今年、観光列車に乗って、何度も実感したことがあります。
実感したのは、こんなこと↓
「腕の良いアテンダントさんは、乗客の顔を覚えている」
「乗客の顔を覚えているアテンダントさんは、腕が良い」と言い換えても良いでしょう。
■観光列車では、特に大切
観光列車は、移動の手段でなく、乗ることそのものが目的です。
「乗って楽しかった、良かった」という気持ちになるためには、アテンダントさんの「おもてなし」が大きな要素を占めます。
2回目に乗った時に、「前回は雪でしたけど、今回は桜が満開の区間がありますよ」と、アテンダントさんに声をかけてもらったら、感激してしまうでしょう。前回乗った時のことを覚えてもらえていれば、嬉しいでしょう。
観光列車の満足度を上げるためには、大きな要素になります。
(桜の季節の伊予灘ものがたり。2015年4月)
■新幹線などでは、スルーが必要な時も
新幹線での車内販売員(パーサー)は、乗客を覚えていても、口に出して良いかは、微妙な面があります。
東海道新幹線「のぞみ」には、有名人も多数乗車するでしょう。
たとえば小泉進次郎環境大臣なら、国会議員パスあるからグリーン車に乗りますが、パーサー(アテンダント)が「おしぼり」を渡す際に気づいたとします。そして「小泉さん、頑張ってください」と声かけるのは、迷惑になる可能性もあります。
マスコミに知られずに「おしのび」での行動かもしれませんし、周りの乗客に「あの小泉議員だ」と知られると落ち着きにくいでしょうし。
逆に、まだ売れていないお笑い芸人や、マイナーなスポーツの選手でしたら、車内販売員に「○○さんですか?今日はお仕事ですか?」と声をかけられたら、嬉しいでしょうね。
顔を覚えていても、声をかけるかスルーするかは、時と場合によると思います。
★自然と覚えられる人は多くない
「昨日乗った客が今日も乗ってきた」とか「観光列車に今回で10回目の乗車」なら、覚えている可能性は上がると思います。
でも、かなり前に乗った客は、なかなか覚えられません。
ですが、覚えている凄いアテンダントさんが、実際にいるのです。たとえば・・・
●2014年8月に「伊予灘ものがたり」に乗り、2015年2月に2度目に乗りました。
2か月後の4月に3度目の乗車をしたら、一番の頑張っていたと感じていたアテンダントさんから、「あっ、またご乗車いただき有難うございます」と言われました。私はこれ以来、強烈な『伊予灘ファン』に私はなりました。(この方は、推しメン4人の中の1人です(笑))
●2015年4月に「のと里山里海号」に乗りました。2019年3月に4年ぶりに乗りに行きました。
すると、アテンダントさんは4年前に私と話をした内容を、ハッキリと覚えてもらっていたのです。
4年ぶりに乗って、以前の乗車を覚えてくれて歓迎されたのですから、これは感激ものです。
●今年の2月に京都丹後鉄道「くろまつ」に乗りました。昨年8月に乗車した時に私がした話を、あとで調べてみたとのこと。
半年後も覚えてくれて感激しました。さすが凄腕アテンダントさん。
(のと里山里海号↑)
ここまで覚えてもらえることは、なかなかないと思います。
むしろ、力のあるアテンダントさんが、偶然印象に残っていた乗客を、覚えられたという面があると思います。
でも、観光列車では、対策をとれる面があります。
■対策1《名簿をチェックする》
「伊予灘ものがたり」「花嫁のれん」「ゆふいんの森」など、《みどりの窓口》で指定券を販売する観光列車では、乗客名簿を作ることができません。
しかし、《旅行商品》なら、乗客名簿を作ることができます。
しなの鉄道「ろくもん」、えちごトキめき鉄道「雪月花」などは、《乗車券》と《指定券》と《食事》が全部セットになった旅行商品として販売しています。予約センターで名簿を一括管理して、乗車の朝には誰が乗りにくるか分かっています。
それならば、各種情報を事前にアテンダントが、情報共有することができます。
★1号車には、台湾からの6人が乗車。(そこそこ英語が話せるアテンダントの木村が担当する)
★2号車には、80歳過ぎの4人が乗車。(乗降扉とトイレの近くの席にして、アテンダントの香取が乗り降りを手伝う)
このくらいは考えるでしょうが、リピーター対策も必要です。
★2回目の乗車となる中居さんは、昨年秋に担当したアテンダントの稲垣が担当の1号車の席にする。そして稲垣は「前回は紅葉が奇麗でしたけど、今回は新緑で印象が大きく違いますよ」などと「前回の乗車を覚えていると伝えるセリフ」を用意しておく。
★3回目の乗車となる草彅さんは、今まで担当のアテンダントが休みのため、「今までの2回とも雨で景色が見えにくかった」などの情報を確認しておく。
こういう「チームプレイ」をすることで、より親身な対応がしやすくなります。
■対策2《またご乗車いただきありがとうございます》
《旅行商品》でなければ、なかなか個々の乗客を覚えきれません。
《みどりの窓口》で指定券を販売する列車では、名簿は作れません。
都心の超一流ホテルの職員は、大企業の社長や国会議員の顔と名前を、名簿を見て覚えると聞きましたが、乗客名簿はありません。そこに時間と労力は、費やしにくいでしょう。
ですが、それでも、上手い応対をするアテンダントがあります。
上手なセリフが、こちら↓
《またご乗車いただきありがとうございます(^^)/》
乗客の名前も知らないし、いつ乗ったかも覚えていない。
でも、以前乗車してくれた記憶が何となくある程度なら、何と言えばよいでしょうか。
《またご乗車いただきありがとうございます》とお礼を言うのです。
「何度か乗車いただいたと思うのですが」とでも言えば、乗客は気分を良くします。
そして「去年のクリスマスの日に乗りました」とか「前回のケーキが美味しかったのでまた来ました」とか、いろいろ説明してくれます。すると、思い出しやすくなるのです。
もし勘違いで、乗車が初めて、という場合でも、そんなに失礼にはあたらないでしょう。
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観光列車に乗車した話は、まだたくさん残っているのですが、更新が止まっています。
理由は、右の手首を痛めてしまったからです。
リステリンの蓋を開けるのに、「押して回す」のですが、なかなか開けられません。
急いでいたので、力を強く入れたら、手首に激痛が走りました。
普段は問題ないのですが、手首を使うと痛くなります。
怖くて、パソコン入力が、なかなかできないのです。
今回は、ほぼ完成していた記事を、アップしました。
次はどうなりますか。