2003春 関西電車旅行記録③ | しもつけ自動車館

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昔はバス記事、最近は鉄道模型記事の二本立てです。

 過去のデータを整理していた所、今から17年ほど前に「乗り鉄」した時の記録が出てきましたので、何回かに分けてブログに投稿しようと思います。基本的に17年前の文章ですので、その点はご了承いただければと思います。一方、既に鬼籍に入った車両にも数多く乗車しており、その点では、懐かしさや、それを通り越した新鮮さがあるかなと思います。当時、電車の写真は撮影していなかったので、テキストのみの記事投稿になりますので、ちょっと退屈な記事かもです(^^
 
<2003年3月20日> 近鉄三昧
 今日はSUN SUN SUNフリー切符を使った2日目。近鉄を存分に堪能しつつ、近畿地方まで向かう。昨日に引き続き、色々な車両に乗ることを目標にする。
 
●乗車39
【区間】栄~名古屋 名市交東山線
【車両】名市交5568
 今日の始まりは名古屋市営。まだ乗車していなかった東山線を利用。できれば電機子チョッパの5000系に乗りたい所だが、やってきたのは5050系。2000系の東山線バージョンといった所で走行音も同じ。
 
●乗車40
【区間】名古屋~丸の内 名市交桜通線
【車両】名市交6113
 せっかく名古屋まで来ているので、未乗の桜通線へ。鶴舞線同様架空電車線方式で20m4扉だから、東山線とはだいぶ趣を異にする。同線で運用される6000系車両は、走行音が小田急1000形とほぼ同じこともあり、妙な親近感を覚える。
 
●乗車41
【区間】丸の内~上前津 名市交鶴舞線
【車両】名市交3155
 今度は鶴舞線。運良く3050系が来てくれた。桜通線6000系の鶴舞線バージョンといった雰囲気で、車内や走行音などに共通点が多い。短区間乗車ながら、殆どの名市交の車両に乗車することができた。
 
●乗車42
【区間】上前津~金山 名市交名城線
【車両】名市交2231
 今日の目的である近鉄方面へ向かうべく、再び名城線で金山へ。車両は、既に何度かお世話になっている2000系(というか、これ以外は来ない)。しかし、走行音が今まで乗車してきた同系とは違っていることに気づいた。何だかやたらと間延びした変調で、明らかに今まで乗ってきた名市交のVVVFとは別物。音質的には三菱後期のものだが、まさかこんなサウンドの車両がいるとは思わなかった。この成の他にも、何本か不思議な変調をする車両を見つけたのだが、新製時からこの音なのか、改造で変わったのかは判らない。
 
●乗車43
【区間】金山~新名古屋 名鉄
【車両】名鉄モ1902 特急
 近鉄との乗り換えに便利な新名古屋まで行くのに乗車したのは1800系。短区間移動するだけなので、車種は問わなかったが、たまたま特急が来た。
 
●乗車44
【区間】名古屋~富岡 近鉄名古屋線
【車両】近鉄モ1062 準急
 名古屋にて近鉄へ乗り換え。名鉄から近鉄への移動は、両社のホームが隣接しているため、実にスムーズ。連絡改札口も設けられていて、近鉄ホームから名鉄の赤い電車を、また名鉄ホームから近鉄電車を眺めることも可能である。今回は名鉄、近鉄共通に使えるフリー切符を持参していることもあり、連絡改札口を通るだけで近鉄の旅客に早変わり。ラッキーなことに、出発間近の準急が機器流用の1010系であったのでこれに乗車。
 それにしてもこの1010系の経歴は複雑で、元々は奈良線で活躍していたつりかけ駆動車の機器流用車920系であったのが、廃車になった初期WN駆動車の足回りに交換し、名古屋線車両へと転身してきたというもの。車内に残るいかにも古臭い主電動機点検蓋がかつてつりかけ電車であったことを物語る。名機MB3020モータの奏でる、極めて澄んだ音色を堪能しつつ、本列車の終点、富岡まで乗車。
 
●乗車45
【区間】富岡~蟹江 近鉄名古屋線
【車両】近鉄モ1011 各停
 まだまだ先に進むため、乗り換えをしなければならない。結構な距離を乗車することになりそうだったため、一旦、1つ前の蟹江まで戻り、そこで四日市方面行の急行を捕まえることに。再び1010系に1駅間だけお世話になる。
 
●乗車46
【区間】蟹江~伊勢中川 近鉄名古屋線
【車両】近鉄モ5262 急行
 蟹江からは急行に乗車。急行にはクロス車が優先投入されているようで、この列車も5211系転換クロス車による運用である。比較的線形が平坦な名古屋線を、コンスタントな高速走行で飛ばしていくのは心地よい。三菱製VVVFながら、少し変わった感じの、いわば近鉄独特のインバータサウンドが車内に響き渡る。
 
●乗車47
【区間】伊勢中川~伊賀神戸 近鉄大阪線
【車両】近鉄モ5204 急行
 そのまま名古屋線の急行に乗車していると、伊勢へ向かってしまうとのことで、中川駅にて大阪方面の急行に乗り換え。今度は5200系が来た。転換クロス車だが、車端部のボックス席を確保する。先程の5211系とは走行機器類がやや異なっているらしく、変調音やモータ音も比較的甲高い唸りを上げていた。が、何と言っても高速域でのWN駆動装置の轟音が凄かった。本日のメインイベントの1つである伊賀線に乗車するため、伊賀神戸にて下車。

●乗車48
【区間】伊賀神戸~上野市 近鉄伊賀線
【車両】近鉄モ865 各停
 続いて乗車するのは伊賀線。ここで活躍しているのは860系。元京都線で使用されていた820系の標準軌台車を、廃車になった南大阪線6800系の狭軌台車と振り替えて伊賀線に転用したもの。必然的にモータも南大阪線のMB3032に振り替わった。ちょうど3週間程前に長野電鉄の2000系にてMB3032を体験しているので、乗り心地や走行音の比較もできそうである。
 伊賀神戸に到着して間もなくすると、860系が入線してきた。停車時には鋳鉄シュー独特の摩擦音が聞かれた。余談ながら、近鉄電車では最近まで鋳鉄シューが愛用されており、VVVF車であっても、ブレーキング時には、鋳鉄独特の摩擦音が聞かれたものだが、今では本線系は殆ど合成シューに交換されている。しかし、支線ではまだ鋳鉄が生きているようであり、シュリーレン台車とともに近鉄のもう1つの特徴である鋳鉄シューの響きを今でも楽しむことができるというわけである。
 ちなみに走行音については、前述のとおり同じモータの長電2000系と、本当に低速域の音が同じ。一方、スピードが上がってくると、シュリーレン台車のガチャンガチャン!という独特の音が勝ってくる。乗り心地の方は、まさに近鉄シュリーレン台車の特徴そのものといった感じで、派手な衝撃音を出す割には、やたらにフワフワとした乗り心地。860系はコイルサスではあるが、エアサスなみの柔らかさだ。もっとも、絶え間なく、ゆっくり大きく揺すられており、ダンパがヘタりつつあるとも言えなくもないが・・・。
 路線風景は、至ってのどかな田園地帯という感じであるが、所々に急勾配や急曲線があるのが面白い。支線区という事もあるが、大手私鉄の路線という雰囲気は全くといっていい程感じられない。ここら辺も、関東私鉄にはない面白さだと思う。
 
●乗車49
【区間】上野市~伊賀神戸 近鉄伊賀線
【車両】近鉄モ866 各停
 途中の上野市で運行系統が分断されているので、ここで折り返し。せっかくだから駅前を散策してみるも、あまり目立った所はなく、近くの食堂で昼食となった。昼食後、まだ電車まで時間があったので、名物の堅焼せんべいとやらを購入。これがあり得ないくらいカタイらしく、せんべいを買うと、何故かそれを割る木づちまで付いて来たのには驚いた。せんべいを購入して駅に戻ると、伊賀神戸行電車が入線していた。
 今度乗車するのは、忍者をモチーフにした塗装の車両だった。伊賀だから忍者というわけか。車内も、先程乗車した865号に比べるとシートモケットが張り替えられているなど、幾分綺麗になっているようだ。この車両も、フワフワユサユサと揺すられる独特の乗り心地であった。
 
④へ続きます。