珍しさで集まってくる方は多かったのですが、さすがに盛り上がりには欠けたかなという感じ。詳しくは別記事でまとめたいと思います。

昼過ぎに気仙沼へ移動。帰路につく前に、駅付近の花が咲いていた場所で撮影していました。

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大船渡線BRTの気仙沼鹿折唐桑間、専用道を跨ぐ北野神社への参道から。

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最後の2枚は縦構図で。1枚目は気仙沼線BRTの前谷地行き、2枚目は上の写真と同じ、大船渡線をまたぐ参道から。

春の花を、こうやって構図をちゃんと考えて撮るというのは初めてで、なかなかいい感じで撮るのも難しいものだと思いました。

 

この訪問を終えた後、特に首都圏での新型コロナウイルスの感染が急速に拡大。

本来なら、また機会を設けて、南三陸町の方などもっと訪ねたかったのですが、各地の知事から外出自粛要請、訪問自粛要請が出されるような今の状況では断念せざるを得ません。

来年春、もし私の関心が続いていたなら(何しろ移り気なもので、その時点では別の趣味にハマっていることも充分あり得るので)その時に三陸の春を堪能したいと思っています。