乗客の顔を覚える《観光列車》【43】 | 車内販売でございます。

車内販売でございます。

車内販売を13年半で10000回を利用してきた「車内販売大好きな乗客」が書くブログです。 各地の観光列車に乗り鉄しています。

今年、観光列車に乗って、何度も実感したことがあります。

実感したのは、こんなこと↓

「腕の良いアテンダントさんは、乗客の顔を覚えている」

「乗客の顔を覚えているアテンダントさんは、腕が良い」と言い換えても良いでしょう。

 

■観光列車では、特に大切

観光列車は、移動の手段でなく、乗ることそのものが目的です。

「乗って楽しかった、良かった」という気持ちになるためには、アテンダントさんの「おもてなし」が大きな要素を占めます。

2回目に乗った時に、「前回は雪でしたけど、今回は桜が満開の区間がありますよ」と、アテンダントさんに声をかけてもらったら、感激してしまうでしょう。前回乗った時のことを覚えてもらえていれば、嬉しいでしょう。

観光列車の満足度を上げるためには、大きな要素になります。

(桜の季節の伊予灘ものがたり。2015年4月)

 

■新幹線などでは、スルーが必要な時も

新幹線での車内販売員(パーサー)は、乗客を覚えていても、口に出して良いかは、微妙な面があります。

東海道新幹線「のぞみ」には、有名人も多数乗車するでしょう。

たとえば小泉進次郎環境大臣なら、国会議員パスあるからグリーン車に乗りますが、パーサー(アテンダント)が「おしぼり」を渡す際に気づいたとします。そして「小泉さん、頑張ってください」と声かけるのは、迷惑になる可能性もあります。

マスコミに知られずに「おしのび」での行動かもしれませんし、周りの乗客に「あの小泉議員だ」と知られると落ち着きにくいでしょうし。

逆に、まだ売れていないお笑い芸人や、マイナーなスポーツの選手でしたら、車内販売員に「○○さんですか?今日はお仕事ですか?」と声をかけられたら、嬉しいでしょうね。

顔を覚えていても、声をかけるかスルーするかは、時と場合によると思います。

 

★自然と覚えられる人は多くない

「昨日乗った客が今日も乗ってきた」とか「観光列車に今回で10回目の乗車」なら、覚えている可能性は上がると思います。

でも、かなり前に乗った客は、なかなか覚えられません。

ですが、覚えている凄いアテンダントさんが、実際にいるのです。たとえば・・・

●2014年8月に「伊予灘ものがたり」に乗り、2015年2月に2度目に乗りました。

2か月後の4月に3度目の乗車をしたら、一番の頑張っていたと感じていたアテンダントさんから、「あっ、またご乗車いただき有難うございます」と言われました。私はこれ以来、強烈な『伊予灘ファン』に私はなりました。(この方は、推しメン4人の中の1人です(笑))

●2015年4月に「のと里山里海号」に乗りました。2019年3月に4年ぶりに乗りに行きました。

すると、アテンダントさんは4年前に私と話をした内容を、ハッキリと覚えてもらっていたのです。

4年ぶりに乗って、以前の乗車を覚えてくれて歓迎されたのですから、これは感激ものです。

●今年の2月に京都丹後鉄道「くろまつ」に乗りました。昨年8月に乗車した時に私がした話を、あとで調べてみたとのこと。

半年後も覚えてくれて感激しました。さすが凄腕アテンダントさん。

(のと里山里海号↑)

ここまで覚えてもらえることは、なかなかないと思います。

むしろ、力のあるアテンダントさんが、偶然印象に残っていた乗客を、覚えられたという面があると思います。

 

でも、観光列車では、対策をとれる面があります。

■対策1《名簿をチェックする》

「伊予灘ものがたり」「花嫁のれん」「ゆふいんの森」など、《みどりの窓口》で指定券を販売する観光列車では、乗客名簿を作ることができません。

しかし、《旅行商品》なら、乗客名簿を作ることができます。

しなの鉄道「ろくもん」、えちごトキめき鉄道「雪月花」などは、《乗車券》と《指定券》と《食事》が全部セットになった旅行商品として販売しています。予約センターで名簿を一括管理して、乗車の朝には誰が乗りにくるか分かっています。

それならば、各種情報を事前にアテンダントが、情報共有することができます。

★1号車には、台湾からの6人が乗車。(そこそこ英語が話せるアテンダントの木村が担当する)

★2号車には、80歳過ぎの4人が乗車。(乗降扉とトイレの近くの席にして、アテンダントの香取が乗り降りを手伝う)

このくらいは考えるでしょうが、リピーター対策も必要です。

★2回目の乗車となる中居さんは、昨年秋に担当したアテンダントの稲垣が担当の1号車の席にする。そして稲垣は「前回は紅葉が奇麗でしたけど、今回は新緑で印象が大きく違いますよ」などと「前回の乗車を覚えていると伝えるセリフ」を用意しておく。

★3回目の乗車となる草彅さんは、今まで担当のアテンダントが休みのため、「今までの2回とも雨で景色が見えにくかった」などの情報を確認しておく。

こういう「チームプレイ」をすることで、より親身な対応がしやすくなります。

 

■対策2《またご乗車いただきありがとうございます》

《旅行商品》でなければ、なかなか個々の乗客を覚えきれません。

《みどりの窓口》で指定券を販売する列車では、名簿は作れません。

都心の超一流ホテルの職員は、大企業の社長や国会議員の顔と名前を、名簿を見て覚えると聞きましたが、乗客名簿はありません。そこに時間と労力は、費やしにくいでしょう。

ですが、それでも、上手い応対をするアテンダントがあります。

上手なセリフが、こちら↓

《またご乗車いただきありがとうございます(^^)/》

乗客の名前も知らないし、いつ乗ったかも覚えていない。

でも、以前乗車してくれた記憶が何となくある程度なら、何と言えばよいでしょうか。

《またご乗車いただきありがとうございます》とお礼を言うのです。

「何度か乗車いただいたと思うのですが」とでも言えば、乗客は気分を良くします。

そして「去年のクリスマスの日に乗りました」とか「前回のケーキが美味しかったのでまた来ました」とか、いろいろ説明してくれます。すると、思い出しやすくなるのです。

もし勘違いで、乗車が初めて、という場合でも、そんなに失礼にはあたらないでしょう。

 

★ ★ ★ ★ ★ ★ ★

 

観光列車に乗車した話は、まだたくさん残っているのですが、更新が止まっています。

理由は、右の手首を痛めてしまったからです。

リステリンの蓋を開けるのに、「押して回す」のですが、なかなか開けられません。

急いでいたので、力を強く入れたら、手首に激痛が走りました。

普段は問題ないのですが、手首を使うと痛くなります。

怖くて、パソコン入力が、なかなかできないのです。

今回は、ほぼ完成していた記事を、アップしました。

次はどうなりますか。